成分名 |
球形吸着炭 |
適応症状 |
慢性腎不全<進行性>の透析導入の遅延
慢性腎不全<進行性>の尿毒症症状の改善 |
簡易説明 |
球形吸着炭は、高純度の多孔性球状活性炭からなる吸着炭です。慢性腎不全(腎不全)では老廃物などを排泄する腎臓の機能が低下しており、体内に毒素が残りやすい状態です。球形吸着炭は、体内にある毒素を吸着し、便と一緒に排泄することで、慢性腎臓病(腎不全)による尿毒症を改善回復させます。また、尿毒症が改善されることで、透析導入を遅らせることにつながります。
活性炭には毒素を含む化学物質を吸着する働きがあります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:200mg 13.5円/カプセル
薬代後発薬1錠の目安:200mg 11円/カプセル
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2009年9月【クレメジンカプセル200mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
クレメジンカプセル200mg【製薬メーカー:クレハ】
クレメジン細粒分包2g【製薬メーカー:クレハ】
クレメジン速崩錠500mg【製薬メーカー:クレハ】 |
関連製品(ジェネリック) |
球形吸着炭カプセル200mg「マイラン」
球形吸着炭細粒「マイラン」
球形吸着炭細粒分包2g「日医工」
球形吸着炭カプセル286mg「日医工」 |
効果・作用 |
腎臓の機能が長期間、悪化する疾患として【慢性腎不全】があります。
腎臓は尿として体の中の老廃物を外へ排出する働きがありますが、腎臓の機能が悪い方は毒素が体の中へ溜まります。そこで、体の中に毒素が溜まらないように調節する働きを持っているのが、球形吸着炭です。
尿毒症は、腎臓の機能が低下し、体内の毒素を外に排泄できなくなってしまい、これによって毒素が蓄積して発症します。そこで、毒素を体内に溜めないようにするために使われるのが経口吸着炭素製剤(活性炭)となっております。活性炭は毒素を含む化学物質を吸着する働きがあるので、毒素が体内へ吸収される前に、活性炭によって毒素をあらかじめ吸着させてしまうのです。その作用によって、尿毒症を改善させることが可能となります。また、腸内細菌によって産生される毒素でも、胆汁として腸内に分泌される毒素もあります。この毒素を腸の中で吸着することで便と一緒に排泄させる働きもあります。
また、人工透析の導入を遅らせ、腎不全の進行を遅らせる作用が期待されています。
▼慢性腎臓病とは
・腎臓の機能の異常が3か月以上続いている状態を指し〈CKD〉とも呼ばれております。
腎臓の主な役割は血液を絶え間なくろ過し、老廃物を尿として体外に排出します。
他では、体内の水分量や血圧の調整、ミネラルバランスの維持、血液を作るホルモンの分泌、骨を健康に保つなど生きるために重要な働きがあります。
慢性腎臓病になると、これらの機能が低下し、糖尿病性腎症や腫瘍性疾患など様々な症状があらわれます。
▼尿毒素インドールの排泄
・尿毒素の〈インドール〉は腸内悪玉菌がたんぱく質から作り出す毒素となっており、肝臓で毒性の弱いインドキシル硫酸に作り変えられてから腎臓で排泄される時に、腎臓を傷つけてしまいます。
また、慢性腎臓病ではインドキシル硫酸の排泄がうまくいかず体内に蓄積されます。体内のインドキシル硫酸濃度が高いほど生命予後が悪くなるため、インドキシル硫酸の元であるインドールを体内に取り込まないようにしてくれるのが球形吸着炭の働きです。
▼普通の「吸着炭」ではない球形吸着炭の特徴とは
・球形吸着炭は、体内の毒素を効率良く吸着/排泄するために、普通の「吸着炭」とは異なる特徴をいくつも持っています。特徴としては、表面に小さな穴が多数あり、また内部にも細孔があります。そのため、極めて大きな表面積を持っております。薬として「球形吸着炭」は、1gあたりの表面積が1650m2以上であることが特に良いとされていますが、球形吸着炭は1日の服用量が6gなので、1日の「球形吸着単」の表面積はおよそ、9900m2となり、これはサッカーコート一面よりも広い表面積になります。
・分子量100~1000の低分子物質を選択的に吸着するので、消化酵素などの高分子物質を吸着することはなく、食べた物などの消化を妨げることはありません。
▼イオン性有機物の吸性質
・体内で毒性物質となる「イオン性有機物」に対する吸着力が高くなるように設計されているので、栄養素の吸収を妨げることはありません。
クレメジンを服用していても、ビタミン類の吸収には影響を与えないことが報告されています。
▼球形吸着炭の原料とは
・材料は竹のような植物ではありません。
「石油系炭化水素由来の球形微粒多孔質炭素を高温にて酸化および還元処理して得られた球形吸着炭」となっています。
要約すると「石油由来の小さな穴が沢山あいた球形の炭」となります。
▼「食間」で処方について
・消化酵素や栄養素に影響しないため、食事への影響を常に気にする必要はございませんが、長い間飲み続ける薬のため、日々の小さな積み重ねによって、後々にも全く影響が出ないとは言い切れません。そのため、用法として食前/食後などの指定はございませんが、最も食事の吸収へ影響しにくい〈食間〉で処方されるのが一般的となっています。 |
使用方法 |
・1日6gを3回に分割し、経口投与してください。
※食後2時間後や食間(食事から食事までの中間時間)などに服用してください。 |
副作用 |
主な副作用
皮膚そう痒感、皮疹、便秘、食欲不振、悪心、嘔吐、腹部膨満感、胃重感、腹痛、下痢
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
・妊婦/産婦/授乳婦
・消化管通過障害
■球形吸着炭を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方クレメジンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼クレメジンの有効成分
球形吸着炭
▼代表薬の添加物
カプセル本体:ラウリル硫酸ナトリウム、酸化チタン、ゼラチン
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・消化管潰瘍
・便秘
・食道静脈瘤
・肝障害を有する便秘
上記にあてはまる方は、球形吸着炭を使用する事が出来ない可能性があります。 球形吸着炭を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。 |
よくある質問 |
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