成分名 |
トロキシピド |
適応症状 |
胃潰瘍/下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善/急性胃炎/慢性胃炎の急性増悪期 など |
簡易説明 |
「トロキシピド」は、消化性潰瘍などに対して、胃粘液などの防御因子を増強することで胃腸粘膜保護作用などをあらわす薬で、
胃潰瘍、下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の治療に用いられます。
日本では、杏林製薬がアプレースの名前で販売しており、また、大原薬品工業がトロキシピドの名前で販売しています。
「トロキシピド」は、胃の粘膜を丈夫にして、胃酸に対する抵抗力を高めて、胃炎や胃潰瘍の治りをよくするほか、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。
その他、胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくすることで、胃酸に対する防御機能を高めて、傷ついた組織の修復を助けます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/胃腸科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
アプレース錠100mg 10.1円/錠 (薬価)
アプレース細粒20% 17.8円/g (薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1986年7月認可 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
アプレース錠100mg 【製薬メーカー:杏林製薬】
アプレース細粒20%【製薬メーカー:杏林製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
トロキシピド錠100mg「オーハラ」【製薬メーカー:大原薬品工業】
トロキシピド細粒20%「オーハラ」【製薬メーカー:大原薬品工業】 |
効果・作用 |
「トロキシピド」は、消化性潰瘍などに対して、胃粘液などの防御因子を増強することで胃腸粘膜保護作用などをあらわす薬です。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍などでは消化管に対して胃酸などの攻撃因子が胃粘液などの防御因子を上回っている状態にあります。
これらの病気の治療では攻撃因子を抑える他に、防御因子を高める方法があり、防御因子を高めるためには、「胃の粘液を増やす」「胃粘膜の血流を高める」「胃粘膜保護作用のある物質を増やす」などの方法があります。
「トロキシピド」は、薬剤ごとそれぞれの作用によって、胃の防御因子を高めることで胃酸などの攻撃因子から胃腸の粘膜などを守ります。また、消化性潰瘍などの治療に使用されます。
「トロキシピド」は、白色の結晶性の粉末で、酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水に溶けにくい特徴があります。
「トロキシピド」は、強い作用があるとはいえませんが、副作用はほとんどなく、胃炎や胃潰瘍の治療に広く用いられており、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防する目的で、一般に処方されることがあります。
「トロキシピド」の使用にあたっては、医師の指示に従い、1日3回毎食後に飲みます。持病のある人や、服用中の薬がある場合は、医師や薬剤師に伝えてください。
臨床成績については以下の通りです。
▼胃炎に対する効果
・ダブルブラインドテストを含む310例について臨床試験を実施した結果、急性胃炎又は慢性胃炎の急性胃粘膜変化に対する全般改善率は82.9%(257/310)でした。また、ダブルブラインドテストにおいて、本剤の急性胃炎又は慢性胃炎の急性胃粘膜変化に対する有用性が認められました。
▼胃潰瘍に対する効果
・ダブルブラインドテストを含む514例について臨床試験を実施した結果、胃潰瘍に対する改善率は79.4%(408/514)でした。また、ダブルブラインドテストにおいて、本剤の胃潰瘍に対する有用性が認められました。 |
使用方法 |
▼用法用量
[アプレース錠100mg]
・成人にはトロキシピドとして1回100mg(錠剤1錠)を1日3回食後に経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。
[アプレース細粒20%]
・成人にはトロキシピドとして1回100mg(細粒剤0.5g)を1日3回食後に経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。
▼適用上の注意
[薬剤交付時]
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されています。
▼その他の注意
・ラット亜急性毒性試験で臨床用量の170倍(1,000mg/kg/日)以上を経口投与したとき、膀胱での炎症及び出血によると考えられる尿潜血が対照群に比較して多いとの報告があります。
・動物実験でプロラクチン分泌異常に由来すると推定される性周期の乱れが報告されているので、月経異常、乳汁分泌などの観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬又は中止等の適切な処置を行ってください。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、再審査終了時において総症例12,092例中、91例(0.75%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められました。主な副作用は便秘23例(0.19%)、AST(GOT)上昇21例(0.17%)、ALT(GPT)上昇30例(0.25%)でした。
重大な副作用
▼ショック、アナフィラキシー様症状
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあります。観察を十分に行い、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・便秘
・腹部膨満感、胸やけ、嘔気
・そう痒、発疹
・頭重感、動悸、全身倦怠感
・浮腫
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用に注意が必要な方 ■高齢者
一般に高齢者は、生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいです。用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させてください。ラットにおいて乳汁への移行が認められています。
■小児等への投与
小児に対する安全性は使用経験が少ないことから確立していません。
上記にあてはまる方は、トロキシピドを使用する事が出来ない可能性があります。 トロキシピドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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