成分名 |
オンダンセトロン塩酸塩水和物 |
適応症状 |
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐> |
簡易説明 |
抗がん薬による嘔吐中枢への刺激を妨害し、「吐き気や嘔吐」を抑える作用があります。オンダンセトロン塩酸塩水和物は、嘔吐を引き起こすセロトニン5-HT3(5-HT3)の伝達経路を遮断します。この作用から、「5-HT3受容体拮抗薬」と呼ばれています。また、薬剤によっては、放射線照射や手術後における消化器症状(吐き気など)に使う場合もあります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:2mg約815.3円/4mg約1058.9円
薬代1mlあたりの目安:0.05%約280.3円
薬代後発薬1錠の目安:2mg約328.8円/4mg約427.1円
薬代4mg2ml1管あたりの目安:4mg2mL1管約1198円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始:1996年7月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ゾフラン錠2/4
ゾフラン注2/4
ゾフラン小児用シロップ0.05% |
関連製品(ジェネリック) |
オンダンセトロン注4mgシリンジ「マルイシ」 【製薬メーカー:丸石製薬】
オンダンセトロン注射液4mg「サンド」 【製薬メーカー:サンド】
オンダンセトロンODフィルム2mg/4mg「GFP」 【製薬メーカー:ツキオカフィルム製薬】
オンダンセトロン注射液2mg/4mg「F」 【製薬メーカー:富士製薬工業】 |
効果・作用 |
「5-HT3受容体拮抗薬」です。セロトニン5-HT3(5-HT3)という嘔吐を引き起こす物質の伝達経路を遮断します。抗がん薬による悪心・嘔吐の治療に使用されます。
▼作用機序
延髄の最後野にあるCTZ(chemoreceptor trigger zone)や求心性迷走神経の5-HT3受容体に作用し、嘔吐を抑制すると考えられます。
▼特徴
5-HT3受容体拮抗型の系統は、抗がん薬投与後の即時型の悪心・嘔吐に高い効果があります。
注射剤や錠剤、口腔内崩壊錠、シロップなど、患者さんに合わせてさまざまな剤形を選択てきます。小児に対しても使用できる薬です。
24時間以内に起こる急性の嘔吐に対して効果を示します。
急性の嘔吐に対して高い効果を示します。
▼薬理作用
嘔吐は、脳に存在する嘔吐中枢が刺激されることで起こります。抗がん剤が投与されると、腸管の細胞を刺激し「セロトニン」が放出されます。このときのセロトニンは、腹部に存在する求心性迷走神経に作用します。これにより、嘔吐中枢が刺激され嘔吐の症状があらわれます。
脳には化学受容器引き金帯(CTZ)という部位があり、セロトニンによりここがが刺激されると、嘔吐中枢を興奮させます。これによっても、嘔吐の症状があらわれます。
抗がん剤による嘔吐の流れは、「抗がん剤投与→セロトニン分泌 → 化学受容器引き金帯を刺激 → 嘔吐中枢を刺激」または、「抗がん剤投与→セロトニンが分泌 → 腹部の神経に作用 → 嘔吐中枢を刺激」ということになります。
セロトニンは「5-HT」とも呼ばれます。5-HT受容体に結合することでその作用を発揮します。その中でも嘔吐に重要な受容体として「5-HT3受容体」があります。「嘔吐中枢を刺激する腹部の神経」や「化学受容器引き金帯」には、5-HT3受容体があり、これを阻害すると、嘔吐中枢への刺激が阻害されるので、悪心・嘔吐が抑えられます。
▼他の5-HT3受容体拮抗薬
カイトリル
ナゼア
アロキシ |
使用方法 |
≪錠剤≫
1回4mg、1日1回経口投与してください。
※年齢、症状により適宜増減してください。
※効果不十分な場合には、同用量の注射液を投与できます。
≪シロップ≫
小児には、1回2.5mg/㎡(シロップとして5mL/㎡)、1日1回経口投与してください。
※年齢、症状により適宜増減するが、最大1回4mg(シロップとして8mL)とします。
※効果不十分な場合には、同用量の注射液(2.5mg/㎡)を投与できます。
≪注射液≫
1回4mg、1日1回緩徐に静脈内投与してください。
小児の場合は、1回2.5mg/㎡、1日1回緩徐に静脈内投与してください。
※年齢、症状により適宜増減してください。
※効果不十分な場合には、同用量を追加投与できます。 |
副作用 |
主な副作用
オンダンセトロン塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
オンダンセトロン塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
過敏症、発疹、そう痒、震え感、眠気、頭痛、頭重感、下痢、便秘、動悸、胸痛
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
ショック、アナフィラキシー、てんかん様発作
その他の副作用
徐脈、不整脈、低血圧、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン値上昇、血管痛、蕁麻疹、紅斑、静脈炎、全身倦怠感、発汗、しゃっくり、顔面紅潮、発熱、熱感、不随意運動、眼球回転発作、ジストニー反応、錐体外路様症状、一過性視覚障害、一過性霧視、一過性盲
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■オンダンセトロン塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方オンダンセトロンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼オンダンセトロンの有効成分
オンダンセトロン塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
等張化剤、pH調節剤
妊婦/授乳者
過敏症
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
重篤な肝障害
消化管通過障害
薬物過敏症
上記にあてはまる方は、オンダンセトロン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 オンダンセトロン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤
フェニトイン
カルバマゼピン
リファンピシン類
トラマドール
セロトニン作用薬
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
アポモルヒネ
上記を使用している方は、オンダンセトロン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 オンダンセトロン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
オンダンセトロン塩酸塩水和物に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
添付文書オンダンセトロンODフィルム2mg/4mg「GFP」【ツキオカフィルム製薬株式会社】 |
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