リバビリン

成分名

リバビリン

適応症状

C型肝炎、C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

簡易説明

本剤は、C型肝炎ウイルスによるC型肝炎治療薬。抗ウイルス剤。リバビリンの構造は、グアノシンと類似したプリンヌクレオシドアナログで、RNAおよびDNAウイルスに幅広い抗ウイルス活性を示す。従来はC型肝炎に対してインターフェロンの単独治療などを行なっていたが、本剤はインターフェロン製剤などと併用して使用することによって高い治療効果と再燃率の減少が認められている。

処方可能な診療科目

内科/消化器など

健康保険の適応

健康保険の適応あり

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
レベトールカプセル200mg 366.10円/カプセル
病院によって差が有り、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
別途薬局で調剤してもらうのも費用がかかる。
薬価は上記参照 2022年4月1日時点

厚生労働省による認可、または発売年月日

レベトールカプセル200mg 販売開始 2001年12月

国内のジェネリック認可

2020年にて販売終了(リバビリン錠200mgRE「マイラン」)

関連製品(先発薬)

レベトールカプセル200mg

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

▼血中C型肝炎ウイルスのRNA量が高値の患者又は、インターフェロン製剤単独療法で無効又はインターフェロン製剤単独療法後再燃したC型肝炎患者
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)又はインターフェロンベータと本剤の併用により上記の患者に対して効果が期待できる。

▼ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

▼セログループ2(ジェノタイプ2)の患者 又は、セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者
C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善をする。本剤は単独では無効であるため、ソホスブビル(ソバルディ)と併用した場合に限る。

▼ソホスブビル・ベルパタスビル配合剤(ハーボニー)との併用することにより、前治療歴のあるC型肝炎やC型代償性肝硬変におけるウイル ス血症の改善が期待できる。

セログループとは、C型肝炎ウイルスの塩基配列の違いによるタンパク質の違いによる、抗体の違いによる分類をいう。
ジェノタイプとは、遺伝子の塩基配列の類似性から1〜6に分けられる。日本人のC型肝炎ウイルス感染患者の多くはジェノタイプ1またはジェノタイプ2に分類される。

使用方法

▼インターフェロン ベータ、ソホスブビル又はソホスブビル・ ベルパタスビル配合剤との併用の場合
体重が60kg以下 朝食後 200mg 夕食後 400mg 1日投与量 600mg
体重が60kg以上80kg以下 朝食後 400mg 夕食後 400mg 1日投与量 800mg
体重が80kg以上 朝食後 400mg 夕食後 600mg 1日投与量 1000mg

▼ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用の場合
C型慢性肝炎又は投与開始前ヘモグロビン濃度が14g/dL以上のC型代償性肝硬変の患者
体重が60kg以下 朝食後 200mg 夕食後 400mg 1日投与量 600mg
体重が60kg以上80kg以下 朝食後 400mg 夕食後 400mg 1日投与量 800mg
体重が80kg以上 朝食後 400mg 夕食後 600mg 1日投与量 1000mg

投与開始前ヘモグロビン濃度が14g/dL未満のC型代償性肝硬変の患者
体重が60kg以下 朝食後 200mg 夕食後 200mg 1日投与量 400mg
体重が60kg以上80kg以下 朝食後 200mg 夕食後 400mg 1日投与量 600mg
体重が80kg以上 朝食後 400mg 夕食後 400mg 1日投与量 800mg

副作用

主な副作用
血小板減少貧血/ヘモグロビン減少/無顆粒球症/白血球減少/顆粒球減少/再生不良性貧血/汎血球減少/抑うつ・うつ病/意識障害、失神/見当識障害/難聴/痙攣/せん妄/錯乱/幻覚/妄想/昏迷/統合失調症様症状/認知症様症状(特に高齢者)/興奮/重篤な肝機能障害/ショック/消化管出血/消化性潰瘍/小腸潰瘍/虚血性大腸炎/間質性肺炎など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
▼妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳中の女性
ラットによる動物実験で催奇形性及び胚・胎児致死作用が報告されているため。
▼本剤の成分又は他のヌクレオシドアナログ(アシクロビ ル、ガンシクロビル、ビダラビン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
▼コントロールの困難な心疾患(心筋梗塞、心不全、不整 脈等)のある患者
貧血が原因で心疾患が悪化することがあるため。
▼異常ヘモグロビン症(サラセミア、鎌状赤血球性貧血等) の患者
貧血が原因で異常ヘモグロビン症が悪化すること があるため。
▼慢性腎不全又はクレアチニンクリアランスが50mL/分以下の腎機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇し、重大な副作用が生じることがあるため。
▼重度のうつ病、自殺念慮又は自殺企図等の重度の精神病状態にある患者又はその既往歴のある患者
うつ病が悪化又は再燃することがあるため。
▼重篤な肝機能障害患者
▼自己免疫性肝炎の患者
自己免疫性肝炎が悪化することがあるため。

使用に注意が必要な方
◆ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との 併用の場合
▼投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数が2,000/mm^3未満、あるいは血小板数120,000/mm^3 未満の患者及び女性
◆インターフェロン ベータとの併用の場合
▼投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満あるいは好中球数が2,000/mm^3未満の患者

併用薬共通事項
▼心疾患のある患者
貧血により心機能の異常、冠状動脈疾患が悪化又は再燃する可能性がある。
▼痛風又はその既往歴のある患者
血清尿酸濃度が上昇する可能性があるため。
▼アレルギー素因のある患者
▼高度の白血球減少又は血小板減少のある患者
▼中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者
▼自己免疫疾患(ただし自己免疫性肝炎を除く)の患者 又はその素因のある患者
▼高血圧症の患者
▼糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者
▼腎機能障害患者
▼重篤な肝機能障害のある患者
▼妊娠する可能性のある女性患者及びパートナーが妊娠する可能性のある男性患者
投与中及び投与終了後6ヵ月間は信頼できる避妊法を用いるなどして妊娠を避けること。催奇形性が報告されているため。
▼パートナーが妊娠している男性患者
投与中及び投与終了後6ヵ月間は本剤が子宮内へ移行しないようにコンドームを使用するよう指導すること。精液中への本剤の移行が否定できないことから、その危険性を患者に十分理解させること。
▼妊婦
▼授乳婦
▼小児等
▼高齢者

上記にあてはまる方は、リバビリンを使用する事が出来ない可能性があります。
リバビリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
▼ヌクレオシドアナログ
併用により乳酸アシドーシス、肝不全が報告されていることから、本剤は乳酸アシドーシス、肝不全を増強する可能性がある。また、本剤投与終了後2ヵ月間はヌクレオシドアナログとの相互作用の可能性があるので注意すること。

▼ジドブジン
本剤はジドブジンの効果を減弱するおそれがある。併用する場合は、血漿中HIV・RNAレベルを観察することが望ましい。HIV・RNAレベルが上昇した場合に は、本剤の中止等の適切な処置を行うこと。

▼アザチオプリン
骨髄抑制が起こる可能性がある。

上記を使用している方は、リバビリンを使用する事が出来ない可能性があります。
リバビリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
薬の保管や管理の仕方について教えて下さい。

本剤はC型肝炎ウイルスに対する薬剤であり、他人に決して服用させてはいけません。特に小さいお子さんがいる場合には手の届かないところで管理してください。室温保存で問題ありませんが、極力直射日光は避けて保管して下さい。

症状が落ちついている時は飲まなくても平気ですか?

必ず決められた期間は薬を飲んで下さい。飲み忘れた時は、気づいた時に飲んで下さい。次内服する時間と近い場合は、1回分飛ばして次のタイミングから飲み始めて下さい。1回に2回分の量を内服しないようにして下さい。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。