成分名 |
リバーロキサバン |
適応症状 |
静脈血栓塞栓症の治療/静脈血栓塞栓症の再発抑制/深部静脈血栓症の治療/深部静脈血栓症の再発抑制/肺血栓塞栓症の治療/肺血栓塞栓症の再発抑制/非弁膜症性心房細動の虚血性脳卒中の発症抑制/非弁膜症性心房細動の全身性塞栓症の発症抑制など |
簡易説明 |
リバーロキサバンは、体内の血液が固まる作用の途中を阻害するはたらきがあり、血栓の形成を抑えて脳梗塞や心筋梗塞などを予防する血液を固まりにくくする薬です。
心房細動による脳卒中や静脈血栓塞栓症の治療に用います。
従来より標準的に用いられてきたワルファリンよりも効果の発現が早く、同等もしくはそれ以上の有効性が期待できます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器科/脳神経外科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1錠あたりの目安:10mg約363円/15mg約504円
薬代1包あたりの目安:10mg約367円/15mg約553円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【イグザレルト錠10mg/イグザレルト錠15mg】
販売開始年月 : 2012年4月
【イグザレルトOD錠10mg/イグザレルトOD錠15mg】
販売開始年月 : 2021年1月
【イグザレルト細粒分包10mg/イグザレルト細粒分包15mg】
販売開始年月 : 2015年12月
【イグザレルトドライシロップ小児用51.7mg/イグザレルトドライシロップ小児用103.4mg】
販売開始年月 : 2021年7月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:バイエル薬品】
イグザレルト錠10mg
イグザレルト錠15mg
イグザレルトOD錠10mg
イグザレルトOD錠15mg
イグザレルト細粒分包10mg
イグザレルト細粒分包15mg
イグザレルトドライシロップ小児用51.7mg
イグザレルトドライシロップ小児用103.4mg
イグザレルト錠2.5mg |
関連製品(ジェネリック) |
【イグザレルト Bayer】
【イグザレルトジェネリック Natco】 |
海外での使用実績 | リバーロキサバンについて、海外では、成人の「下肢整形外科大手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」を適応とした臨床開発が先行して行われました。カナダで2008年9月に世界で初めての経口投与可能な選択的直接作用型の第Xa因子阻害剤として承認されました。 |
効果・作用 |
リバーロキサバンは、体内の血液が固まる作用の途中を阻害するはたらきがある薬で、心房細動による脳卒中や静脈血栓塞栓症の治療に用います。
血栓症はなんらかの要因によって血の塊ができて血管を詰まらせることによって引き起こされます。
体内では出血が起こった際、血液の流出を防ぐ「止血」という仕組みが働くがこの止血によって血栓が形成されます。
止血には血小板による一次止血と血液凝固因子が次々と反応を引き起こり、最終的にフィブリンという物質が関わることでできる二次止血があります。
フィブリン血栓は内因性と外因性のルートで次々と反応が起こり、この2つのルートが合流を経てさらに血液凝固因子のひとつ第Xa因子(FXa)によってプロトロンビンからトロンビンという物質が変換され、このトロンビンはフィブリノーゲンという物質をフィブリンへ変換させて、最後にフィブリンの網の膜が血小板による血栓をおおい固めることで血栓が形成されます。
深部静脈血栓症や肺塞栓などはこのフィブリンによる血栓の影響が大きいとされており、疾患予防のためにはこの血栓形成を抑えることが必要となります。
本薬は内因性及び外因性の血液凝固経路の合流点である第Xa因子(FXa)を直接阻害するはたらきがあり、プロトロンビンからトロンビンへの変換を抑えて、トロンビン産生を減少させることでフィブリンによる血栓形成を抑える抗凝固作用をあらわします。 |
使用方法 |
[非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制]
・成人にはリバーロキサバンとして15mgを1日1回食後に経口投与します。なお、腎障害のある患者に対しては、腎機能の程度に応じて10mg1日1回に減量します。
[静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制]
・成人では、深部静脈血栓症又は肺血栓塞栓症発症後の初期3週間はリバーロキサバンとして15mgを1日2回食後に経口投与します。その後は15mgを1日1回食後に経口投与します。
・体重30kg以上の小児にはリバーロキサバンとして15mgを1日1回食後に経口投与します。 |
副作用 |
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
重大な副作用
眼出血/直腸出血/胃腸出血/メレナ/上部消化管出血/下部消化管出血/出血性胃潰瘍/関節内出血/重篤な出血/肝機能障害/ALT上昇/AST上昇/出血に伴う合併症/ショック/腎不全/呼吸困難/浮腫/頭痛/浮動性めまい/蒼白/脱力感/胸痛/狭心症様の心虚血症状/黄疸/間質性肺疾患/血痰/肺胞出血/咳嗽/息切れ/発熱/肺音異常/血小板減少/頭蓋内出血/脳出血/出血性卒中/網膜出血/コンパートメント症候群/筋肉内出血など
その他の副作用
肛門出血/下痢/悪心/口腔内出血/血便/腹痛/便潜血/上腹部痛/消化不良/便秘/嘔吐/吐血/口内乾燥/胃食道逆流性疾患/胃炎/INR増加/ヘモグロビン減少/鉄欠乏性貧血/血中ビリルビン上昇/Al-P上昇/尿中血陽性/性器出血/四肢痛/関節痛/皮下出血/皮下血腫/脱毛/皮膚裂傷/過敏症/発疹/そう痒/アレルギー性皮膚炎/創傷出血/処置後出血/無力症/末梢性浮腫/食欲減退/疲労/血管偽動脈瘤/LDH上昇/失神/耳出血/痔核/アミラーゼ上昇/リパーゼ上昇/頻脈/低血圧/血小板増加症/血小板数増加/γ-GTP上昇/直接ビリルビン上昇/尿路出血/腎クレアチニン・クリアランス減少/血中クレアチニン上昇/腎機能障害/BUN上昇/擦過傷/じん麻疹/全身性そう痒症/アレルギー反応/血管浮腫/限局性浮腫/倦怠感/創部分泌/硬膜下血腫など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■リバーロキサバンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、イグザレルトにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼イグザレルトの有効成分
リバーロキサバン
▼代表薬の添加物
[イグザレルト錠10mg/イグザレルト錠15mg]
・結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、三二酸化鉄、マクロゴール4000、酸化チタン
[イグザレルトOD錠10mg/イグザレルトOD錠15mg]
・クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、D-マンニトール、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスポビドン、結晶セルロース、フマル酸ステアリルナトリウム
[イグザレルト細粒分包10mg/イグザレルト細粒分包15mg]
・ヒプロメロース、乳糖水和物、軽質無水ケイ酸、ラウリル硫酸ナトリウム
[イグザレルトドライシロップ小児用51.7mg/イグザレルトドライシロップ小児用103.4mg]
・無水クエン酸、ヒプロメロース、D-マンニトール、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、安息香酸ナトリウム、スクラロース、キサンタンガム、プロピレングリコール、香料
■出血している患者(頭蓋内出血、消化管出血等の臨床的に重大な出血)
出血している患者(頭蓋内出血、消化管出血等の臨床的に重大な出血)は、出血を助長するおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■凝固障害を伴う肝疾患の患者
凝固障害を伴う肝疾患の患者には使用できません。投与しないでください。
■中等度以上の肝障害(Child-Pugh分類B又はCに相当)のある患者
中等度以上の肝障害(Child-Pugh分類B又はCに相当)のある患者には使用できません。投与しないでください。
■妊婦又は妊娠している可能性のある女性
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用できません。投与しないでください。
■HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビル・リトナビル、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル)を投与中の患者
HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビル・リトナビル、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル)を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■コビシスタットを含有する製剤を投与中の患者
コビシスタットを含有する製剤を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール)の経口又は注射剤を投与中の患者
アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール)の経口又は注射剤を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■急性細菌性心内膜炎の患者
急性細菌性心内膜炎の患者は、血栓はく離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがあるため使用できません。投与しないでください。
■腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)の患者
腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)の患者には使用できません。投与しないでください。
■重度の腎障害(成人ではクレアチニンクリアランス30mL/min未満、小児ではeGFR 30mL/min/1.73m 2 未満)のある患者
重度の腎障害(成人ではクレアチニンクリアランス30mL/min未満、小児ではeGFR 30mL/min/1.73m 2 未満)のある患者には使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■出血リスクが高い患者
以下のような出血リスクが高い患者には、出血の危険性が増大することから慎重に投与してください。
・止血障害のある患者(血小板減少症等)
・凝固障害のある患者
・先天性又は後天性の出血性疾患のある患者
・コントロールできない重症の高血圧症の患者
・血管性網膜症の患者
・活動性悪性腫瘍の患者
・活動性の潰瘍性消化管障害の患者
・消化管潰瘍発症後日の浅い患者
・頭蓋内出血発症後日の浅い患者
・脊髄内又は脳内に血管異常のある患者
・脳脊髄や眼の手術後日の浅い患者
・気管支拡張症又は肺出血の既往のある患者
■低体重の患者
低体重の患者は、出血の危険性が増大することがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■潰瘍性消化管障害のおそれのある患者
潰瘍性消化管障害のおそれのある患者は、潰瘍性消化管障害に対する適切な予防に配慮してください。
■中等度の腎障害のある患者
中等度の腎障害のある患者は、本剤投与の適否を慎重に検討してください。成人ではクレアチニンクリアランス30mLから49mL/min、小児ではeGFRが30mLから60mL/min/1.73㎡ の患者で本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、出血の危険性が増大することがあります。慎重に投与してください。
■授乳婦
授乳婦は授乳しないことが望ましいです。
■小児等
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制について、小児等を対象とした臨床試験は実施していません。静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制について、生後6ヵ月未満の下記に該当する乳児へは本剤投与による治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、患者の状態を十分に観察しながら投与してください。生後6ヵ月未満の在胎週数37週未満・体重2.6kg未満・経口栄養の期間が10日未満に該当する乳児を対象とした臨床試験は実施していません。
■高齢者
高齢者は一般に腎機能などの生理機能が低下していることから、慎重に投与してください。非弁膜症性心房細動患者を対象とした国内第III相試験において75歳以上の患者では75歳未満の患者と比較して、重大な出血及び重大ではないが臨床的に問題となる出血の発現率が高い結果が出ています。
上記にあてはまる方は、リバーロキサバンを使用する事が出来ない可能性があります。 リバーロキサバンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・抗凝固剤
ヘパリン製剤、低分子量ヘパリン製剤(エノキサパリンナトリウム等)、フォンダパリヌクスナトリウム、ワルファリンカリウム等
・血小板凝集抑制作用を有する薬剤
抗血小板剤
アスピリン、クロピドグレル硫酸塩、チクロピジン塩酸塩等
・非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤
ナプロキセン、ジクロフェナクナトリウム等
・血小板凝集抑制作用を有する薬剤
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤
・セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
・血栓溶解剤
ウロキナーゼ、t-PA製剤(アルテプラーゼ等)
・フルコナゾール
・ホスフルコナゾール
・クラリスロマイシン
・エリスロマイシン
・リファンピシン
・フェニトイン
・カルバマゼピン
・フェノバルビタール
・セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
上記を使用している方は、リバーロキサバンを使用する事が出来ない可能性があります。 リバーロキサバンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル(ノービア)
ロピナビル・リトナビル(カレトラ)
アタザナビル(レイアタッツ)
ダルナビル(プリジスタ、プリジスタナイーブ)
ホスアンプレナビル(レクシヴァ)
ネルフィナビル(ビラセプト)
・コビシスタットを含有する製剤(スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ)
・以下のアゾール系抗真菌剤(経口又は注射剤)
イトラコナゾール(イトリゾール)
ボリコナゾール(ブイフェンド)
ミコナゾール(フロリード)
ケトコナゾール(国内未発売)
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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