成分名 |
ドキサプラム塩酸塩水和物 |
適応症状 |
1.下記症状における呼吸抑制および覚醒遅延
・麻酔時
・中枢神経系抑制剤による中毒時
2.遷延性無呼吸の鑑別診断
3.急性ハイパーカプニアを伴う慢性肺疾患
4. 低出生体重児、早産における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)
ただし、キサンチン製剤による治療において十分な効果が得られないケースに限ります。 |
簡易説明 |
ドキサプラム塩酸塩水和物は、呼吸促進作用や覚醒促進作用などの効果を持ちます。
呼吸促進作用としては、ドキサプラム塩酸塩は、呼吸中枢の興奮を増強し脳幹の化学感覚受容器に作用して、二酸化炭素の濃度の上昇を感知し、呼吸運動を促進するように働きます。覚醒促進作用としては、ドキサプラム塩酸塩水和物は中枢神経系の興奮を増強する作用があり、これにより覚醒促進作用を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
外科/呼吸器外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2、000円~3、000円
薬代1mlVあたりの目安:400mg約106円
薬代後発薬1錠の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:2006年 6 月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ドプラム注射液400mg(キッセイ薬品) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ドキサプラム塩酸塩水和物は、呼吸促進作用や覚醒促進作用などの効果を持ちます。
呼吸促進作用としては、ドキサプラム塩酸塩は、呼吸中枢の興奮を増強し脳幹の化学感覚受容器に作用して、二酸化炭素の濃度の上昇を感知し、呼吸運動を促進するように働きます。このため、ドキサプラム塩酸塩水和物は呼吸抑制や呼吸停止が起こる患者に対して使用され、呼吸不全を改善することができます。ドキサプラム塩酸塩水和物は、妊娠中の母体または新生児において、低酸素状態が生じた場合にも使用されます。これは、胎盤を介して母体と胎児の酸素の供給が分断されることが原因で起こることがあります。この場合、ドキサプラム塩酸塩水和物の投与により、新生児の呼吸を促進し、低酸素状態を改善することができます。
覚醒促進作用としては、ドキサプラム塩酸塩水和物は中枢神経系の興奮を増強する作用があり、これにより覚醒促進作用を発揮します。具体的には、覚醒中枢の活動を増強し、交感神経系の活動を刺激することによって、覚醒状態を維持する効果があります。そのためドキサプラム塩酸塩水和物は、手術中や麻酔中において、意識障害の回復を促すために使用されることがあります。また、脳卒中や外傷性脳損傷の患者など、意識障害が生じた患者に対しても使用され、覚醒状態の改善を促します。 |
使用方法 |
1.下記の状態における呼吸抑制ならびに覚醒遅延
・麻酔時
ドキサプラム塩酸塩水和物として0.5〜1.0ミリグラム/体重kgを徐々に静注します。
※必要に応じて5分間隔で通常量を投与しつつ、総投与量は2.0ミリグラム/体重kgまでとします。
※点滴静注の場合は、はじめ約5ミリグラム/分の速度で投与します。患者さんの状態に応じて注入する速度を適宜調節することができますが、総投与量は5.0ミリグラム/体重kgまでとします。
・中枢神経系抑制剤による中毒時
ドキサプラム塩酸塩水和物として0.5〜2.0ミリグラム/体重kgを徐々に静注しします。初回投与に反応や効果があった患者さんには維持量として、必要に応じて通常量を5〜10分間隔で投与しつつ、その後1〜2時間間隔で投与を繰り返して使用します。
※点滴静注の場合:症状に応じて1.0〜3.0ミリグラム/体重kg/時間の速度で投与します。
2.遷延性無呼吸の鑑別診断
ドキサプラム塩酸塩水和物として1.0〜2.0ミリグラム/体重kgを静注します。
上記の使用で呼吸興奮が十分生じないケースでは、呼吸抑制の原因が筋弛緩剤の残存効果によることを念のため考慮します。
3.急性ハイパーカプニアを伴う慢性肺疾患
ドキサプラム塩酸塩水和物として1.0〜2.0ミリグラム/体重kg/時間の速度で点滴静注します。
※1日の最大投与量は2400ミリグラムです。
4. 低出生体重児、早産における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)
ドキサプラム塩酸塩水和物として初回投与量1.5ミリグラム/体重kgを1時間かけて点滴静注し、その後、維持投与として0.2ミリグラム/体重kg/時間の速度で点滴静注します。
※十分な効果が得られないケースでは、0.4ミリグラム/体重kg/時間まで適宜増量することができます。 |
副作用 |
重大な副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。服用中は健康状態を常に意識し、万が一体調の悪化を感じた場合には服用を中止、または医療機関を受診するなど適切な処置を行ってください。
・振戦、壊死性腸炎、興奮状態、筋けいれん、テタニー、間代性けいれん、声門けいれん、胃腸出血、胃穿孔
その他の副作用
・循環器系:QT延長、不整脈、頻脈、血圧上昇、頻脈、心室性期外収縮
・血液系:貧血、赤血球数の減少、ヘマトクリット値の減少、メトヘモグロビン血症、溶血性貧血
・消化器:早期歯牙萌出、嘔吐、嘔気、腸管拡張症、下痢、嘔吐、吐き戻し、栄養不耐症、(血性)胃内残渣、胃酸増加、腹部膨満、イレウス、血便
・肝臓系: ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇
・泌尿器系:尿たんぱく、尿意切迫感、BUN上昇
・過敏症:熱感、発汗、ほてり、紅斑、発赤
・その他:嚥下運動、せき、代謝性アシドーシス、不安感、流涙、流涎、頭痛、バッキング、顔をしかめる、体動、唾液または気管の分泌亢進、まばたき、息苦しさ、胸部苦悶感、口の渇き、不穏、けいれん、ふるえ、易刺激性、頻発啼泣、びくびく感、頻呼吸、無気肺、呼吸不全、尿中ブドウ糖陽性、高血糖、未熟児網膜症、発熱、敗血症、腎機能障害、CRPの上昇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ドキサプラム塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ドプラムはアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼ドプラムの有効成分
ドキサプラム塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
クロロブタノール
・胸郭、呼吸筋、胸膜などの異常によって換気能力が低下している方
・癲かんおよび他のけいれん状態のかた
・明らかな代償不全性心不全、冠動脈疾患を患っている方
・重症の高血圧および脳血管障害を患っている方
・ドキサプラム塩酸塩水和物に対して過敏症の経験のある方
・低出生体重児、新生児
使用に注意が必要な方 ・気管支けいれんを患っている方
・甲状腺機能亢進症を患っている方
・脳浮腫を患っている方
・不整脈、重症の頻脈および心不全を治療の方
・褐色細胞腫を患っている方
・高血圧症を患っている方
・胃潰瘍および胃の手術を受ける方
・授乳している方
・妊娠している方
・小児など
・高齢者
上記にあてはまる方は、ドキサプラム塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ドキサプラム塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・交感神経興奮薬(モノアミン酸化酵素阻害剤など)
※血圧の上昇を引き起こす可能性があります。
上記を使用している方は、ドキサプラム塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ドキサプラム塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ドキサプラム塩酸塩水和物に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ドプラム 【ドプラム 添付文書】 |
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