成分名 |
ボノプラザンフマル酸塩 |
適応症状 |
逆流性食道炎
胃潰瘍または、ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
十二指腸潰瘍、またはヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
特発性血小板減少性紫斑病のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
胃MALTリンパ腫のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
低用量アスピリン投与時における胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発抑制
非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発抑制
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助 |
簡易説明 |
・ボノプラザンフマル酸塩は、胃内において胃酸分泌を抑制、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを治療し、逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげます。
・プロトンポンプ阻害薬(プロトンポンプインヒビター:PPI)で、プロトンポンプを阻害することで胃酸を抑える作用し、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療にも使用される場合もございます。
・低用量アスピリン療法や、鎮痛薬長期服用時において消化管潰瘍の再発予防にも有効とされております。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
タケキャブ錠10mg 105.3円(10mg1錠)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2015年2月販売開始 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
タケキャブ錠10mg・20mg
キャブピリン配合錠
ボノピオンパック
ボノサップパック400・800
メーカー:すべて武田薬品 |
関連製品(ジェネリック) |
なし |
効果・作用 |
・胃酸は、胃腸に侵入してくる【ばい菌】を殺菌する大切な役目をしておりますが、胃壁が何かの影響により弱っていると、胃粘膜を傷つけ胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因になります。また、胃酸が逆流すると、食道を荒らし ひどい胸焼けになったりします。胃粘膜の壁細胞に胃酸分泌を行う最終段階の【プロトンポンプ】があり、ボノプラザンフマル酸塩は、胃内のプロトンポンプを阻害することで胃酸分泌を抑制し、消化性潰瘍や逆流性食道炎などによる胃痛や胸やけの症状を改善回復し、再発を抑える効果があります。また、低用量アスピリン(バイアスピリンなど)服用中の胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発生を抑制する目的で使用する場合や、ヘリコバクターやピロリの除菌治療の薬剤の一つとして使用することもございます。
・胃酸は、胃粘膜に存在する酵素「H+,K+_ATPase」の働きにより分泌され、この酵素はプロトンポンプとしての役割があり、ATPのエネルギーを利用し、 酸(H+)を放出し、代わりにカリウムイオン(K+)を取り込みます。
・ボノプラザンフマル酸塩はプロトンポンプ阻害薬(PPI)の部類ですが、既存薬とはちがい、「H+,K+_ATPase」を可逆的、かつカリウムイオン競合的に阻害することで、強力で継続的な酸分泌抑制作用をあらわしま。この作用からカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker : PCAB)と呼ばれております。
・難治性の潰瘍にもすぐれた効果があり、胃潰瘍や逆流性食道炎の治療に第一選択されることが多くなり、低用量アスピリン療法や鎮痛薬長期服用時における消化管潰瘍の再発予防にも有効とされております。
・プロトンポンプ阻害薬が薬としての機能するためには、体内で代謝される必要があり、代謝されることで薬の形が変わっていき、やっと作用を発揮するようになります。「薬の代謝物」がプロトンポンプへ蓄積して作用が表れるため、最大効果を得るためには5日かかるとされています。 |
使用方法 |
〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉
成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与すること
※通常、胃潰瘍では8週間までの投与、十二指腸潰瘍では6週間までの投与としてください
〈逆流性食道炎〉
成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与すること
※逆流性食道炎の場合、通常4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができる
さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができる
〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与すること
〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与すること
〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与すること
※クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与すること。 |
副作用 |
主な副作用
ボノプラザンフマル酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
・下痢、便秘、腹部膨満感、悪心、過敏症、発疹、AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、γGTP上昇
重大な副作用
・ショック、アナフィラキシー、汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、肝機能障害、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis 、TEN、皮膚粘膜眼症候群、StevensJohnson症候群、多形紅斑
※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
※異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
・浮腫、好酸球増多、味覚異常、口内炎、腹部不快感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・妊婦・産婦
・過敏症
・アタザナビル硫酸塩投与中
・リルピビリン塩酸塩投与中
使用に注意が必要な方 ・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児・小児
・高齢者
・肝機能障害
・腎機能障害
・進行期胃MALTリンパ腫
・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外
上記にあてはまる方は、ボノプラザンフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ボノプラザンフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 硫酸アタザナビル<経口>/リルピビリン塩酸塩<経口>/イトラコナゾール/チロシンキナーゼ阻害剤/ゲフィチニブ/ニロチニブ/エルロチニブ/ネルフィナビルメシル酸塩/薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤/クラリスロマイシン/ジゴキシン<服用>/メチルジゴキシン<服用>/肝薬物代謝酵素<CYP3A4>の基質となる薬剤/ミダゾラム
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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