成分名 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液 |
適応症状 |
経口、経腸管栄養補給が不能または不十分で、経中心静脈栄養が必要であるケースの水分、アミノ酸、電解質、カロリー補給 |
簡易説明 |
ピーエヌツイン-1号輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸液)に分類され、経腸管栄養補給や経口摂取が不能または不十分で、経中心静脈栄養が必要な方の水分、電解質、アミノ酸、カロリー補給の目的で使用されます。ピーエヌツイン-1号輸液はエネルギーを多く含んではいないのでTPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、必要に応じてピーエヌツイン-2号輸液、ピーエヌツイン-3号輸液に切り替えます。 |
処方可能な診療科目 |
外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1キットあたりの目安:1号約704円/2号約789円/1号約895円
薬代後発薬1キットの目安:ピーエヌツイン-1号輸液に対する後発品はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1993年12月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ピーエヌツイン-1号輸液【製薬メーカー:エイワイファーマ】
ピーエヌツイン-2号輸液【製薬メーカー:エイワイファーマ】
ピーエヌツイン-3号輸液【製薬メーカー:エイワイファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
※本ページは、代表的なTPN(糖・電解質・アミノ酸液)に分類されているピーエヌツイン-1号輸液に関する記載となります。
※この分類は「輸液製剤協議会」の分類方法を参照しております。
■ピーエヌツイン-1号輸液の組成(I層)
I層(800mL)中に下記成分を含んでいます。
<有効成分>
・ブドウ糖:120.0g
・グルコン酸カルシウム水和物:1.792g
・酢酸カリウム:2.160g
・リン酸二水素カリウム:1.088g
・硫酸亜鉛水和物:5.752mg
・塩化ナトリウム:2.920g
・硫酸マグネシウム水和物:0.7400g
<添加物
・クエン酸水和物(pH調節剤):適量
■ピーエヌツイン-1号輸液の組成(II層)
II層(200mL)中に下記成分を含んでいます。
<アミノ酸>
・L-システイン:0.200g
・L-ロイシン:2.500g
・L-イソロイシン:1.120g
・L‐リシン酢酸塩:2.480g
・L-フェニルアラニン:1.870g
・L-アスパラギン酸:0.760g
・L-メチオニン:0.700g
・L-トリプトファン:0.260g
・L-バリン:0.900g
・L-トレオニン:1.300g
・L-アラニン:1.240g
・L-プロリン:0.660g
・L-アルギニン:1.580g
・グリシン:2.140g
・L-グルタミン酸:1.300g
・L-セリン:0.440g
・L-ヒスチジン:1.200g
・L‐チロシン:0.070g
<添加物>
・亜硫酸水素ナトリウム:0.030g
■ピーエヌツイン-1号輸液の組成(混合後)
<糖量>
・ブドウ糖:120.0g
・ブドウ糖濃度:12.00%
<電解質量>
・K+:30mEq
・Na+:50mEq
・Mg2+:6mEq
・Acetate−:34mEq
・Cl−:50mEq
・Ca2+:8mEq
・SO42−:6mEq
・Zn:20μmol
・Phosphate:8mmol
・Gluconate−:8mEq
<アミノ酸量>
・アミノ酸合計:20.720g
・アミノ酸濃度:2.072%
・総遊離アミノ酸量:20.0g
・総遊離アミノ酸濃度:2.00%
・総窒素量:3040mg
・必須アミノ酸/非必須アミノ酸:1.09
・非蛋白カロリー量:480kcal
・総カロリー量:560kcal
・非蛋白カロリー/N:158
<効果・作用>
ピーエヌツイン-1号輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸液)に分類され、経腸管栄養補給や経口摂取が不能または不十分で、経中心静脈栄養が必要な方の水分、電解質、アミノ酸、カロリー補給の目的で使用されます。エネルギーとしては、1袋(1000ml)中に560kcal含まれています。
ピーエヌツイン-1号輸液はエネルギーを多く含んではいないのでTPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、通常の必要エネルギー量の状態ではピーエヌツイン-2号輸液を維持液として使用します。さらにエネルギーを必要としている方にはピーエヌツイン-3号輸液を用います。
ピーエヌツイン-1号輸液が含まれる広義のTPN(中心静脈栄養)は、高カロリー輸液とも呼ばれ、高濃度の栄養輸液を中心静脈から投与します。エネルギーはもちろんのこと、身体に必須なアミノ酸、脂質、電解質、微量元素、ビタミンなどの栄養素を摂取することが可能となっています。通常はそれらの糖質、アミノ酸、脂質、電解質(ナトリウム、カリウム、クロール、マグネシウム、カルシウム、リン)、微量元素、ビタミンの1日必要量を中心静脈から1日かけて投与します。
静脈栄養には、TPN(中心静脈栄養)とは別にPPN(末梢静脈栄養)があります。心臓近くの太い血管である中心静脈から輸液を投与するTPNに対し、PPNでは腕などの末梢静脈から投与します。食事ができない期間によってこれらを使い分けますが、通常1週間~10日までの投与のケースではPPNが行われ、それ以上の期間にわたって長く投与するケースではTPNが推奨されています。
TPN(中心静脈栄養)は、「輸液製剤協議会」の分類方法によると以下の通り5種類に分類されます。
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤 |
使用方法 |
TPN(中心静脈栄養療法)の開始時において、耐糖能が分からないケースや、耐糖能が低下しているケースの開始液として、または侵襲などで耐糖能が低下してブドウ糖を制限する必要があるケースの維持液として投与します。
成人(15歳以上)の場合:1日2000mLの開始液(もしくは維持液として)を1日かけて中心静脈内に持続点滴注入します。
なお、体重、年齢、症状に応じて、医師の判断のもと適宜増量、減量することができます。 |
副作用 |
重大な副作用
・アシドーシス
・高血糖
その他の副作用
・肝臓系:ALTの上昇、ASTの上昇
・過敏症:発疹など
・血液系:高カリウム血症
・大量投与、急速投与:脳浮腫、末梢のむくみ、肺水腫、水中毒
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・ブドウ糖、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム水和物、グルコン酸カルシウム水和物、硫酸亜鉛水和物、L-イソロイシン、L-ロイシン、L‐リシン酢酸塩、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アラニン、L-アルギニン、L-アスパラギン酸、L-システイン、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、L-プロリン、L-セリン、L‐チロシン、グリシンを配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、ピーエヌツイン-1号輸液はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼ピーエヌツイン-1号輸液の有効成分
ブドウ糖、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム水和物、グルコン酸カルシウム水和物、硫酸亜鉛水和物、L-イソロイシン、L-ロイシン、L‐リシン酢酸塩、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アラニン、L-アルギニン、L-アスパラギン酸、L-システイン、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、L-プロリン、L-セリン、L‐チロシン、グリシン
▼代表薬の添加物
クエン酸水和物、亜硫酸水素ナトリウム
・高カルシウム血症状態の方
・高ナトリウム血症状態の方
・高カリウム血症、アジソン病を患っている方
・高クロール血症状態の方
・高リン血症、副甲状腺機能低下症を患っている方
・高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症を患っている方
・アミノ酸の代謝機能に異常のある方
・肝性昏睡または肝性昏睡の可能性のある方
・乏尿のある方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
・重篤な腎臓の機能障害のある方、または高窒素血症を患っている方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
使用に注意が必要な方 ・糖尿病を患っている方
・高張性脱水症を患っている方
・心不全を患っている方
・菌血症を患っている方
・腎機能に障害のある方
・高度のアシドーシス状態の方
・重症の熱傷を負っている方
・閉塞性尿路疾患によって尿量が減少している方
・尿崩症を患っている方
・膵炎、膵腫瘍、膵硬化症などの膵臓に障害をお持ちの方
・透析または血液ろ過を行っている重篤な腎機能障害、高窒素血症または乏尿のある方
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・小児など
※小児などに対する安全性が確立されていません(使用経験が少ない状態です)。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら使用してください。
上記にあてはまる方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・強心配糖体(ジゴキシン、ジギトキシン、ラナトシドCなど)
ジギタリス中毒が引き起こされる可能性があります。
上記を使用している方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸液に関する よくある質問 |
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