成分名 |
ヘプロニカート |
適応症状 |
末梢循環障害や凍瘡・凍傷に対して適応症をもちます。特に末梢神経障害においては病状としてレイノー病やバージャー病、そして原因疾患として閉塞性動脈硬化症などが挙げられます。 |
簡易説明 |
ヘプロニカートは血行改善薬と呼ばれる医薬品で、医療用医薬品としてはヘプロニカート錠100mg「CH」が販売されております。ジェネリック医薬品の販売はありません。ヘプロニカートは優れた血流改善作用を持っており、パパベリンに匹敵する末梢血管拡張作用を有します。末梢血管拡張作用と血小板の働きを抑える事で末梢循環障害や凍瘡・凍傷に対して効果を示します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/皮膚科/耳鼻咽喉科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:100mg約6円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
バージャー病は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
ヘプロニカート錠100mg「CH」は、1972年2月21日に発売されて以降、販売名変更に伴い2009年6月26日に製造販売が承認され、また2009年9月25日には再度薬価基準に収載されました。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ヘプロニカート錠100mg【製薬メーカー:長生堂製薬株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ヘプロニカート錠100mg「CH」は末梢循環障害や凍瘡・凍傷に対して効果のある医薬品になります。特に末梢神経障害においては病状としてレイノー病やバージャー病、そして原因疾患として閉塞性動脈硬化症などが挙げられます。
その作用部位は血管平滑筋になります。薬理作用は臨床試験においてヒトでの作用として、レイノー病・バージャー病、閉塞性動脈硬化症などの末梢循環障害の患者に対し試験した結果、サーモグラフィー、脈波検査及び血管造影法により血行改善作用が認められております。また動物実験での作用として、①血流改善作用と②血小板・線溶系に対する作用が認められております。①ではイヌを用いた実験で、後肢血流量の増加が認められました。またウサギを用いた実験では、耳介血流量の増加が認められました。モルモット摘出大動脈片及び摘出腸管に対して抗バリウム作用を示す事から、血管平滑筋に直接作用して末梢血管を拡張し、血流量を増加させていると考えられます。②ではウサギ血漿を用いた試験において、血小板凝集抑制作用、線溶系溶解作用が認められております。
レイノー病とは:レイノー症候群のうち明らかな原因がないもの(原発性)をレイノー病と呼ばれます。症状としては細い動脈の収縮によって、手足の指が青白くなったり、痺れやチクチクした感覚が生じたりしまう。もっとも一般的な誘因は寒さにさらされることが引き金になります。
バージャー病とは:バージャー病は指定難病に該当します。閉塞性血栓血管炎とも呼ばれ、四肢の主幹動脈に閉塞性の血管全層炎を来す疾患です。特に下肢動脈に好発します。
閉塞性動脈硬化症とは:動脈硬化による狭窄や閉塞は、全身の動脈に起こります。手足の動脈が狭窄・閉塞して栄養や酸素を十分に送り届ける事ができなくなると、手先や足先が冷たくなったり、筋肉の痛みが出たりします。このような状態を閉塞性動脈硬化症といいます。
閉塞性動脈硬化症野原因である動脈硬化は、コレステロールなどの成分が動脈の内部に付着したり、高血圧や喫煙などで常に血管に負担がかかってしまう事で引き起こされます。特に喫煙者においては治療する上で禁煙をしなくてはなりません。
凍瘡とは:凍瘡は別名「しもやけ」と呼ばれており、冬などの急に気温が下がった際に、痒みを伴う赤色や赤紫色の腫れが現れる症状を言います。主に手足の指先や、耳たぶと言った体の末端部に見られることが多いです。
凍傷とは:皮膚が強い寒冷にさらされたために組織障害を起こした状態を言います。凍結による直接的な組織障害と循環不全に伴う二次的な組織障害により起こるとされております。組織障害を摂㎥の縄内炎症である凍瘡とは異なります。好発部位は指、足趾、耳、鼻などに生じます。 |
使用方法 |
通常成人に投与する際には、医療用医薬品ヘプロニカート300~600mg(3錠~6錠)を1日量として毎食後の3回に分けて内服します。なお、患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められております。 |
副作用 |
消化器、精神神経系、過敏症、皮膚、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)消化器
嘔吐、口渇、胃痛、胃部膨満感、胃部不快感(0.45%)、食欲不振(0.61%)、下痢(0.1~5%未満)
便秘(0.1%未満)
2)精神神経系
頭痛(0.1~5%未満)
3)過敏症
掻痒感等(0.1~5%未満)
発疹(頻度不明)
4)皮膚
発赤(2.80%)、熱感(0.33%)、蟻走感(0.1~5%未満)
5)その他
のぼせ(0.1%未満)
過敏症の発疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
2)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■ヘプロニカートを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ヘプロニカート錠100mg「CH」はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ヘプロニカート錠100mg「CH」の有効成分
ヘプロニカート
▼代表薬の添加物
・トウモロコシデンプン、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム
使用に注意が必要な方 1)高齢者
一般的に高齢者では生理機能が低下しているので使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、ヘプロニカートを使用する事が出来ない可能性があります。 ヘプロニカートを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ヘプロニカートに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【長生堂製薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】 |
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