成分名 |
ダルテパリンナトリウム |
適応症状 |
・血液体外循環時の灌流血液の凝固防止
・汎発性血管内血液凝固症(DIC) |
簡易説明 |
ダルテパリンナトリウムはキッセイ薬品がファイザーと提携して開発した薬剤で、血液が固まることを防ぐ作用を持っています。以前の抗凝固薬では出血のリスクが少なからずありましたが、本剤は出血の副作用リスクが軽減されています。日本で初めて開発された低分子ヘパリンであるため、血液透析を実施することが可能となっています。 |
処方可能な診療科目 |
循環器内科/腎臓内科/総合診療科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
この薬は処方薬ではありません。
<先発品>
フラグミン静注5000単位/5mL【製薬メーカー:ファイザー】5mL1瓶647円(薬価)
<後発品>
ダルテパリンNa静注5千単位/5mLシリンジ「HK」【製薬メーカー:光製薬】5mL1筒647円(薬価)
ダルテパリンNa静注5千単位/5mL「HK」【製薬メーカー:光製薬】5mL1瓶475円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「日医工」【製薬メーカー:日医工】5mL1瓶475円(薬価)
ダルテパリンNa静注2500単位/10mLシリンジ「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】10mL1筒455円(薬価)
ダルテパリンNa静注3000単位/12mLシリンジ「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】12mL1筒495円(薬価)
ダルテパリンNa静注4000単位/16mLシリンジ「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】16mL1筒645円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/20mLシリンジ「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】20mL1筒712円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】5mL1瓶475円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「AFP」【製薬メーカー:共創未来ファーマ】5mL1瓶475円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】5mL1管475円(薬価)
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「KCC」【製薬メーカー:ネオクリティケア製薬】5mL1管475円(薬価) |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1996年1月発売 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
フラグミン静注5000単位/5mL【製薬メーカー:ファイザー】 |
関連製品(ジェネリック) |
ダルテパリンNa静注5千単位/5mLシリンジ「HK」、5mL「HK」【製薬メーカー:光製薬】
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「日医工」【製薬メーカー:日医工】
ダルテパリンNa静注2500単位/10mL、3000単位/12mL、4000単位/16mL、5000単位/20mLシリンジ「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「AFP」【製薬メーカー:共創未来ファーマ】
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
ダルテパリンNa静注5000単位/5mL「KCC」【製薬メーカー:ネオクリティケア製薬】 |
海外での使用実績 |
180か国以上で発売されており、ヨーロッパやアメリカでは皮下投与製剤が主に使用されています。 |
効果・作用 |
ダルテパリンナトリウムは、分子量が5000程度の日本で初めて開発された低分子ヘパリン製剤です。第 Xa因子を選択的に阻害することから、トロンボプラスチン時間の延長作用は軽く、結果的に出血のリスクを軽減したという特徴をもっています。従来のヘパリンと比べると、約半分程度の量で抗凝固作用を示すため、血液透析の実施も可能となっています。また、以前のヘパリンと比較し、
血清脂質に与える影響は少ないと考えられています。
本剤を血液体外循環に使用した時の、灌流血液凝固作用を検討する臨床試験を実施しています。出血病変や出血傾向のない方375名を対象として、二重盲検比較試験を行ったところ、本剤の血液凝固を防ぐ有効性は364名に認められ、97.1%と高い効果が示されました。
出血症状や出血傾向のある方195名を対象として行った比較試験でも、180名に凝固を防止する効果が認められ、有効割合92.3%であることが示されました。
DICに対しては98名を対象に、出血症状や臓器症状の変化をみることで本剤の有効性を検討しました。結果、98名のうち76名が軽度改善以上を示しており、77.6%の有効性が認められています。中等度の改善以上に絞った場合でも47名の方が改善しており、割合は48%でした。 |
使用方法 |
使用目的によって、投与量や投与方法が異なっています。
血液体外循環時の灌流血液凝固防止の場合、直接もしくは生理食塩液を用いて希釈します。
出血性病変や出血傾向がない方に対しては、1kgあたり15~20国際単位を回路内に単回投与し、体外循環が始まった後は毎時1kgあたり7.5~10国際単位を持続的に投与します。
出血性病変や出血傾向がある方に対しては、1kgあたり10~15国際単位を回路内に単回投与し、体外循環が始まった後は毎時1kgあたり7.5国際単位を持続的に注入します。
汎発性血管内血液凝固症に用いる場合、1日1kgあたり75国際単位を24時間かけて静脈内に持続投与します。患者の状態にあわせて増やしたり減らしたりすることが可能です。 |
副作用 |
主な副作用
ALT上昇や発熱、食欲不振などがあげられます。
項目別の発現頻度は以下の通りです。
過敏症・・そう痒感/発熱(0.1%未満)、発疹(頻度不明)
肝臓・・ALTの上昇(0.1~5%未満)、AST/Al-Pの上昇(0.1%未満)
消化器・・嘔気/食欲不振(0.1%未満)
皮膚・・脱毛(頻度不明)
その他・・骨粗鬆症(頻度不明)
重大な副作用
<ショック、アナフィラキシー>
頻度不明ですが、呼吸困難や浮腫などを伴う症状が現れることがあります。異常があった場合には、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
<出血>
0.85%の発現頻度で認められております。
<血小板減少>
0.01%の発現頻度で認められているため、定期的に血小板数をはかり、もし異常があった場合にはすぐに投与を中止し医療機関を受診してください。
<血栓症>
頻度不明ですが、血小板減少に伴って血栓症が起こった事例が報告されています。ヘパリンに起因した血小板減少症の場合は、シャント閉塞や回路内閉塞を伴います。異常があった場合には、投与を中止しすぐに医療機関を受診してください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ダルテパリンナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼フラグミンの有効成分
ダルテパリンナトリウム
▼代表薬の添加物
等張化剤、pH調節剤
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性
使用に注意が必要な方 ・以前、ダルテパリンナトリウムを使用して過敏症となったことのある方は使用に注意をしてください。
・DICを除く高度な出血症状を有する方は、症状が悪化する可能性があるためなるべく投与は避けてください。
・以前、HITとなったことのある方は、再発のリスクが上がるため注意をしてください。
・重篤な肝障害もしくは以前なったことのある方は、血中濃度が上昇するリスクがあります。
・小児
・高齢者
上記にあてはまる方は、ダルテパリンナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 ダルテパリンナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <抗凝固剤(ヘパリンナトリウム/ワルファリン等)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン/ジピリダモール等)、非ステロイド性消炎鎮痛薬(イブプロフェン等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ/t-PA製剤等)>
出血傾向が強まってしまう恐れがあります。
<テトラサイクリン系抗生物質、強心配糖体(ジギタリス製剤)>
本剤の作用が減弱する恐れがあります。
上記を使用している方は、ダルテパリンナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 ダルテパリンナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ダルテパリンナトリウムに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
フラグミン 添付文書 |
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