成分名 |
ピレンゼピン塩酸塩水和物 |
適応症状 |
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、付着粘液)並びに消化器症状の改善
・急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍 |
簡易説明 |
ピレンゼピン塩酸塩は、抗コリン薬であり、副交感神経を亢進させるアセチルコリンの作用を抑えることで、消化管の運動亢進に伴う痛みや痙攣、下痢などを抑える薬です。
胃壁細胞のムスカリン受容体を遮断して胃酸分泌を抑えると同時に、胃粘液量を増やし胃酸に対する防御機能を高めることができます。
通常、急性胃炎や慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤など)や消化器症状の改善や胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療に用いられます。 |
処方可能な診療科目 |
消化器内科/胃腸科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬1錠あたりの目安:11.8円
後発品1錠あたりの目安:5.7円
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1981年9月【ガストロゼピン錠25mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
ガストロゼピン錠25mg【製薬メーカー:日本ベーリンガーインゲルハイム】 |
関連製品(ジェネリック) |
ピレンゼピン塩酸塩錠25mg「サワイ/日医工」 |
効果・作用 |
ピレンゼピン塩酸塩水和物は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃炎を治療する薬です。
胃液の分泌をおさえ、胃壁を守る粘液を分泌させる働きがあります。
胃酸は本来、中央部に位置する「壁細胞(へきさいぼう)」から分泌され、食べ物の消化を助けたり、食べ物と一緒に入ってきたウイルスや細菌の増殖をおさえたり、殺菌する働きがあります。
しかし、胃壁が弱っていると、胃酸の影響により胃粘膜を荒らしてしまい胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)の原因にもつながります。
ピレンゼピン塩酸塩水和物は、胃酸の分泌を強力に抑えることができます。
結果的に、胃炎や潰瘍の治りがよくなり痛みもやわらぎます。
鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを防ぐ用途にも用いります。
ピレンゼピン塩酸塩水和物の薬理は、胃粘膜のムスカリン受容体を遮断することで、胃酸の分泌をおさえます。
胃酸による胃粘膜への刺激が弱くなるので、胃炎や胃潰瘍の治癒につながります。
胃酸の分泌を促進するホルモンの一種“ガストリン”をおさえます。
胃粘膜の血流をよくすることで、胃酸に対する防御機能を高めます。
日本のOTC(市販薬)では、LTLファーマ株式会社から販売されているガスター10が有名です。 |
使用方法 |
通常成人には1回1錠(ピレンゼピン塩酸塩無水物として25mg)を、1日3~4回経口投与します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。 |
副作用 |
主な副作用
ピレンゼピン塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
ピレンゼピン塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
消化器:口渇、便秘、下痢、悪心・嘔吐、歯肉痛、膨満感
過敏症:発疹
泌尿器:排尿困難、残尿感
肝臓:AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
循環器:心悸亢進
その他:頭重感、たちくらみ、脱力感、嗄声、眼のちらつき、眼の乾燥感に伴う流涙、眼の調節障害
重大な副作用
・無顆粒球症
このような副作用があらわれるとの報告があるので、患者の状態に十分注意し、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
・アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(発疹、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■前立腺肥大のある方
(排尿困難を起こすことがあります)
■緑内障の方
(眼圧を上昇させることがあります)
■ピレンゼピン塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ガストロゼピン錠25mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼代表薬の有効成分
ピレンゼピン塩酸塩
▼代表薬の添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ポビドン、クロスカルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム
使用に注意が必要な方 ・高齢者の方への投与
(一般的に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意してください)
・妊婦、産婦、授乳婦の方への投与
(妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与します。妊娠中の投与に関する安全性は確立されていないためです。)
(授乳婦に投与するときは授乳させないよう注意してください)
小児等への投与
(低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立されていないためです) |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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