成分名 |
ブチルスコポラミン臭化物 |
適応症状 |
・胃炎、胃潰瘍、機能性下痢、痙攣性便秘、月経困難症、子宮下部痙攣、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、機能性下痢、痙攣性便秘、月経困難症、胆石症、胆管炎、食道痙攣、腸疝、痛腸炎胆嚢切除後の後遺症、胆嚢炎、胆石症、腸炎、胃切除後、幽門痙攣、膀胱炎、胆道ジスキネジー、尿路結石症、胃切除後の後遺症、尿道痙攣、膀胱痙攣の運動機能亢進
・消化管X線検査、消化管内視鏡検査の前処置 |
簡易説明 |
・内臓にある平滑筋の痙攣を抑制し、胃酸の分泌を抑える作用があります。
・胃炎や下痢、胆管炎、胆石などによる腹痛に広く用いられており、膀胱や子宮の平滑筋にも作用し、尿路結石症や月経困難症にも効果があります。
・副交感神経を亢進させるアセチルコリンの作用を抑えます。
・4級アンモニウム類などに分類され、消化管吸収が悪く、血液脳関門を通過しません。
・消化管のX線検査や内視鏡検査の前処置としても使用されております。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科、泌尿器科、産婦人科 ほか |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
ブスコパン錠10mg/5.9円(10mg1錠)
ブスコパン注20mg/59円(2%1mL1管)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1956年2月 |
国内のジェネリック認可 |
あります |
関連製品(先発薬) |
ブスコパン錠10mg(ブチルスコポラミン臭化物錠)
ブスコパン注20mg(ブチルスコポラミン臭化物注射液) |
関連製品(ジェネリック) |
リラダン錠10mg/ブチルスコポラミン臭化物錠10mg「YD」/ブチルスコポラミン臭化物錠10mg「ツルハラ」/ブチルスコポラミン臭化物錠10mg「日新」/スコルパン注20mg/ブチルミン注射液20mg/ブチルスコポラミン臭化物注20mg「日医工」/リラダン注20mg/ブチルスコポラミン臭化物注20mg「NP」/ブチルスコポラミン臭化物注20mg「トーワ」/ブチルスコポラミン臭化物注射液20mg「タカタ」/ブチルスコポラミン臭化物注20mgシリンジ「NP」 |
効果・作用 |
▼ブチルスコポラミン臭化物の作用▼
「抗コリン作用」
・胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。内臓の筋肉はアセチルコリンが作用することで活性化するので、「体を休めている状態 → 副交感神経が活性化 → アセチルコリンの分泌 → 内臓の筋肉が動き出す」という流れになります。この神経の働きは「アセチルコリン」により強まります。ブチルスコポラミン臭化物は、アセチルコリンを抑制し、副交感神経の刺激を弱めます。その作用により、胃腸や胆管の異常な痙攣が抑えられ、痛みが和らぎます。
「アセチルコリンとは」
・神経伝達物質のことで、運動神経の神経筋接合部、交感神経および副交感神経の節前線維の終末、副交感神経の節後線維の終末などのシナプスで放出され、機能いたします。コリンの酢酸エステル化合物です。骨格筋や心筋、内臓筋などに働いて、それぞれの筋肉を収縮させたり興奮させます。記憶や認知などを司る脳の海馬の働き、血圧、脈拍、睡眠などにも関係しております。
▼胃痛と自律神経の関係性▼
自律神経は呼吸、心拍、血流、消化などの機能をコントロールしている神経です。自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、この2つがバランスをとりながら働いています。胃や腸など消化管の動きは自律神経と密接に関係しており、バランスが崩れると胃腸の不調につながります。例えばストレスがかかると、自律神経のうち交感神経が強く働きます。そして胃の血管が収縮して血液量が減り、胃の運動と胃酸・胃粘液の分泌が低下してしまいます。また、交感神経が強く働く時は、体の働きのバランスを保つために副交感神経の働きも強まります。副交感神経が優位になると、胃酸の分泌が過剰になり、胃粘膜を荒らしたり、ぜん動運動が活発になったり、胃痛や胸やけなどの原因になります。
▼ブチルスコポラミン臭化物と生理痛の関係▼
・ブチルスコポラミン臭化物は、生理痛にも効果があるといわれております。仕組みとしては、胃痙攣を止めるなど内臓の動きを抑制する作用があるので、同じく子宮の筋収縮を抑え、筋収縮によって発生する痛みが緩和されるというものです。
▼消化管検査時の使用▼
・正確な検査を行うため胃や腸のぜん動運動を抑制する目的で使用されます。バリウム検査や内視鏡検査では前処置として使用され、胃腸の過度な痙攣からくる痛みを抑えるために使用されることもございます。
▼尿路結石の排出促進作用▼
・尿路結石は、尿が生成され排泄されるまでの器官(腎臓ー腎盂ー尿管ー膀胱ー尿道)に結石が生じる疾患の総称のことです。主な症状は、疼痛と血尿で、尿管の攣縮、結石に伴う炎症などにより、耐え難い痛みをともない、悪心・嘔吐、冷や汗、腹部膨満感、顔面蒼白などの自律神経症状がでます。ブチルスコポラミン臭化物は、尿管を広げて結石を排出しやすくするとともに、軽度な疼痛の改善する作用もあります。 |
使用方法 |
・1回ブチルスコポラミン臭化物として10〜20mgを静脈内又は皮下、筋肉内に注射してください。
※年齢、症状により適宜増減する |
副作用 |
主な副作用
口渇、心悸亢進、顔面紅潮、眩暈、眼調節障害、排尿障害、頭痛、頭重感、眠気、ショック、散瞳、閉塞隅角緑内障
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状、悪心、嘔吐、悪寒、皮膚蒼白、血圧低下、呼吸困難、気管支攣縮、浮腫、血管浮腫
※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
その他の副作用
過敏症、蕁麻疹、紅斑、そう痒症、発疹
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・過敏症の方
・重篤な心疾患の方
・前立腺肥大による排尿障害の方
・閉塞隅角緑内障の方
・出血性大腸炎の方
・麻痺性イレウスの方
・重篤な細菌性下痢の方
・細菌性下痢の方
・妊婦・産婦
・乳児
・幼児・小児
使用に注意が必要な方 ・開放隅角緑内障の方
・潰瘍性大腸炎の方
・甲状腺機能亢進症の方
・前立腺肥大の方
・不整脈の方
・うっ血性心不全の方
上記にあてはまる方は、ブチルスコポラミン臭化物を使用する事が出来ない可能性があります。 ブチルスコポラミン臭化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 ・抗コリン作用を有する薬剤/三環系抗うつ剤/フェノチアジン系薬剤/モノアミン酸化酵素阻害剤/抗ヒスタミン剤/ドパミン拮抗剤/メトクロプラミド
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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