成分名 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤 |
適応症状 |
経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで、経口や経腸管栄養補給ができない状態で、経中心静脈栄養を行わないといけない場合の水分、電解質、脂肪、アミノ酸、カロリー補給 |
簡易説明 |
ミキシッドL輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤)に分類され、経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで水分、電解質、脂肪、アミノ酸、カロリーを補給する目的で使用されます。ミキシッドL輸液はTPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、必要に応じてミキシッドH輸液に切り替えて使用します。 |
処方可能な診療科目 |
外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1キットあたりの目安:900ml約1,302円
薬代後発薬1キットの目安:ミキシッドL輸液に対する後発品はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:2002年10月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ミキシッドL輸液【製薬メーカー:大塚製薬】
ミキシッドH輸液【製薬メーカー:大塚製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
※本ページは、代表的なTPN(糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤)に分類されているミキシッドL輸液に関する記載となります。
※この分類は「輸液製剤協議会」の分類方法を参照しております。
■ミキシッドL輸液の組成(上室液)
上室液(600mL)中に下記成分を含んでいます。
<脂肪>
・精製大豆油:15.6g
<糖質>
・ブドウ糖:110g
<添加剤>
・精製卵黄レシチン:2.246g
・塩酸:適量
・L-ヒスチジン:0.06g
・水酸化ナトリウム:適量
■ミキシッドL輸液の組成(下室液)
下室液(300mL)中に下記成分を含んでいます。
<アミノ酸>
・L-リシン塩酸塩(L-リシンとして):3.000g(2.400g)
・アセチルシステイン(L-システインとして):0.300g(0.223g)
・L-アスパラギン酸:0.450g
・L-トレオニン:1.800g
・L-イソロイシン:2.400g
・L-バリン:2.400g
・L-ロイシン:4.200g
・L-メチオニン:1.200g
・L-セリン:0.900g
・L-グルタミン酸:0.450g
・L-フェニルアラニン:2.400g
・L-チロシン:0.150g
・グリシン:1.590g
・L-アルギニン:3.150g
・L-ヒスチジン:1.500g
・L-トリプトファン:0.360g
・L-アラニン:2.550g
・L-プロリン:1.800g
<電解質>
・塩化カリウム:1.291g
・塩化ナトリウム:0.585g
・グルコン酸カルシウム水和物:1.906g
・グリセロリン酸カリウム50%液:2.404g
・硫酸マグネシウム水和物:0.616g
・無水酢酸ナトリウム:2.051g
・硫酸亜鉛水和物:2.876mg
<添加剤>
・クエン酸水和物:適量
・亜硫酸水素ナトリウム:15mg
<効果・作用>
ミキシッドL輸液はTPN(糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤)に分類され、経口、経腸管栄養補給が不可能または不十分なケースで、経口や経腸管栄養補給ができない状態で、経中心静脈栄養を行わないといけない場合に水分、電解質、脂肪、アミノ酸、カロリーを補給する目的で使用されます。エネルギーとしては、1袋(900ml)中に700kcal含まれています。
ミキシッドL輸液はエネルギーを多く含んではいないのでTPNの開始液(もしくはブドウ糖制限時の維持液)として使用し、通常の必要エネルギー量の状態ではミキシッドH輸液を維持液として使用します。
ミキシッドL輸液が含まれる広義のTPN(中心静脈栄養)は、高カロリー輸液とも呼ばれ、高濃度の栄養輸液を中心静脈から投与します。エネルギーはもちろんのこと、身体に必須なアミノ酸、脂質、電解質、微量元素、ビタミンなどの栄養素を摂取することが可能となっています。通常はそれらの糖質、アミノ酸、脂質、電解質(ナトリウム、カリウム、クロール、マグネシウム、カルシウム、リン)、微量元素、ビタミンの1日必要量を中心静脈から1日かけて投与します。
静脈栄養には、TPN(中心静脈栄養)とは別にPPN(末梢静脈栄養)があります。心臓近くの太い血管である中心静脈から輸液を投与するTPNに対し、PPNでは腕などの末梢静脈から投与します。食事ができない期間によってこれらを使い分けますが、通常1週間~10日までの投与のケースではPPNが行われ、それ以上の期間にわたって長く投与するケースではTPNが推奨されています。
TPN(中心静脈栄養)は、「輸液製剤協議会」の分類方法によると以下の通り5種類に分類されます。
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液
・TPN(高カロリー輸液) 糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤 |
使用方法 |
ミキシッドL輸液はTPN(中心静脈輸液療法)の開始時において、耐糖能がわからないケースや耐糖能が低下しているケースの開始液として、もしくは侵襲して耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要があるケースの維持液として用います。
使用する際は、上室と下室の間の隔壁を開通してよく混ぜます。
成人(15歳以上)のケース:1日1800mLの開始液(または維持液として)を、1日かけて中心静脈内に持続点滴注入します。
なお、体重、年齢、症状に応じて、医師の判断のもと適宜増量、減量することができます。 |
副作用 |
重大な副作用
・アナフィラキシー、ショック
・アシドーシス
・高血糖
その他の副作用
・全身:発熱
・肝臓系:肝機能検査の値異常(ASTの上昇、Al-Pの上昇、ALTの上昇、γ-GTPの上昇)、肝臓の機能的障害
・血液系:出血しやすくなる
・代謝系:高浸透圧性の利尿、尿糖、口の渇き
・循環器系:血圧の降下、頻脈、頻呼吸
・呼吸器系:呼吸困難
・消化器:吐き気、嘔吐、下痢
・過敏症:発疹、かゆみ
・大量投与、急速投与:脳浮腫、末梢のむくみ、肺水腫、水中毒
・その他、悪寒、顔面のむくみ、異臭感、顔面潮紅、胸部の圧迫感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・精製大豆油、ブドウ糖、L-ロイシン、L-イソロイシン、L-バリン、L-リシン塩酸塩、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、アセチルシステイン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-アラニン、L-プロリン、L-セリン、グリシン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酸マグネシウム水和物、グルコン酸カルシウム水和物、グリセロリン酸カリウム50%液、無水酢酸ナトリウム、硫酸亜鉛水和物を配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、ミキシッドL輸液はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼ミキシッドL輸液の有効成分
精製大豆油、ブドウ糖、L-ロイシン、L-イソロイシン、L-バリン、L-リシン塩酸塩、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、アセチルシステイン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-アラニン、L-プロリン、L-セリン、グリシン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酸マグネシウム水和物、グルコン酸カルシウム水和物、グリセロリン酸カリウム50%液、無水酢酸ナトリウム、硫酸亜鉛水和物
▼代表薬の添加物
精製卵黄レシチン、L-ヒスチジン、塩酸、水酸化ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、クエン酸水和物
・高脂血症を患っている方
・乏尿のある方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
・肝性昏睡または肝性昏睡の可能性のある方
・重篤な血液凝固異常をお持ちの方
・アジソン病、高カリウム血症を患っている方
・高ナトリウム血症を患っている方
・高リン血症、副甲状腺機能低下症を患っている方・
・甲状腺機能低下症、高マグネシウム血症を患っている方
・血栓症を患っている方
・高クロール血症を患っている方
・ケトーシスを伴った糖尿病を患っている方
・高カルシウム血症を患っている方
・アミノ酸の代謝機能に異常のある方
・重篤な腎機能障害のある方または高窒素血症を患っている方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
使用に注意が必要な方 ・心不全を患っている方
・脱水症状の方
・血液凝固障害を患っている方
・透析または血液ろ過を行っている重篤な腎機能障害、高窒素血症または乏尿のある方
・糖尿病を患っている方
・尿崩症を患っている方
・膵硬化症、膵炎、膵腫瘍などの膵臓の機能障害のある方
・高度のアシドーシスを患っている方
・重症な熱傷を負っている方
・閉塞性尿路疾患によって尿量が減少している方
・菌血症を患っている方
・肝機能障害のある方(肝性昏睡または肝性昏睡の可能性の方を除く)
・腎機能障害のある方(透析または血液ろ過を行っている方を除く)
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら使用してください。
・小児など
※小児などに対する安全性が確立されていません(使用経験が少ない状態です)。
上記にあてはまる方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ジギタリス製剤(ジゴキシンなど)
・ワルファリン
上記を使用している方は、TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤を使用する事が出来ない可能性があります。 TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
TPN(高カロリー輸液)糖・電解質・アミノ酸・脂肪乳剤に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ミキシッドL輸液 【ミキシッドL輸液 添付文書】
組成表検索 【輸液製剤協議会】 |
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