ラフチジン

成分名

ラフチジン

適応症状

胃潰瘍/十二指腸潰瘍/吻合部潰瘍/逆流性食道炎/下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/急性胃炎の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 など

簡易説明

「ラフチジン」は、胃内において胃酸分泌を抑え、胃潰瘍などを治療し逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげる薬で、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、急性胃炎の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善に用いられます。
日本では、大鵬薬品工業がプロテカジンの商品名で販売しており、また、ファイザーがラフチジンの商品名で販売しています。
「ラフチジン」は、胃粘膜のヒスタミン受容体(H2)を遮断することで、胃酸の分泌をおさえるはたらきがあり、胃酸による胃粘膜への刺激が弱くなることで、胃炎や胃潰瘍の治癒につながります。

処方可能な診療科目

内科/消化器科/胃腸科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
プロテカジン錠5 13.8円/錠(薬価)
プロテカジン錠10 21.7円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2000年4月認可

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

プロテカジン錠5【製薬メーカー:大鵬薬品工業】
プロテカジン錠10【製薬メーカー:大鵬薬品工業】

関連製品(ジェネリック)

ラフチジン錠5mg「ファイザー」 【製薬メーカー:ファイザー】
ラフチジン錠10mg「ファイザー」【製薬メーカー:ファイザー】

効果・作用

「ラフチジン」は、胃内において胃酸分泌を抑え、胃潰瘍などを治療し逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげる薬です。
胃酸は塩酸を含む強い酸で食物の消化や殺菌などに必要不可欠ですが、過多に分泌されることで胃粘膜への攻撃因子や消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)や逆流性食道炎などの増悪因子にもなります。
胃酸の分泌を促進させる神経伝達物質として主にヒスタミン、アセチルコリン、ガストリンの3種類があり、これらの伝達物質が胃壁細胞にある各々の受容体に作用することで胃酸分泌への指令が伝わっていきます。
ヒスタミンは自身のH2(ヒスタミンH2)受容体に作用し、H2受容体を活性化させ胃酸分泌を促進させます。
「ラフチジン」は、主にH2受容体に拮抗的に作用して、過度な胃酸分泌を抑える作用をあらわします。

使用方法

▼用法用量
[胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎]
・成人にはラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。

[下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期]
・成人にはラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。

[麻酔前投薬]
成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与します。

▼重要な基本的注意
・血液像、肝機能、腎機能等に注意してください。

▼薬剤交付時の注意
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがあります。

副作用

重大な副作用
▼ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
顔面蒼白、血圧低下、全身発赤、呼吸困難等があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼肝機能障害(0.06%)、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)
房室ブロック等の心ブロックがあらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

▼間質性腎炎(頻度不明)
間質性腎炎があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少
・好酸球上昇
・ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、T-Bil上昇
・TTT上昇
・尿タンパク異常
・BUN上昇
・不眠、眠気
・頭痛、めまい
・可逆性の錯乱状態、幻覚、意識障害、痙攣
・熱感
・動悸
・顔面紅潮
・便秘、下痢、嘔気・嘔吐、食欲不振
・硬便、腹部膨満感
・口渇
・血清尿酸値上昇、K低下、Cl上昇、浮腫
・生理遅延、Na上昇
・女性化乳房、倦怠感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■薬物過敏症の既往歴のある患者
薬物過敏症の既往歴のある患者は観察を十分に行い、慎重に投与してください。

■透析患者
透析患者は低用量から慎重に投与してください。透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されています。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■腎機能障害患者
腎機能障害患者は、症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■肝機能障害患者
肝機能障害患者は症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。

■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されています。

■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。

■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下しているため、用量あるいは投与間隔に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、ラフチジンを使用する事が出来ない可能性があります。
ラフチジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
報告なし

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「ラフチジン」はどのような特徴がありますか?

「ラフチジン」はヒスタミン受容体拮抗薬に分類され、一般的には、H2拮抗薬とかH2ブロッカーと呼ばれます。この系統の開発により、胃潰瘍の治癒率が大きく向上しました。

「ラフチジン」の飲み合わせや食べ合わせはありますか?

「ラフチジン」のはたらきで胃酸が少なくなる関係で、他の薬の吸収に影響する可能性があります。服用中の薬は市販薬も含め、必ず医師に報告してください。

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