成分名 |
天然ケイ酸アルミニウム |
適応症状 |
下痢症 など |
簡易説明 |
「天然ケイ酸アルミニウム」は、腸の粘膜の刺激緩和、抗炎症作用、腸運動抑制作用などにより下痢の症状を改善する薬で、下痢症の治療に用いられます。
日本では、アルフレッサファーマがアドソルビンの商品名で販売しています。
「天然ケイ酸アルミニウム」は、腸内の過剰の水分や有害物質を吸着する作用があり、また、腸の粘膜に作用して炎症をしずめることから、子供を含めて、下痢症に広く使用されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/胃腸科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
アドソルビン原末 0.85円/g (薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1984年4月認可 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
アドソルビン原末 【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
- |
効果・作用 |
「天然ケイ酸アルミニウム」は、腸の粘膜の刺激緩和、抗炎症作用、腸運動抑制作用などにより下痢の症状を改善する薬です。
下痢は、何らかの原因により消化管の運動(蠕動運動など)が過剰になっていたり、消化管の炎症、水分や電解質バランスの異常、食物の消化不良などにより起こることが考えられます。
「天然ケイ酸アルミニウム」は、過剰な蠕動運動を抑える作用、粘膜表面でタンパク質と結合し腸粘膜の保護や炎症を抑える収れん作用、下痢をおこす物質を吸着する作用など、薬剤毎のそれぞれの作用により下痢状態を改善する作用をあらわします。
ただし、腸管出血性大腸菌や赤痢菌などの重篤な細菌性の下痢などにおいては、本剤の使用により細菌や細菌が作り出す毒素の排泄などを妨げることで症状の悪化や治療期間の延長がおこる可能性があるため、原則として「天然ケイ酸アルミニウム」は使用しません。
「天然ケイ酸アルミニウム」は、細菌性下痢のある患者に対しては、治療期間の延長をきたすおそれがあることから、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないことが推奨されています。
また、便秘のある患者は症状を悪化させるおそれがあり、リン酸塩低下のある患者は、アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害されるなど、特定の背景を有する患者に関する注意があります。
その他の注意として、「天然ケイ酸アルミニウム」は、同時服用により、他の薬を吸着する性質があることから、薬効を減弱させるおそれがあります。 |
使用方法 |
▼用法用量
・天然ケイ酸アルミニウムとして、通常、成人1日3~10gを3~4回に分割経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。
▼特定の背景を有する患者に関する注意
・細菌性下痢のある患者は、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないでください。治療期間の延長をきたすおそれがあります。
・細菌性下痢のある患者は、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないでください。治療期間の延長をきたすおそれがあります。
・便秘のある患者は、症状を悪化させるおそれがあります。
・リン酸塩低下のある患者は、アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害されます。 |
副作用 |
主な副作用
・嘔吐、胃部膨満
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■腸閉塞のある患者
腸閉塞のある患者は症状を悪化させるおそれがあります。投与しないでください。
■透析療法を受けている患者
透析療法を受けている患者は、長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれることがあります。投与しないでください。
■出血性大腸炎の患者
出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者]では、症状の悪化や、治療期間の延長をきたすおそれがあります。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■細菌性下痢のある患者
細菌性下痢のある患者は治療期間の延長をきたすおそれがあります。治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないでください。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、医師の指示に従い、投与を中止してください。
■便秘のある患者
便秘のある患者は、症状を悪化させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■リン酸塩低下のある患者
リン酸塩低下のある患者は、アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害されます。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■腎障害のある患者
腎障害のある患者は、定期的に血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行ってください。長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがあります。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
■授乳婦
授乳婦は、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、授乳の継続又は中止を検討してください。
■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ▼テトラサイクリン系抗生物質、テトラサイクリン塩酸塩、ミノサイクリン塩酸塩等
テトラサイクリン系抗生物質、テトラサイクリン塩酸塩、ミノサイクリン塩酸塩等は、本剤に含まれるアルミニウムとキレートを生成して、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下します。そのため、本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあることから、同時に服用させないなど注意してください。なお、この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告があります。
▼ニューキノロン系抗菌剤、エノキサシン水和物、ノルフロキサシン、オフロキサシン等
ニューキノロン系抗菌剤、エノキサシン水和物、ノルフロキサシン、オフロキサシン等は、本剤に含まれるアルミニウムとキレートを生成して、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下します。そのため、本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあることから、同時に服用させないなど注意してください。なお、この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告があります。
▼その他の併用薬剤
その他の併用薬剤は、併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあります。なお、この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告があります。
上記を使用している方は、天然ケイ酸アルミニウムを使用する事が出来ない可能性があります。 天然ケイ酸アルミニウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
よくある質問 |
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