ベネキサート塩酸塩ベータデクス

成分名

ベネキサート塩酸塩ベータデクス

適応症状

・下記疾患の胃粘膜病変(びらん,出血,発赤,浮腫)の改善
・急性胃炎,慢性胃炎の急性増悪期
・胃潰瘍

簡易説明

ベネキサート塩酸塩ベータデクスの効果としては以下があります。
胃の粘膜が弱くなると、胃酸の刺激で胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を引き起こす可能性があります。この薬は、胃の粘膜を強化することで、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治癒を促進します。さらに、鎮痛剤など他の薬による胃の不調を防ぎます。
この薬は、胃を守る粘液を増やし、胃粘膜の血流を改善することによって、胃酸に対する防御機能を強化します。また、傷ついた組織の修復を助ける効果もあります。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科/ほか全般

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~2,000円
薬代1錠当たりの目安:200㎎1錠約13.7円(薬価)
薬代後発薬1錠当たりの目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1987年12月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

ウルグートカプセル200㎎【製薬メーカー:共和薬品工業株式会社】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

ベネキサート塩酸塩ベータデクスは海外で承認されておりません。

効果・作用

ベネキサート塩酸塩ベータデクスは、胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくすることで、胃酸に対する防御機能を高めます。さらに、傷ついた組織の修復を助ける作用があります。
副作用はほとんどなく、比較的安全な薬とされています。
この薬は、胃炎や胃潰瘍の治療に用いられています。
また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防する目的で、一緒に処方されることもあります。
この薬は、次の疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善や急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期、胃潰瘍の治療に用いられます。
類似薬としてはレバミピド、テプレノンなどが挙げられます。

<薬理作用>
ベネキサート塩酸塩ベータデクスは、直接胃粘膜に作用し、胃粘膜の血流量を増加させる作用があります。また、胃粘膜の防御機能を増強する効果もあります。
この薬剤を急性胃炎患者に胃体部(n=29)及び前庭部(n=23)に注入した場合、内視鏡的レーザードップラー法による測定にて、注入前に比べ1分後から5分間、両部位の粘膜血流量が有意に増加したことが報告されています。また、モルモットの摘出血管においても、ベネキサート塩酸塩ベータデクス ベータデクスは血管収縮を抑制したという報告があります。
さらに、ラットに対する経口投与実験にて、ベネキサート塩酸塩ベータデクス ベータデクス100mg/kgや300mg/kgを投与した場合、投与5分後の胃粘膜血流量は用量反応性に増加し、300mg/kg投与においては1時間以上血流量増加の持続が観察されました。

使用方法

通常、成人にはベネキサート塩酸塩ベータデクスとして、1回400mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与してください。
なお、年齢・症状により適宜増減してください。

副作用

主な副作用
承認時の安全性評価対象例708例において、臨床検査値の異常変動を含む副作用は25例(3.5%)が報告されました。再審査終了時の安全性評価対象例91,660例においては、臨床検査値の異常変動を含む副作用は135例(0.15%)が報告されました。

その他に報告された副作用は以下の通りです。
皮膚:(0.1〜5%未満)皮膚そう痒感、発疹[症状が現れた場合には投与を中止する]。
消化器:(0.1〜5%未満)便秘、下痢、(0.1%未満)口渇、悪心・嘔吐、腹部不快感・腹部膨満感。
肝臓:(0.1〜5%未満)軽度AST上昇(GOT上昇)、軽度ALT上昇(GPT上昇)。
精神神経系:(0.1〜5%未満)頭痛、頭重感。
その他:(0.1〜5%未満)胸部絞扼感、浮遊感、歯が浮く感じ、(0.1%未満)浮腫。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■妊婦又は妊娠している可能性がある方。
動物試験(ラット)で催奇形性が報告されているため、服用しないでください。
■ベネキサート塩酸塩ベータデクスを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ベネキサート塩酸塩ベータデクスはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ウルグートカプセルの有効成分
ベネキサート塩酸塩ベータデクスベータデクス
▼代表薬の添加物
無水乳糖/結晶セルロース/ステアリン酸/含水二酸化ケイ素/ラウリル硫酸ナトリウム/ゼラチン/酸化チタン/マクロゴール4000

上記にあてはまる方は、ベネキサート塩酸塩ベータデクスを使用する事が出来ない可能性があります。
ベネキサート塩酸塩ベータデクスを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ベネキサート塩酸塩ベータデクスに関する
よくある質問
授乳婦は禁忌扱いですが、移行性のデータはありますか?

(3)乳汁への移行性: 該当資料なし 〔参 考〕
分娩後 13 日目の授乳ラット(SD 系)に 14C-標識 TA903 を単回経口投与したとき,放射 能の母乳中への移行が認められた。母乳中放射能濃度は投与 4 時間後が最高(血漿中濃度 の約 1/5)で,血漿中濃度と同様に推移した。24 時間後に母乳中放射能濃度は最高濃度の 約 1/13 に低下し,残留傾向は認められなかった(測定法:TLC-ARG)21)。 (4)髄液への移行性:該当資料なし (5)その他の組織への移行性: 1)胃組織内濃度 胃切除患者 6 例にベネキサート塩酸塩 ベータデクスカプセル 400 mg を経口投与したとき,液体クロマトグラフィーにて測定された投与 30 分後の摘出胃 の胃体部正常部位におけるベネキサート塩酸塩濃度(mg/g)は,胃粘液:102.7 ~ 945.6,胃粘膜:2.1 ~ 66.4(ただし,1 例は検出されず),筋層: 1.8 ~ 9.1 であっ た 22)。

ウルグートカプセルインタビューフォーム

【上記引用元:共和薬品工業株式会社】

代謝に関してのデータは存在しますか?

(1)排泄部位及び経路: 腎臓 18, 19) (2)排泄率:(3)排泄速度: 健康成人男性にベネキサート塩酸塩 ベータデクス(TA903)を単回経口投与したとき,未 変化体及び有効成分であるベネキサート塩酸塩は尿中には検出されなかった 18, 19)。 (参考)
健康成人男性に空腹時 TA903 カプセル 400 mg 単回経口投与時の代謝物 SA,SUA の 尿中累積排泄率の時間的推移を下図に示す 19)。

ウルグートカプセルインタビューフォーム

【上記引用元:共和薬品工業株式会社】

参考元一覧

ウルグートカプセル200㎎添付文章【共和薬品工業株式会社】
ウルグートカプセル200㎎インタビューフォーム【共和薬品工業株式会社】

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