ジアゾキシド

成分名

ジアゾキシド

適応症状

高インスリン血性低血糖症 など

簡易説明

「ジアゾキシド」は、血糖を上げる薬で、高インスリン血性低血糖症の治療に用います。
日本では、オーファンパシフィックがジアゾキシドの商品名で販売しています。
高インスリン血性低血糖症は、インスリンの異常分泌により低血糖症状を起こす病気で、おもに新生児や乳幼児に発症して、適切に治療をおこなわないと発育に悪影響し、場合によっては命にもかかわります。
「ジアゾキシド」は、インスリンの分泌を抑制して、血糖値を適正に上昇させます。

処方可能な診療科目

内科/消化器科/循環器科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ジアゾキシドカプセル25mg「OP」261.7円/カプセル(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1972年12月認可

国内のジェネリック認可

-

関連製品(先発薬)

ジアゾキシドカプセル25mg「OP」 【製薬メーカー:オーファンパシフィック】

関連製品(ジェネリック)

-

効果・作用

「ジアゾキシド」は、血糖を上げる薬です。
高インスリン血性低血糖症は、インスリンの異常分泌により低血糖症状を起こす病気で、おもに新生児や乳幼児に発症して、適切に治療をおこなわないと発育に悪影響し、場合によっては命にもかかわります。
「ジアゾキシド」は、インスリンの分泌を抑制し、血糖値を適正に上昇させる効果があり、国内の服用者約70人に基づくある調査報告によると、血糖値は治療開始1ヵ月後に正常値(80mg/dL)に上昇して、その後5年間同程度の値で推移しています。
「ジアゾキシド」は、国内初の高インスリン血性低血糖症治療薬で、長期使用が可能な唯一の治療薬となっています。
化学構造的にはベンゾチアジアジン誘導体になり、海外では以前から第1選択薬として使用されており、厚生労働省の未承認薬検討会議から早期の導入が求められていました。

使用方法

▼用法用量
[1歳以上の幼小児及び成人]
・ジアゾキシドとして1日3~8mg/kgを2、3回に分割し、8あるいは12時間ごとに経口投与します。ただし、投与開始時は1日3~5mg/kgを2、3回に分割投与します。

[1歳未満の乳児]
・ジアゾキシドとして1日8~15mg/kgを2、3回に分割し、8あるいは12時間ごとに経口投与します。ただし、投与開始時は1日5~10mg/kgを2、3回に分割投与します。なお、いずれの場合も、血糖値に応じて適宜増減しますが、1日最大投与量は20mg/kgまでとします。

副作用

重大な副作用
▼重篤な体液貯留、うっ血性心不全(頻度不明)
重篤なナトリウム貯留、体液貯留及びうっ血性心不全があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、利尿剤を投与するなど、適切な処置を行ってください。

▼ケトアシドーシス、高浸透圧性昏睡(頻度不明)
ケトアシドーシス及び高浸透圧性昏睡があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止して、適切な処置を行ってください。また、高血糖、尿糖等の異常が認められた場合は減量してください。

▼急性膵炎、膵壊死(頻度不明)
急性膵炎、膵壊死があらわれることがあります。観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ値の上昇等が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

▼血小板減少(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあります。血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

▼肺高血圧症(頻度不明)
肺高血圧症があらわれることがあり、新生児から小児で発症した例が報告されています。観察を十分に行い、呼吸困難、チアノーゼ、易疲労感、失神、末梢性浮腫、胸痛等の症状があらわれた場合には投与を中止して、適切な処置をおこなってください。

その他の副作用
・発熱、倦怠感
・頭痛、不安、めまい、不眠
・好中球減少、好酸球増多、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、出血傾向、リンパ節症
・AST(GOT)上昇、Al-P上昇
・BUN上昇、クレアチニンクリアランス低下、ネフローゼ症候群、尿量減少、血尿、アルブミン尿
・頻脈、動悸、低血圧、高血圧、胸痛
・食欲不振、悪心、嘔吐、腹痛、イレウス、下痢、味覚消失
・多毛症、発疹、そう痒、皮膚カンジダ症、脱毛
・脱力、多発性神経炎、錯感覚、錐体外路症状
・白内障、結膜下出血、視覚異常、霧視、複視、流涙
・尿酸増加、IgG減少、単純疱疹、骨年齢促進、痛風、乳汁漏出、乳房腫瘤増大

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分又はチアジド系利尿剤に対して過敏症の既往のある患者
本剤の成分又はチアジド系利尿剤に対して過敏症の既往のある患者には投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■心予備能が低下している患者
心予備能が低下している患者は、うっ血性心不全があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■高尿酸血症・痛風又はその既往歴のある患者
高尿酸血症・痛風又はその既往歴のある患者は、血中尿酸値の上昇により症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■腎障害のある患者
腎障害のある患者は、副作用が強くあらわれるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。動物実験(ラット及びウサギ)で、分娩遅延、吸収胚数の増加及び奇形が報告されています。また、動物実験において、本剤が胎盤を通過し、胎児の膵臓β細胞で変性を認めたとの報告があります。授乳中の婦人には、投与を避けることが望ましいです。やむを得ず投与する場合は、授乳を避けてください。ヒト母乳中への移行については不明です。

■小児等への投与
肺高血圧症があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置をおこなってください。

■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることから、患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、ジアゾキシドを使用する事が出来ない可能性があります。
ジアゾキシドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・フェニトイン
・チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジドなど)
・ループ利尿剤(フロセミドなど)
・インスリン
・トルブタミド
・α遮断薬
・ノルアドレナリン
・降圧剤

上記を使用している方は、ジアゾキシドを使用する事が出来ない可能性があります。
ジアゾキシドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「ジアゾキシド」はどんな特徴がありますか?

「ジアゾキシド」は国内初の高インスリン血性低血糖症治療薬で、長期使用が可能な唯一の治療薬となっています。

「ジアゾキシド」の使用にあたって気をつけることはありますか?

腎臓が悪いと薬の排泄が遅れて、副作用が強く出るおそれがあります。服用量の減量を考慮することや、心不全のある人は病状の悪化に注意が必要です。

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