成分名 |
チオプロニン |
適応症状 |
慢性肝疾患における肝機能の改善/初期老人性皮質白内障/水銀中毒時の水銀排泄増加/シスチン尿症 など |
簡易説明 |
「チオプロニン」は、肝臓の働きを改善する薬剤で、慢性肝疾患の肝機能の改善、水銀中毒時の水銀排泄増加、シスチン尿症、初期老人性皮質白内障などの治療に用いられます。
日本では、マイラン製薬がチオラの名前で販売しています。
「チオプロニン」は肝臓を守り、その機能を高める効果が期待できます。
「チオプロニン」には強い効果・作用があるとはいえませんが、副作用が少なくて、肝臓病に用いることが多く、白内障や水銀中毒、シスチン尿症などに対する適応もある薬剤です。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/泌尿器科/眼科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
チオラ錠100 16.8円/錠 (薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2002年8月認可 |
国内のジェネリック認可 |
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関連製品(先発薬) |
チオラ錠100 【製薬メーカー:マイラン製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「チオプロニン」は肝臓の働きをよくする薬で、肝臓の代謝機能にかかわるSH酵素を活性化させて、肝臓の働きを良くして、肝臓のたん白質の合成を高めて、肝臓の修復を助けます。
その他、「チオプロニン」は白内障における水晶体混濁の進行抑制効果が期待できることや、重金属と結合して解毒作用を発揮します。
とくに水銀を排泄させる効果が高く、シスチンと化学反応して、シスチン濃度を低下させます。
「チオプロニン」は、副作用は少ないほうですが、人によっては発疹やじん麻疹ができたり、皮膚がかゆくなることがあります。
そのような症状があらわれた場合は、直ちに医師に相談してください。 |
使用方法 |
▼用法用量
[慢性肝疾患における肝機能の改善]
・チオプロニンとして、通常成人1回100mg(本剤1錠)を1日3回経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。
[初期老人性皮質白内障]
・チオプロニンとして1回100~200mg(本剤1~2錠)を1日1~2回経口投与します。なお、症状に応じて適宜増減しても問題ありません。
[水銀中毒時の水銀排泄増加]
・チオプロニンとして1回100~200mg(本剤1~2錠)を1日3回経口投与します。なお、症状に応じて適宜増減しても問題ありません。
[シスチン尿症]
チオプロニンとして、成人には1回100mg(本剤1錠)から開始して、1日4回(食後および就寝前)経口投与します。最大量は1回500mg(1日2000mg)とします。小児には1日量として100mg(本剤1錠)から開始して、最大量として1日40mg/kgとします。ただし、成人として最大量(1日2000mg、本剤20錠)を超えないものとします。
▼使用上の注意
[シスチン尿症]
・用量(漸増)は、尿中シスチン排泄量に基づき設定してください。
・成人では1日の2.5L以上の尿量になるよう飲水することが望ましいです。また、小児では、尿量が多くなるよう飲水することが望ましいです。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、慢性肝の疾患を対象とした副作用調査において、総症例4710例中、58例(1.2%)で副作用が認められました。再評価時の主な副作用は肝機能障害・トランスアミナーゼ値の上昇・肝障害12件(0.25%)、そう痒感11件(0.23%)、皮疹・発疹・薬疹10件(0.21%)等でした。
シスチン尿症での臨床試験では、総症例33例中、副作用は7例(21.2%)に認められました。効能追加承認時の主な副作用は消化器障害4件(12.1%)、かぜ症候群2件(6.1%)、そう痒感2件(6.1%)等でした。
再審査終了時にシスチン尿症を対象とした長期使用に関する特定使用成績調査(観察期間2年間)を行った結果、総症例67例中、副作用は4例(6.0%)に認められ、そう痒症1件(1.49%)、尿管結石1件(1.49%)、総蛋白増加1件(1.49%)、蛋白尿1件(1.49%)でした。
重大な副作用
▼中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
中毒性表皮壊死融解症、天疱瘡様症状があらわれることがあります。異常が認められた場合、すぐに投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼黄疸
まれに黄疸があらわれることがあります。定期的に検査を行うなど、観察を十分に行い、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、ビリルビン等の異常が認められた場合、すぐに投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼無顆粒球症
まれに無顆粒球症があらわれることがあります。異常が認められた場合には直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。なお、投与中は咽頭痛、発熱等の風邪様症状の発現に十分注意してください。
▼間質性肺炎注
間質性肺炎があらわれたとの報告があります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止して適切な処置を行ってください。
▼ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群があらわれることがあります。定期的に尿蛋白の検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合、すぐに投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼重症筋無力症、多発性筋炎)
慢性関節リウマチ患者等に大量投与した場合、重症筋無力症、多発性筋炎があらわれたとの報告があります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止して適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・そう痒感、発疹
・発熱、皮膚の発赤
・麻疹様皮疹
・扁平苔癬
・汎血球減少、白血球減少、血小板減少等の血液障害
・腹痛、下痢
・食欲不振、悪心・嘔吐
・AST(GOT)・ALT(GPT)・ALP上昇等の肝機能障害
・味覚異常、インスリン自己免疫症候群、手足のしびれ感
・倦怠感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■高齢者
一般に高齢者では、肝機能や腎機能が低下していることが多いので、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊婦に対する安全性は確立していません。
また、授乳中の婦人には投与しないでください。やむを得ず投与する場合は授乳を中止させてください。授乳婦に投与した場合の乳児に対する安全性は確立していません。
■小児等への投与
日本で報告されている小児シスチン尿症患者の最低使用年齢は1歳です。また、国内外で報告されている使用年齢は1~14歳(平均7.4歳)で、開始用量は1日量として9.3~28.6mg/kg(平均17.6mg/kg)です。小児シスチン尿症患者に対して1日40mg/kg以上を投与した場合、蛋白尿、ネフローゼ症候群などの副作用があらわれるとの報告があります。アメリカの添付文書には9歳未満の小児に対する安全性と有効性は確立されていません。小児の場合、開始用量は1日量として15mg/kgを目安に設定することと記載されています。
上記にあてはまる方は、チオプロニンを使用する事が出来ない可能性があります。 チオプロニンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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