成分名 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液 |
適応症状 |
経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで、経口や経腸管栄養補給ができない状態で、経中心静脈栄養を行わないといけない場合の水分、カロリー、電解質、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、鉄、銅、マンガンおよびヨウ素の補給 |
簡易説明 |
エルネオパNF1号輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液)に分類され、経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで、カロリー、水分、電解質、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、鉄、銅、マンガンおよびヨウ素を補給する目的で使用されます。TPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、必要に応じてエルネオパNF2号輸液に切り替えて使用します。 |
処方可能な診療科目 |
外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1キットあたりの目安:1000ml約1,084円/1500ml約1,390円/2000ml約1,689円
薬代後発薬1キットの目安:エルネオパNF1号輸液に対する後発品はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:2017年1月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
エルネオパNF1号輸液【製薬メーカー:大塚製薬】
エルネオパNF2号輸液【製薬メーカー:大塚製薬】
ワンパル1号輸液【製薬メーカー:エイワイファーマ】
ワンパル2号輸液【製薬メーカー:エイワイファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
※本ページは、代表的なTPN(糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液)に分類されているエルネオパNF1号輸液に関する記載となります。
※この分類は「輸液製剤協議会」の分類方法を参照しております。
■エルネオパNF1号輸液の組成(上室液)
上室液(492mL)中に下記成分を含んでいます。
<糖質>
・ブドウ糖:120g
<電解質>
・塩化カリウム:0.597g
・塩化ナトリウム:2.220g
・L-乳酸ナトリウム液:1.270g
・リン酸二水素カリウム:0.688g
<ビタミン>
・パンテノール(パントテン酸として):7mg(7.5mg)
・ピリドキシン塩酸塩(ピリドキシンとして):3.675mg(3.0mg)
・チアミン塩化物塩酸塩(チアミンとして):3.84mg(3.0mg)
・シアノコバラミン:2.5μg
<微量元素>
・ヨウ化カリウム:0.0830mg
<添加剤>
・氷酢酸:適量
■エルネオパNF1号輸液の組成(小室V液)
小室V液(4mL)中に下記成分を含んでいます。
<ビタミン>
・コレカルシフェロール:2.5μg
・アスコルビン酸:100mg
・ビタミンA油:1650ビタミンA単位
・リボフラビンリン酸エステルナトリウム(リボフラビンとして):2.3mg(1.8mg)
・トコフェロール酢酸エステル:5mg
・ビオチン:30μg
・フィトナジオン:0.075mg
<添加剤>
・ポリソルベート20:4mg
・ポリソルベート80:22.8mg
・マクロゴール400:40mg
・リン酸二水素ナトリウム水和物:適量
・水酸化ナトリウム:適量
■エルネオパNF1号輸液の組成(小室T液)
小室T液(4mL)中に下記成分を含んでいます。
<微量元素>
・塩化第二鉄水和物:2.703mg
・硫酸亜鉛水和物:8.625mg
・塩化マンガン水和物:0.09895mg
・硫酸銅水和物:0.624mg
<添加剤>
・水酸化ナトリウム:適量
・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム:2.793mg
■エルネオパNF1号輸液の組成(下室液)
小室液(500mL)中に下記成分を含んでいます。
<アミノ酸>
・アセチルシステイン(L-システインとして):0.27g(0.20g)
・L-リシン酢酸塩(L-リシンとして):2.96g(2.10g)
・L-トレオニン:1.14g
・L-グルタミン酸:0.20g
・L-イソロイシン:1.60g
・L-バリン:1.60g
・L-チロシン:0.10g
・L-ロイシン:2.80g
・L-メチオニン:0.78g
・L-フェニルアラニン:1.40g
・L-プロリン:1.00g
・L-アスパラギン酸:0.20g
・L-アルギニン:2.10g
・L-ヒスチジン:1.00g
・L-トリプトファン:0.40g
・グリシン:1.18g
・L-アラニン:1.60g
・L-セリン:0.60g
<電解質>
・塩化カルシウム水和物:0.294g
・酢酸カリウム:0.884g
・硫酸マグネシウム水和物:0.493g
<ビタミン>
・葉酸:0.3mg
・ニコチン酸アミド:20mg
<添加剤>
・クエン酸水和物:適量
・亜硫酸水素ナトリウム:15mg
<効果・作用>
エルネオパNF1号輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液)に分類され、経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで、経口や経腸管栄養補給ができない状態で、経中心静脈栄養を行わないといけない場合に水分、カロリー、電解質、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、鉄、銅、マンガンおよびヨウ素を補給する目的で使用されます。エネルギーとしては、1袋(1000ml)中に560kcal含まれています。
エルネオパNF1号輸液はエネルギーを多く含んではいないのでTPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、通常の必要エネルギー量の状態ではエルネオパNF2
号輸液を維持液として使用します。
エルネオパNF1号輸液が含まれる広義のTPN(中心静脈栄養)は、高カロリー輸液とも呼ばれ、高濃度の栄養輸液を中心静脈から投与します。エネルギーはもちろんのこと、身体に必須なアミノ酸、脂質、電解質、微量元素、ビタミンなどの栄養素を摂取することが可能となっています。通常はそれらの糖質、アミノ酸、脂質、電解質(ナトリウム、カリウム、クロール、マグネシウム、カルシウム、リン)、微量元素、ビタミンの1日必要量を中心静脈から1日かけて投与します。
静脈栄養には、TPN(中心静脈栄養)とは別にPPN(末梢静脈栄養)があります。心臓近くの太い血管である中心静脈から輸液を投与するTPNに対し、PPNでは腕などの末梢静脈から投与します。食事ができない期間によってこれらを使い分けますが、通常1週間~10日までの投与のケースではPPNが行われ、それ以上の期間にわたって長く投与するケースではTPNが推奨されています。
TPN(中心静脈栄養)は、「輸液製剤協議会」の分類方法によると以下の通り5種類に分類されます。
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤 |
使用方法 |
エルネオパNF1号輸液は、TPN(中心静脈栄養法)の開始時において、耐糖能がわからないケースや耐糖能が低下しているケースの開始液として、もしくは侵襲して耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要があるケースの維持液として用いられます。
使用する際に、上室と下室の2つの間の隔壁と上室内にある赤褐色および黄褐色の小室を同時に開通し十分に混ぜます。
成人(15歳以上のケース):1日2000mLの開始液(または維持液として)を1日かけて中心静脈内に持続点滴注入します。
なお、体重、年齢、症状に応じて、医師の判断のもと適宜増量、減量することができます。 |
副作用 |
重大な副作用
・アナフィラキシー、ショック
・アシドーシス
・高血糖
その他の副作用
・代謝異常系:血糖の上昇、高カルシウム血症、高ナトリウム血症、高カリウム血症
・精神神経系:パーキンソン様症状
・消化器系:腹痛、食欲の不振、嘔吐、吐き気、悪心、下痢
・腎臓系:BUNの上昇
・肝臓系:肝臓の機能的異常、γ-GTP上昇、Al-Pの上昇、ビリルビンの上昇
・循環器系:動悸、胸部の不快感、息切れ
・過敏症:発疹、顔面潮紅、かゆみ
・大量投与、急速投与:脳浮腫、末梢のむくみ、肺水腫、水中毒
・その他:悪寒、頭の痛み、発熱、熱感、血液中のマンガン上昇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・ブドウ糖、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L-乳酸ナトリウム液、リン酸二水素カリウム、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン、パンテノール、ヨウ化カリウム、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、
アスコルビン酸、ビオチン、ビタミンA油、コレカルシフェロール、トコフェロール酢酸エステル、フィトナジオン、塩化第二鉄水和物、塩化マンガン水和物、硫酸亜鉛水和物、硫酸銅水和物、L-ロイシン、L-イソロイシン、L-バリン、L-リシン酢酸塩、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-メチオニン、アセチルシステイン、L-フェニルアラニン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-アラニン、L-プロリン、L-セリン、グリシン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、塩化カルシウム水和物、硫酸マグネシウム水和物、酢酸カリウム、ニコチン酸アミド、葉酸を配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、エルネオパNF1号輸液はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼エルネオパNF1号輸液の有効成分
ブドウ糖、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L-乳酸ナトリウム液、リン酸二水素カリウム、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン、パンテノール、ヨウ化カリウム、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、
アスコルビン酸、ビオチン、ビタミンA油、コレカルシフェロール、トコフェロール酢酸エステル、フィトナジオン、塩化第二鉄水和物、塩化マンガン水和物、硫酸亜鉛水和物、硫酸銅水和物、L-ロイシン、L-イソロイシン、L-バリン、L-リシン酢酸塩、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-メチオニン、アセチルシステイン、L-フェニルアラニン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-アラニン、L-プロリン、L-セリン、グリシン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、塩化カルシウム水和物、硫酸マグネシウム水和物、酢酸カリウム、ニコチン酸アミド、葉酸
▼代表薬の添加物
氷酢酸、ポリソルベート80、ポリソルベート20、マクロゴール400、水酸化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、水酸化ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、クエン酸水和物
・アミノ酸の代謝機能に異常のある方
・高ナトリウム血症を患っている方
・高カリウム血症、アジソン病を患っている方
・高クロール血症を患っている方
・胆道閉塞を患っている方
・血友病を患っている方
・高カルシウム血症を患っている方
・副甲状腺機能低下症、高リン血症を患っている方
・甲状腺機能低下症、高マグネシウム血症を患っている方
・乏尿のある方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
・重篤な肝障害(肝性昏睡または肝性昏睡の可能性など)を患っている方
・重篤な腎臓の機能障害のある方または高窒素血症を患っている方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
使用に注意が必要な方 ・生殖機能をもっている方
・遺伝性果糖不耐症を患っている方
・糖尿病を患っている方
・菌血症を患っている方
・高度のアシドーシスを患っている方
・重症の熱傷を負っている方
・脱水症状の方
・尿崩症を患っている方
・閉塞性尿路疾患によって尿量が減少している方
・膵炎、膵腫瘍、膵硬化症などの膵障害のある方
・心不全を患っている方
・本人または両親や兄弟に気管支喘息、発疹、じんましんなどのアレルギーを起こしやすい体質を持つ方
・透析または血液ろ過を行っている重篤な腎機能障害、高窒素血症または乏尿のある方
・腎機能に障害のある方(重篤な腎機能障害、高窒素血症または乏尿のある方を除く)
・肝機能に障害のある方(重篤な肝機能障害のある方を除く)
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら使用してください。
・小児など
※小児などに対する安全性が確立されていません(使用経験が少ない状態です)。
上記にあてはまる方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ジギタリス製剤(ジゴキシンなど)
・パーキンソン病治療薬(レボドパなど)
・ワルファリン
上記を使用している方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
エルネオパNF1号輸液 【エルネオパNF1号輸液 添付文書】
組成表検索 【輸液製剤協議会】 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |