希塩酸

成分名

希塩酸

適応症状

低酸症の消化異常症状の改善
無酸症の消化異常症状の改善

簡易説明

うすい塩酸です。胃の働きを活発にする作用があり、苦味などにより食欲を増進させる働きがあります。胃酸と同じ成分で、胃酸の不足による食欲不振や消化不良に使用されます。塩酸リモナーデ剤として飲みやすく工夫することもあります。防腐効果があり、胃壁に刺激を与えることで、十二指腸においてプロセクレチンを活性化し、間接的に膵液、腸液の分泌を促します。 熱性患者に対して止渇、清涼感をもたらす効果もあります。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1瓶あたりの目安:10mlg約0.9円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 1949年8月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

希塩酸「コザカイ・M/ケンエー/タイセイ/東海/マルイシ/ニッコー/司生堂」
【製薬メーカー:小堺製薬/健栄製薬/大成薬品工業/東海製薬/丸石製薬/日興製薬/司生堂製薬】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

濃度の低い塩酸です。胃酸をおぎない、消化を助ける働きがあります。胃酸と同じ成分で、胃酸の不足による食欲不振や消化不良に使用されてます。

▼病理作用
塩酸は、生体組織に対して強い刺激、腐食作用を現します。至適濃度では、ペプシノーゲンを活性化してペプシンとし、たん白質消化機能をたかめます。防腐効果があり、胃壁に刺激を与え、十二指腸においてプロセクレチンを活性化し、間接的に膵液、腸液の分泌を促進します。また熱性患者に対して止渇、清涼感をもたらす効果があります。胃酸欠乏症に対して希塩酸、塩酸リモナーデとして用いられます。

▼塩酸(えんさん)とは
塩化水素の水溶液で強酸の一種です。オランダ語Zoutzuur或いはドイツ語Salzsäureの直訳です。本来は塩化水素酸と呼ぶべきですが、歴史的な経緯から酸素を含む酸と同じように、塩酸と呼ばれています。 無色の液体で独特な辛い匂いがします。人間を含むほとんどの動物の消化器系において塩酸は胃酸の成分となっています。

▼低胃酸症の症状
胃酸の分泌が不足し、消化に時間がかかり、胃に通常よりも長い時間留まることになります。 特に現代人は食べ過ぎや夜食も当たり前になり、胃腸が疲れ果てしまいがちです。 症状としては消化不良や胃もたれ、げっぷや胸やけなどです。低胃酸症は50代から症状が出やすく60代からは約70%の方が低胃酸症と診断されています。

▼無酸症の症状
胃内に胃酸が全く出ない症状のものです。通常胃の内部には、消化のための酸が分泌されます。しかし、胃粘膜の壁細胞が減少したり、機能が低下した場合に、胃酸が少なくなったり全く出ないということがあります。胃酸が胃の内部に存在しないため、菌に対する耐性を失ってしまい、その結果として消化器系に炎症を起こしやすくなります。症状としては、下痢を起こしやすく、一般に食欲が低下することが多く、食後にみぞおちが張ったりします。胃アトニ-や胃下垂が合併症として起こることが多いので、そのような場合には特に食後にみぞおちが張って重苦しい状態が起こります。その他にも、げっぷや胸焼け等を起こす人もいますが、過酸の人に比べると不快感は少なくなります。

▼希塩酸と塩酸の違い
通常の濃塩酸を、等量の水で希釈した塩酸(約6mol/L)または、それに近い濃度のものを単に塩酸といいます。これをさらに希釈したものを希塩酸ということが多いです。1モル溶液は79.0%(18℃)、0.1モル溶液は92.6%(18℃)電離する強酸です。

▼リモナーデ剤とは
甘味と酸味があり、澄明な液状の内用剤です。 リモナーデの名称はレモン果汁に砂糖水を加えた清涼飲料水(俗に言うレモネード)に由来するもので、甘味を持つ酸性飲料の総称のことです。 発汗患者の止渇、あるいは健胃剤として食欲増進、消化促進に使用されます。

▼希塩酸の用途
室内、お風呂場、トイレの除菌・消臭。 冷蔵庫内の消臭・除菌。 赤ちゃんのおもちゃ、マスクの除菌などです

▼希塩酸の成分
塩化水素
H2O 水

使用方法

1日量0.5~1.0mLを約200mLの水にうすめるか、リモナーデ剤として1~数回に分けて経口投与してください。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
≪重要な基本的注意≫
(1)必ず希釈し、濃度に注意して使用してください。
(2)原液または、濃厚液が皮膚に付着した場合には直ちに水で洗い流してください。
(3)眼に入らないように注意し、入った場合には直ちに水で洗い流し、専門医の処置を受けてください。

副作用

主な副作用
便秘

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方、使用出来ない方は現在報告されていません。

※何か異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

希塩酸に関する
よくある質問
どれくらい飲むと副作用がでますか?

長期投与:長期投与により便秘(頻度不明)を起こすことがある。

添付文書希塩酸「タイセイ」

【上記引用元:大成薬品工業株式会社】

歯が溶けたりはしませんか?

投与に際しては、歯のホーロー質をいためることがあるので、ストローなどを用いるか、投与後、炭酸水素ナトリウム水で含嗽させること。

添付文書希塩酸「タイセイ」

【上記引用元:大成薬品工業株式会社】

参考元一覧

添付文書希塩酸「タイセイ」【大成薬品工業株式会社】

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