ラニチジン塩酸塩

成分名

ラニチジン塩酸塩

適応症状

麻酔前投薬
Zollinger−Ellison症候群
胃潰瘍
逆流性食道炎
急性胃炎の胃粘膜病変の改善
急性胃炎の胃粘膜出血の改善
急性胃炎の胃粘膜発赤の改善
急性胃炎の胃粘膜浮腫の改善
急性胃炎の胃粘膜糜爛の改善
急性胃粘膜病変の上部消化管出血
急性ストレス潰瘍の上部消化管出血
十二指腸潰瘍
消化性潰瘍の上部消化管出血
吻合部潰瘍
慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変の改善
慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜出血の改善
慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜発赤の改善
慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜浮腫の改善
慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜糜爛の改善

簡易説明

ラニチジン塩酸塩は、胃粘膜のヒスタミン受容体(H2)を遮断することで、胃酸の分泌を抑える働きがあります。これにより、胃炎や潰瘍の治りがよくなり、痛みが和らぎます。主に、胃炎や胃潰瘍の治療に使用されます。また、麻酔前や、鎮痛薬などによる胃の荒れを防ぐのにも使用されます。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:75mg約12.2円/150mg約12.7円
薬代1管あたりの目安:50mg約89円/100mg約150円
薬代後発薬1錠の目安:75mg約5.9円/150mg約5.9円
薬代1管あたりの目安:50mg約64円/100mg約117円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1992年7月

国内のジェネリック認可

国内ジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

ザンタック錠75/150【製薬メーカー:グラクソ・スミスクライン株式会社】
ザンタック注射液50mg/100mg【製薬メーカー:グラクソ・スミスクライン株式会社】

関連製品(ジェネリック)

ラニチジン錠75mg/150mg「KN」/「マイラン」/「タイヨー」/「日医工」/「JG」/「YD」/「サワイ」/「トーワ」/「ツルハラ」/「マイラン」【製薬メーカー:小林化工/マイラン製薬/武田テバファーマ/日医工/日本ジェネリック/陽進堂/沢井製薬/東和薬品/鶴原製薬】
ラニチジン注射液100mg「タイヨー」【製薬メーカー:武田テバファーマ】
ラニチジン注50mgシリンジ「NP」【製薬メーカー:ニプロ】

効果・作用

ラニチジン塩酸塩は、胃の分泌を抑制する作用があります。これにより胃炎や潰瘍の治りがよくなり痛みを緩和させます。主に胃炎や胃潰瘍の治療、麻酔前、鎮痛薬による胃の荒れを防ぐのに使用されます。
胃酸分泌を素早く止めるという部分ではとても優れた効果があります。

▼作用機序
胃粘膜壁細胞の、ヒスタミンH2受容体を選択的に遮断し、持続的な胃酸分泌抑制作用を示します。
▼特徴
フラン環があり、ラニチジン塩酸塩が選択的H2受容体拮抗作用にもとづく、強力な胃酸分泌抑制作用があります。
▼代謝に関して
タイ部分が未変化体が、尿中に排泄されます。一部N-oxide体、S-oxide体、N-desmethyl体へと代謝されます。
また、わずかな髄液への移行、血液-胎盤関門の通過、乳汁移行性が認められてます。

使用方法

①胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、急性胃粘膜病変による)
1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与してください。
※1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできます。
※症状により適宜増減します。
※上部消化管出血に対しては、注射剤で治療を開始し、内服可能となった後、経口投与に切り替えてください。

②急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(糜爛、出血、発赤、浮腫)の改善
1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与してください。
※1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与してください。
※症状により適宜増減します。

③麻酔前投薬
1回150mgを手術前日就寝前、および手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与してくだい。

副作用

主な副作用
便秘、下痢、好酸球増多、発疹、Al-P上昇、過敏症、血管浮腫、顔面浮腫、眼瞼浮腫、口唇浮腫、血管炎

重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、全身倦怠感、脱力、皮下出血、粘膜下出血、発熱、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、横紋筋融解症、筋肉痛、脱力感、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、意識障害、痙攣、ミオクローヌス、強直性痙攣、間質性腎炎、皮疹、腎機能検査値異常、BUN上昇、クレアチニン上昇、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、房室ブロック、心ブロック

その他の副作用
幻覚、うつ状態、不随意運動、振戦、眼振、パーキンソニズム、徐脈、多形紅斑、脱毛、関節痛、急性膵炎、勃起障害、そう痒、悪心、嘔吐、腹部膨満感、食欲不振、可逆性の錯乱状態、頭痛、頭重感、眩暈、不眠、眠気、舌炎、乳房腫脹、乳汁漏出、乳房痛

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・ラニチジン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ザンタックはアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼ザンタックの有効成分
ラニチジン塩酸塩
▼代表薬の添加物
結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、トリアセチン、酸化チタン
・妊婦/授乳者
・過敏症

使用に注意が必要な方
・高齢者
・肝障害
・腎障害
・薬物過敏症
・急性ポルフィリン症
・腎機能障害
・腎機能低下
・腎障害

上記にあてはまる方は、ラニチジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ラニチジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
クマリン系抗凝血剤
ワルファリンカリウム
トリアゾラム<経口>
アタザナビル<経口>
ゲフィチニブ<経口>

上記を使用している方は、ラニチジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ラニチジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ラニチジン塩酸塩に関する
よくある質問
効果を感じれない場合はどうしたらいいですか?

治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめ、本剤で効果がみられない場合には他の療法に切りかえること。なお、血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

ザンタック錠75/150 添付文書

【上記引用元:グラクソスミスクライン株式会社】

投与時の注意点はありますか?

本剤の投与が胃癌の症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

ザンタック錠75/150 添付文書

【上記引用元:グラクソスミスクライン株式会社】

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