成分名 |
ブトロピウム臭化物 |
適応症状 |
胃炎の痙攣性疼痛の緩解/胃潰瘍の痙攣性疼痛の緩解/十二指腸潰瘍の痙攣性疼痛の緩解/胆石症の痙攣性疼痛の緩解/胆嚢炎の痙攣性疼痛の緩解/胆嚢症の痙攣性疼痛の緩解/腸炎の痙攣性疼痛の緩解/胆道ジスキネジーの痙攣性疼痛の緩解/胆嚢ジスキネジーの痙攣性疼痛の緩解 |
簡易説明 |
ブトロピウム臭化物は、内臓の平滑筋のけいれんを抑えたり、胃酸の分泌を抑える作用があります。
胃炎や下痢、胆管炎、胆石などによる腹痛に広く用いられています。
胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。
この神経の働きはアセチルコリンという神経伝達物質により強まります。
ブトロピウム臭化物は、アセチルコリンを抑えることで、副交感神経の刺激を弱めます(抗コリン作用)。
その結果として、胃腸や胆管の異常な運動(けいれん)が抑えられ、痛みがやわらぎます。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科、胃腸内科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬1gの目安:23.5円(薬価)
新薬1錠あたりの目安:12.8円(薬価)
新薬1カプセルの目安:7.5円(薬価)
後発薬の該当はありません。
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1981年9月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
・コリオパン顆粒2%(エーザイ)
・コリオパン錠10mg(エーザイ)
・コリオパンカプセル5mg(エーザイ) |
関連製品(ジェネリック) |
なし |
効果・作用 |
ブトロピウム臭化物は、副交感神経末端のアセチルコリン受容体に作用し、腹部平滑筋の運動を抑制します。
胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。
この神経の働きはアセチルコリンにより強まります。
胃酸の分泌には、「アセチルコリン」「ガストリン」「ヒスタミン」という3つの神経伝達物質が関係しています。
食事の際の「おいしい」「良い匂い」などの刺激によって「アセチルコリン」が放出され、さらに食物が胃に入ると物理的な刺激により「ガストリン」が放出されます。
「アセチルコリン」や「ガストリン」が胃粘膜にある細胞を刺激して「ヒスタミン」を放出させます。
胃酸が必要以上に分泌される状態を胃酸過多といいます。
胃への攻撃因子である胃酸と、胃の防御因子である胃粘膜の作用のバランスが崩れて攻撃因子が優勢になると「胃酸過多」となり、胃酸によって胃粘膜が傷つけられてしまい、胃炎や胃潰瘍などにつながります。
このような症状の中でブトロピウム臭化物の薬理効果により、アセチルコリンをおさえて、副交感神経の刺激を弱めます。
その結果として、胃腸や胆管の異常な運動(けいれん)がおさえられ、痛みがやわらぎます。
服用後に物がぼやけて見えたり、眠くなることがあります。
高所での作業や、車の運転などされる際には十分ご注意してください。
効果発現時間は10mgを服用後30分ほどで出始めます。
その後効果の持続時間は3時間以上であったという臨床実験での報告がされています。
また、汗が出にくくなるので、熱射病や熱中症を起こすおそれがあります。
高温の場所での作業、激しい運動、また夏の暑さに注意してください。 |
使用方法 |
・コリオパン顆粒2%
1日1.5g(ブトロピウム臭化物として1日30mg)を3回に分けて経口投与します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
・コリオパン錠10mg
通常、成人は1回1錠(主成分として10mg)を1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。
・コリオパンカプセル5mg
通常、成人は1回2カプセル(主成分として10mg)を1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。
※コリオパン錠10mg、コリオパンカプセル5mg飲み忘れについて
飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。
次に飲む時間が近い場合は、飲み忘れた分は飲まないで1回分を飛ばし、次に飲む時間に1回分を飲んでください。2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。 |
副作用 |
主な副作用
眼:視調節障害
消化器:口渇、便秘、悪心、嘔吐
泌尿器:排尿障害
精神神経系:眠気、頭痛、めまい
循環器:心悸亢進、血圧降下
過敏症:発疹
その他:顔面紅潮、倦怠感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・閉塞隅角緑内障の方(抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがあります)
・前立腺肥大による排尿障害のある方(排尿障害を悪化させるおそれがあります)
・重篤な心疾患のある方(心疾患の症状を悪化させるおそれがあります)
・麻痺性イレウスの方(麻痺性イレウスの症状を悪化させるおそれがあります)
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
使用に注意が必要な方 ・開放隅角緑内障の方(抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがあります)
・前立腺肥大のある方(排尿障害を起こすおそれがあります)
・うっ血性心不全のある方(うっ血性心不全の症状を悪化させるおそれがあります)
・不整脈のある方(不整脈を悪化させるおそれがあります)
・潰瘍性大腸炎の方(中毒性巨大結腸症を起こすおそれがあります)
・甲状腺機能亢進症の方(甲状腺機能亢進症に伴う心悸亢進や頻脈を悪化させるおそれがあります)
・高温環境にある方(発熱を起こすおそれがあります)
・高齢者の方への投与(抗コリン作用による排尿障害、視調節障害、口渇、便秘等の副作用があらわれやすいので注意してください)
・妊婦、産婦、授乳婦の方への投与(妊婦又は妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与します)
・小児の方への投与(小児に対する安全性が確立されていません)
上記にあてはまる方は、ブトロピウム臭化物を使用する事が出来ない可能性があります。 ブトロピウム臭化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、抗ヒスタミン剤、モノアミン酸化酵素阻害剤
上記を使用している方は、ブトロピウム臭化物を使用する事が出来ない可能性があります。 ブトロピウム臭化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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