成分名 |
アミノ酸製剤小児用アミノ酸液 |
適応症状 |
新生児、乳児および1〜3歳の幼児における下記状態時のアミノ酸補給に用います。
低栄養状態、低タンパク血症、手術の前後
※ただし、原則として新生児は出生時体重2kg以上とされています。 |
簡易説明 |
プレアミン-P注射液はアミノ酸製剤の中の「小児用アミノ酸液」に分類され、新生児、乳児、1~3歳の幼児におけるアミノ酸補給に用います。組成の特徴としては、分岐鎖アミノ酸(BCAA)の配合比が39%と高く、システイン、チロシン、およびアルギニンを増量して、さらにタウリンも添加しています。なお、小児では過量投与により成長障害や脳障害を引き起こすリスクのあるフェニルアラニン、メチオニン、グリシン、スレオニンは減量した組成となっています。 |
処方可能な診療科目 |
外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1袋あたりの目安:200ml約325円
薬代後発薬1袋の目安:プレアミン-P注射液50mgに対する後発品はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:2004年7月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
プレアミン-P注射液【製薬メーカー:扶桑薬品】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
※本ページは、代表的なアミノ酸製剤(小児用アミノ酸液)に分類されているプレアミン-P注射液に関する記載となります。
※この分類は「輸液製剤協議会」の分類方法を参照しております。
■プレアミン-P注射液の組成
1袋(200mL)中に下記成分を含んでいます。
<アミノ酸>
・L-イソロイシン:1,600mg
・L-ロイシン:3,200mg
・L-リシン酢酸塩:1,354mg
・L-メチオニン:300mg
・L-フェニルアラニン:500mg
・L-トレオニン:480mg
・L-トリプトファン:240mg
・L-バリン:1,200mg
・L-アルギニン:2,000mg
・L-ヒスチジン:500mg
・グリシン:400mg
・L-アラニン:1,040mg
・L-グルタミン酸:160mg
・L-アスパラギン酸:160mg
・L-プロリン:1,200mg
・L-セリン:800mg
・L-チロシン:120mg
・L-システイン:300mg
・タウリン:40mg
<添加剤>
・亜硫酸水素ナトリウム:60mg
・pH調節剤
<組成>
・総遊離アミノ酸量:7,600mg/100mL
・必須アミノ酸(E):4,490mg/100mL
・非必須アミノ酸(N):3,110mg/100mL
・E/N:1.44
・総窒素量:1,175mg/100mL
・分岐鎖アミノ酸含有率:39%
<電解質>
・ナトリウムイオン:約3mEq/L
・酢酸イオン:約80mEq/L
<性状>
・pH:6.5〜7.5
・浸透圧比(生理食塩液に対する比):2.3〜2.8
<効果・作用>
プレアミン-P注射液はアミノ酸製剤の中の「小児用アミノ酸液」に分類され、新生児、乳児、1~3歳の幼児におけるアミノ酸補給に用います。
上記の時期においては、アミノ酸の代謝能力が未熟なため成人用アミノ酸輸液を用いることができません。プレアミン-P注射液は、分岐鎖アミノ酸(BCAA)の配合比が39%と高く、神経、脳、網膜組織の発育に必須とされているタウリンを配合し、システイン、チロシン、およびアルギニンを増量した特別な組成になっています。また、小児では過量投与によって成長障害や脳障害を引き起こすリスクのあるフェニルアラニン、メチオニンを減量し、さらに安全性を高めるため、グリシン、スレオニンも減量した組成になっています。
プレアミン-P注射液は大きい分類としては「アミノ酸製剤」に該当します。アミノ酸製剤はタンパク質を構成するアミノ酸を主成分とする輸液製剤であり、一般的には、経口摂取が困難な状態の方に対して、栄養補給や治療のために静脈内投与されます。
アミノ酸は日々の食事や、生化学的反応(タンパク質の分解など)によって生体内に蓄積されて言いますが、一方で尿中への排泄や、生化学的反応(タンパク質の合成など)も起こっており、1日のターンオーバーは全タンパク質の1~2%に及ぶとされています。つまり、アミノ酸製剤によるアミノ酸補給を行ってアミノ酸の量を維持させたい場合は、1日のタンパク質排泄量を加味し、必要なタンパク質をバランスよく摂取する必要があります。その必要なタンパク質のバランスは病態や年齢によって異なるため、アミノ酸製剤は以下のとおり4種類に分類されています。
・高濃度アミノ酸液:バランスがよく、長期処方に向いている「総合アミノ酸輸液」と、BCAAが高く、必須アミノ酸が増量され、過量投与によって毒性となるアミノ酸を減量していて侵襲時に使用が推奨される「侵襲時用アミノ酸輸液」があります。
・腎不全用アミノ酸液:腎不全、とくに透析導入に至る前の保存期腎不全の方に対して末梢静脈栄養、中止静脈栄養で使用されます。腎機能を維持しながら尿毒症の改善を図り、栄養状態の改善と維持を目的に使用します。
・肝不全用アミノ酸液:肝不全の方に使用します。肝性脳症に対して、BCAAを多く、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファンを少なく、チロシンを含まない特殊な構成となっています。
・小児用アミノ酸液:新生児、乳児、1~3歳の幼児に対するアミノ酸補給として使用します。この時期の小児は急速な成長が起きている反面、アミノ酸の分解能力が未熟であり、成人用アミノ酸輸液を使用してしまうと特定のアミノ酸の過剰摂取、欠乏状態をきたす可能性があるので、小児用に最適なアミノ酸構成となっています。 |
使用方法 |
・新生児(出生時の体重が2kg以上)、および乳児のケース:アミノ酸の量として1.75〜2.75g(プレアミン-P注射液23〜36mL)/体重kg/日、
・1〜3歳の幼児のケース:1.50〜2.50g(プレアミン-P注射液20〜33mL)/体重kg/日を、高カロリー輸液法を使用して静脈内に持続点滴注入します。
※なお、体重、年齢、症状に応じて、医師の判断のもと適宜増量、減量することができます。 |
副作用 |
主な副作用
・肝臓系: ALTの上昇、ASTの上昇、Al-Pの上昇、黄疸、ビリルビンの上昇
・循環器系:胸部の不快感、動悸、息切れ
・消化器系:悪心、嘔吐、吐き気
・過敏症:発疹
・大量投与、急速投与:アシドーシス
・その他:発熱、悪寒、頭痛
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リシン酢酸塩、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、グリシン、L-アラニン、L-グルタミン酸、L-アスパラギン酸、L-プロリン、L-セリン、L-チロシン、L-システイン、タウリンを配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、プレアミン-P注射液はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼プレアミン-P注射液の有効成分
L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リシン酢酸塩、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、グリシン、L-アラニン、L-グルタミン酸、L-アスパラギン酸、L-プロリン、L-セリン、L-チロシン、L-システイン、タウリン
▼代表薬の添加物
亜硫酸水素ナトリウム、pH調節剤
・重篤な腎障害のある方、または高窒素血症を患っている方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
・アミノ酸の代謝に異常のある方
※プレアミン-P注射液中のアミノ酸が分解されず、アミノ酸インバランスが助長される可能性があります。
・肝性昏睡または肝性昏睡の可能性のある方
使用に注意が必要な方 ・低ナトリウム血症を患っている方
※上記症状が悪化する可能性があります。
・うっ血性心不全を患っている方
※上記症状が悪化する可能性があります。
・高度のアシドーシスを患っている方
※上記症状が悪化する可能性があります。
・透析または血液ろ過を行っている重篤な腎障害を持っている方、または高窒素血症の方
※アミノ酸の分解物である尿素などの蓄積が引き起こされる可能性があります。
・小児など
※出生時の体重が2kg未満の低出生体重児の場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与量、投与速度を調節しながら慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、アミノ酸製剤小児用アミノ酸液を使用する事が出来ない可能性があります。 アミノ酸製剤小児用アミノ酸液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
アミノ酸製剤小児用アミノ酸液に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
プレアミン-P注射液 【プレアミン-P注射液 添付文書】
組成表検索 【輸液製剤協議会】 |
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