成分名 |
ポリカルボフィルカルシウム |
適応症状 |
過敏性腸症候群における下痢・消化器症状・便通異常・便秘の改善 |
簡易説明 |
・ポリカルボフィルカルシウムは、現代病の一つである過敏性腸症候群を改善いたします。
・消化管内で水分を吸収、消化管の内容物の動きを調節することで下痢や便秘などの症状から回復させます。
・「ポリアクリル樹脂」という物質は水分を吸収し容積を大きくする性質を持っており、下痢時には余分な水分を吸収し、容積が大きくなることで便秘時には排便を促進いたします。
・胃は酸性なのでカルシウムがはずれ、ポリカルボフィルになります。また、ポリカルボフィルは中性である小腸や大腸では高い吸水性と保水性を示し、水を吸って膨潤・ゲル化いたします。 |
処方可能な診療科目 |
内科、消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
コロネル細粒83.3%・錠500mg/18.1円(83.3%1g)・11.9円(500mg1錠)
ポリフル細粒83.3%・錠500mg/19.1円(83.3%1g)・12.3円(500mg1錠)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2000年10月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
メーカー:アステラス製薬
コロネル細粒83.3%・錠500mg
ポリフル細粒83.3%・錠500mg |
関連製品(ジェネリック) |
メーカー:日医工
ポリカルボフィルCa細粒83.3%「日医工」 |
効果・作用 |
▼ポリカルボフィルカルシウムの作用▼
・ポリカルボフィルカルシウムは、胃内の酸性条件下でポリカルボフィルとカルシウムに分解され、小腸や大腸で吸水力と保水力を発揮し、下痢や便秘を改善する作用があります。通常、12~72時間以内に効果が現れ、水分摂取量を増やさないと効果がありません。
・小腸や大腸のような中性条件下で高い吸水性と保水性があり、吸水に伴い膨潤・ゲル化いたします。
▼下痢を改善する作用▼
下痢の時は、ポリカルボフィルが腸管内に増加した水分を吸収しゲル化することで、亢進した消化管内容物の通過速度を遅らせ、排便回数を抑制いたします。また、消化管内容物の通過時間が長くなることで腸管内の水分が体内に吸収され便を正常に戻す作用がございます。
▼便秘を改善する作用▼
便秘の時は、ポリカルボフィルが腸管内の水分を吸収し膨潤することで、消化管の内容物を軟化させたり膨らませることで排便回数を増加させます。
▼過敏性腸症候群(IBS)とは▼
・ストレスにより脳が刺激を受けると、腸粘膜からセロトニン(5HT)が分泌され、このセロトニンが腸内のセロトニン3(5HT3)受容体に結合することで、アセチルコリンなどの神経伝達物質が放出、腸の運動が活発になり発症いたします。
・主に過敏性腸症候群(IBS)は下記の3つに分類されます。
①下痢型
②便秘型
③下痢と便秘を繰り返す交替型
・お腹の不快感や便秘、下痢などが続く状態で、腹痛などは排便によって軽快するのが特徴的で、普段の生活と関連があることが多いのですが、はっきりとした原因はわかっておりません。生真面目で几帳面な人が発症しやすいと言われており、女性よりも男性の方が多いと言われております。精神的肉体的ストレスなどによっても悪化することもあり、腸管の運動が亢進することで腹部症状が発症いたします。また、便通異常、腹痛、腹部膨満感等の腹部症状があるにも関わらず、器質的な異常がないのも特徴の一つです。
▼過敏性腸症候群(IBS)の予防▼
・暴飲暴食、喫煙、アルコールの多量摂取は避けましょう。また、食生活の改善および生活習慣の改善を行ってください。
・アルコールは腸の粘膜をむくませます。下痢を引き起こしやすくします。カフェインや乳製品も過敏性腸症候群の症状を悪化させることございます。コーヒー、紅茶、チョコレートなどカフェインが含まれてるものを過剰に摂取しないほうがよいです。チーズや牛乳といった乳製品も人によっては下痢や便秘を引き起こしやすくするので、牛乳を飲むと下痢をしてしまうという方はやはり摂取を控えたほうがいいです。 |
使用方法 |
・成人にはポリカルボフィルカルシウムとして1日量1.5〜3.0gを3回に分けて、食後に水とともに経口投与すること
(用法及び用量に関連する注意)
・1日あたりの製剤量は次のとおりである
・1日投与量:3〜6錠
・下痢状態では1日1.5gでも効果が得られているので、下痢状態の場合には1日1.5gから投与を開始することが望ましい。
・症状の改善が認められない場合、長期にわたって漫然と使用しないこと(通常2週間)。
※コロネルやポリフルの錠剤タイプは大きいため、コップ一杯の多めの水で服用するようにしましょう。服用後につかえてしまうと、食道で膨張する可能性もありますので、必ず多めのお水で服用してください。 |
副作用 |
主な副作用
ポリカルボフィルカルシウムには、副作用が起こる可能性があります。
服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
過敏症、発疹、そう痒感、白血球減少、嘔気、嘔吐、口渇、腹部膨満感、下痢、便秘、腹痛腹鳴、AST上昇、ALT上昇、浮腫、頭痛、尿潜血陽性、尿蛋白陽性、γGTP上昇、ALP上昇、総ビリルビン上昇、LDH上昇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・妊婦・産婦
・潰瘍性結腸炎
・過敏症
・急性腹部疾患
・高カルシウム血症
・腎結石
・虫垂炎
・腸出血
・胃腸閉塞
・術後イレウス
・腎不全<軽度及び透析中を除く>
使用に注意が必要な方 ・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
・高カルシウム血症
・低酸症
・透析中
・無酸症
・胃全切除術
・軽度腎不全
上記にあてはまる方は、ポリカルボフィルカルシウムを使用する事が出来ない可能性があります。 ポリカルボフィルカルシウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 活性型ビタミンD製剤/アルファカルシドール/カルシトリオール/カルシウム製剤/Lアスパラギン酸カルシウム/乳酸カルシウムカルシウム経口剤/Lアスパラギン酸カルシウム<経口>/乳酸カルシウム<経口>/プロトンポンプ阻害剤/オメプラゾール/ランソプラゾール/H2受容体拮抗剤/ファモチジン/ラニチジン/制酸剤<PPI・H2ブロッカー以外>/水酸化アルミニウムゲル/水酸化マグネシウム/水酸化アルミニウム/強心配糖体製剤/ジゴキシン/テトラサイクリン系抗生物質<経口>/テトラサイクリン<経口>/ミノサイクリン<経口>/ニューキノロン系抗菌剤<経口>/ノルフロキサシン<経口>/塩酸シプロフロキサシン<服用>/トシル酸トスフロキサシン<服用>
【飲食物との相互作用】
カルシウムを含むもの<干しえび、バジル、煮干し、牛乳、乳製品 など>
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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