成分名 |
エソメプラゾールマグネシウム水和物 |
適応症状 |
・Zollinger-Ellison症候群
・胃潰瘍
・胃潰瘍のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・逆流性食道炎
・十二指腸潰瘍
・十二指腸潰瘍のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・特発性血小板減少性紫斑病のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・吻合部潰瘍
・胃MALTリンパ腫のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・低用量アスピリン投与時における胃潰瘍の再発抑制
・低用量アスピリン投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制
・非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍の再発抑制
・非ステロイド性抗炎症薬投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制
・ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
・非びらん性胃食道逆流症 |
簡易説明 |
エソメプラゾールマグネシウム水和物は、胃酸の分泌を抑え、胃潰瘍や逆流性食道炎の痛みや胸やけなどを緩和させる薬剤です。
胃が胃酸分泌を行う際、胃プロトンポンプ呼ばれる酵素が働きます。プロトンポンプが活発に活動すると胃酸の分泌が促進されます。
エソメプラゾールマグネシウム水和物は、プロトンポンプの働きを抑制することで胃酸の分泌を抑制します。より強力に胃酸分泌を抑制することが可能な薬剤で、逆流性食道炎や胃痛、胸やけなどの改善、再発を抑制する効果があります。
胃酸分泌の抑制を捗る薬剤のため、プロトンポンプ阻害薬として分類されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安 :10㎎約57.6円(薬価)
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月:2011年9月 |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリック認可なし |
関連製品(先発薬) |
ネキシウムカプセル10mg/20mg【製薬メーカー:アストラゼネカ】 |
関連製品(ジェネリック) |
該当なし |
効果・作用 |
エソメプラゾールマグネシウム水和物は、胃酸分泌の最終過程で働いているプロトンポンプという酵素を阻害することで胃酸分泌を抑制し、消化性潰瘍や逆流性食道炎などによる胃痛や胸やけなどの症状を改善します。改善だけではなく、再発を抑制する効果もあることで知られています。
また、エソメプラゾールマグネシウム水和物の効果は、胃プロトンポンプの阻害以外に低用量アスピリン(バイアスピリンなど)を服用中の胃潰瘍や十二指腸潰瘍の発生を抑制する目的で使用される場合や、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療としても使用される薬剤です。
胃酸は、食事の摂取をすることで分泌されます。胃酸が多量に分泌されると、胃の粘膜や食道の粘膜を刺激するため、胃潰瘍や逆流性食道炎などの症状が起こりやすくなります。胃の不快感や胸やけなどの症状も胃酸が原因となるため、胃酸分泌の構造(プロトンポンプ)を阻害するエソメプラゾールマグネシウム水和物が使用されます。また、エソメプラゾールマグネシウム水和物は、最も強力な胃酸分泌の抑制効果があり、臨床試験の結果では、逆流性食道炎患者の約9割がエソメプラゾールマグネシウム水和物の効果によって症状が改善されたという結果が報告されています。 |
使用方法 |
■胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger Ellison症候群の場合
〈成人の場合〉
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間までの投与、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
〈小児の場合〉
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満の場合、1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
■逆流性食道炎の場合
〈成人の場合〉
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、逆流性食道炎の場合、通常、8週間までの投与とする。
さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを1日1回経口投与する。
〈小児の場合〉
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満の場合、1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
■非びらん性胃食道逆流症の場合
〈成人の場合〉
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、非びらん性胃食道逆流症の場合、通常、4週間までの投与とする。
〈小児の場合〉
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを1日1回経口投与する。なお、4週間までの投与とされる。
■非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
■低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
■ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
通常、エソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
■プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合
通常、エソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。 |
副作用 |
主な副作用
エソメプラゾールマグネシウム水和物には、副作用が起こる可能性があります。
エソメプラゾールマグネシウム水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
下痢/軟便/味覚異常/血小板減少/食道炎/発疹/皮膚炎/そう痒症/蕁麻疹/腹痛/口内炎/肝酵素上昇/白血球数減少/錯感覚
/傾眠/浮動性めまい/回転性めまい/女性化乳房/味覚障害/腹部膨満感/AST上昇/尿糖陽性/貧血/過敏症/光線過敏/多形紅斑/カンジダ症/口渇/鼓腸/悪心/顕微鏡的大腸炎/collagenous colitis/lymphocytic colitis/頭痛/めまい/不眠症/うつ病/脱毛症/関節痛/筋痛/霧視/倦怠感/多汗症/筋力低下/低マグネシウム血症/末梢性浮腫/舌炎/十二指腸炎/肝機能異常/ALT上昇/Al-P上昇/ビリルビン上昇/LDH上昇/好酸球数増多/血小板数減少/白血球数増多/白血球分画異常/しびれ感/睡眠障害/尿蛋白陽性/尿酸上昇/総コレステロール上昇/QT延長/動悸
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
血小板減少/ショック/アナフィラキシー/血管浮腫/気管支痙攣/汎血球減少症/無顆粒球/溶血性貧血/劇症肝炎/肝機能障害/黄疸/肝不全/中毒性表皮壊死融解症/Toxic Epidermal Necrolysis/TEN/皮膚粘膜眼症候群/Stevens-Johnson症候群/間質性肺炎/咳嗽/呼吸困難/発熱/肺音異常/捻髪音/間質性腎炎/急性腎障害/横紋筋融解症/筋肉痛/脱力感/CK上昇/血中ミオグロビン上昇/尿中ミオグロビン上昇/低ナトリウム血症/錯乱/錯乱状態/激越/攻撃幻覚/視力障害
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・過敏症の方
・アタザナビル硫酸塩投与中の方
・リルピビリン塩酸塩投与中の方
・妊婦、妊娠の可能性がある方
使用に注意が必要な方 ・肝機能障害の方
・薬物過敏症の方
・進行期胃MALTリンパ腫の方
・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外
・授乳中の方
・新生児(低出生体重児を含む)(0~27日)
・乳児(0~364日)
・高齢者
上記にあてはまる方は、エソメプラゾールマグネシウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 エソメプラゾールマグネシウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ジアゼパム
・フェニトイン
・シロスタゾール
・ワルファリン
・タクロリムス水和物
・ジゴキシン
・イトラコナゾール
・ボリコナゾール
・ネルフィナビルメシル酸塩
・セイヨウオトギリソウ
上記を使用している方は、エソメプラゾールマグネシウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 エソメプラゾールマグネシウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・アタザナビル硫酸塩
・リルピビリン塩酸塩
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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