ソファルコン

成分名

ソファルコン

適応症状

急性胃炎の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/胃潰瘍/など

簡易説明

「ソファルコン」は消化性潰瘍などに対して、胃粘液などの防御因子を増強することで胃腸粘膜保護作用などをあらわす薬で、急性胃炎の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、胃潰瘍などの治療に用いられます。
日本では、大正製薬がソロンの商品名で販売しており、また、沢井製薬がソファルコンの商品名で販売しています。
「ソファルコン」は胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくすることで、胃酸に対する防御機能を高めます。
また、傷ついた組織の修復を助ける作用もあります。
「ソファルコン」は胃酸に対する「防御因子増強薬」で、強い作用があるとはいえませんが、副作用がほとんどない特徴があります。
「ソファルコン」は、胃炎や胃潰瘍の治療に用いられて、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防する目的で、一緒に処方されることもあります。

処方可能な診療科目

内科/消化器科/胃腸科/など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ソロン錠50 5.9円/錠 (薬価)
ソロンカプセル100 9.1円/カプセル (薬価)
ソロン細粒20% 19.1円/g (薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1994年10月認可

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

ソロン錠50 【製薬メーカー:大正製薬】
ソロンカプセル100 【製薬メーカー:大正製薬】
ソロン細粒20% 【製薬メーカー:大正製薬】

関連製品(ジェネリック)

ソファルコン細粒10%「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
ソファルコン細粒20%「サワイ」 【製薬メーカー:沢井製薬】

効果・作用

上回っている状態にあります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病気の治療では攻撃因子を抑える他に、防御因子を高める方法があります。
防御因子を高めるためには、胃粘膜保護作用のある物質を増やす方法や、胃粘膜の血流を高める方法、胃の粘液を増やすといった方法があります。
「ソファルコン」は薬剤ごとそれぞれの作用によって、胃の防御因子を高めることで胃酸などの攻撃因子から胃腸の粘膜などを守り、消化性潰瘍などの治療に使用されます。

「ソファルコン」は、次のように薬効薬理をあらわします。
▼実験潰瘍に対する作用
ラットにおける幽門結紮、ストレス、レセルピン、フェニルブタゾン、ヒスタミン及び酸性アスピリン惹起潰瘍を各々抑制して、ラット酢酸潰瘍及びモルモットヒスタミン潰瘍に対して潰瘍治癒を促進します。

▼実験胃炎に対する作用
タウロコール酸ナトリウム及びN-メチル-ニトロソグアニジンによって惹起されるラットの慢性萎縮性胃炎に対して治癒効果を示します。

▼急性胃粘膜病変に対する作用
アスピリン及び50%エタノールによるラット急性胃粘膜病変を抑制します。

▼胃粘膜保護作用
0.6N塩酸及び100%エタノールによるラット胃粘膜病変を抑制します。

▼胃血流量増加作用
水素ガスクリアランス法及び交叉熱電対法においてラットの胃組織血流量を増加させて、また、電磁血流量計法においてイヌの短胃動脈血流量を増加させます。

▼胃粘膜血管拡張作用
生体位ビデオ観察法及び透明標本法においてラット胃粘膜の血管拡張作用を示します。

▼胃組織酸素消費量増加作用
血管内酸素分圧測定法においてイヌの胃組織酸素消費量を増加させます。

▼胃粘膜修復促進作用
ラット酢酸潰瘍の組織学的検討において胃粘膜再生促進作用を示します。

▼胃壁構成成分増加作用
ラットの胃粘膜高分子糖蛋白質硫酸化酵素活性を上昇させるとともに、ストレス、アスピリン及び酢酸潰瘍において胃壁硫酸化ムコ物質量を増加させます。
また、ラットのストレス潰瘍、急性胃粘膜病変及びタウロコール酸ナトリウム惹起胃炎において胃粘膜内高分子糖蛋白質の減少及び生合成能の低下を抑制します。

▼胃粘液の胃粘膜への接着性に対する作用
100%エタノール投与によるラット胃粘膜の粘液糖蛋白質の胃液中への放出を抑制して、胃粘膜の接着性を保持します。

▼胃粘膜粘液の強化作用
ブタ胃より分取した粘液において、粘度を高め水素イオンの透過性を抑制するとともにペプシン活性を抑制します。

▼金属プロテアーゼ産生抑制作用
タウロコール酸ナトリウム惹起ラット胃炎の胃組織培養細胞からの金属プロテアーゼ産生を抑制します。

▼胃粘膜細胞新生能に対する作用
3H-チミジンの増殖細胞の標識率を指標とした胃粘膜細胞新生能の検討において、タウロコール酸ナトリウム惹起ラット慢性萎縮性胃炎の胃粘膜細胞新生能を亢進します。

▼胃組織プロスタグランジン量に対する作用
ウサギ(in vitro)、ラット、ブタ及び胃潰瘍患者の胃粘膜プロスタグランジン量を増加させます。その作用機序はプロスタグランジン分解酵素15-ハイドロキシプロスタグランジン脱水素酵素(15-OH-PG-DH)活性の阻害によります。また、ラットにおけるタウロコール酸ナトリウム惹起胃炎における15-OH-PG-DH活性の上昇とプロスタグランジン量の低下を抑制します。

▼抗酸化作用
活性酸素が関与すると考えられる虚血~再灌流によるラット胃粘膜障害を抑制して、脂質過酸化の指標であるチオバルビツール酸反応物質を低下させます。

▼Helicobacter pyloriに対する作用
Helicobacter pyloriに対して、抗菌活性及び菌体と胃粘液との付着抑制作用等を有します。

使用方法

▼用法用量
・成人にはソファルコンとして1回100mgを1日3回経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。

▼薬剤交付時に関連する使用上の注意
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されています。

副作用

主な副作用
副作用発現状況の概要として、総症例22,583例中20例(0.09%)23件の副作用が認められました。その主なものは便秘7件、口渇2件、胸やけ2件でした。

重大な副作用
▼肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・発疹
・便秘、口渇、胸やけ

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。
また、授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けてください。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されています。

■小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していません。

上記にあてはまる方は、ソファルコンを使用する事が出来ない可能性があります。
ソファルコンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「ソファルコン」はどのように使えばよいですか?

医師の指示に従いお飲みください。1日3回毎食後に飲みます。他の薬と併用することも多いです。

「ソファルコン」は副作用が出やすい薬ですか?

安全性の高いお薬です。副作用はまずありません。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。