成分名 |
チキジウム臭化物 |
適応症状 |
胃炎胃における痙攣並びに運動機能亢進/胃・十二指腸潰瘍における痙攣並びに運動機能亢進/腸炎における痙攣並びに運動機能亢進/過敏性大腸症候群における痙攣並びに運動機能亢進/胆のう・胆道疾患における痙攣並びに運動機能亢進/尿路結石症における痙攣並びに運動機能亢進など |
簡易説明 |
「チキジウム臭化物」は、副交感神経を亢進させるアセチルコリンの作用を抑えることで、消化管の運動亢進に伴う痛みや痙攣、下痢などを抑える薬で、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、腸炎、過敏性大腸症候群、胆のう・胆道疾患、尿路結石症などの痙攣並びに運動機能亢進の治療に用いられます。
日本では、マイランEPDがチアトンの名前で販売しており、また、沢井製薬がチキジウム臭化物の名前で販売しています。
「チキジウム臭化物」は選択的抗ムスカリン作用を主作用とする抗コリン薬であることから、従来の抗コリン薬に比べ、副作用が軽減されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/泌尿器科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
チアトンカプセル5mg 6.9円/カプセル(薬価)
チアトンカプセル5mg 11.3円/カプセル(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1984年11月認可 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
チアトンカプセル5mg 【製薬メーカー:マイランEPD】
チアトンカプセル5mg 【製薬メーカー:マイランEPD】 |
関連製品(ジェネリック) |
チキジウム臭化物カプセル5mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
チキジウム臭化物カプセル10mg「サワイ」 【製薬メーカー:沢井製薬】 |
効果・作用 |
「チキジウム臭化物」は内臓の平滑筋のけいれんを抑えたり、胃酸の分泌を抑える作用があることから、胃炎や下痢、胆管炎、胆石などによる腹痛に用います。
膀胱の平滑筋にも作用しますので、尿路結石症にも有効で、胃腸など内臓のけいれん性の痛みをとる薬として用いられます。
胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進し、この神経の働きはアセチルコリンという神経伝達物質により強まります。
「チキジウム臭化物」は、アセチルコリンをおさえることで、副交感神経の刺激を弱めて、胃腸や胆管の異常な運動がおさえられることから、痛みがやわらぎます。
また、胃酸の分泌にかかわる胃粘膜のムスカリン受容体の刺激を弱めて、胃酸の分泌をおさえます。 |
使用方法 |
▼用法用量
・チキジウム臭化物として,通常成人1回5~10mgを1日3回経口投与します。なお、年齢や症状により適宜増減します。
▼使用上の注意
・前立腺肥大のある患者には慎重に投与してください。膀胱平滑筋の弛緩,膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがあります。
・甲状腺機能亢進症の患者には慎重に投与してください。心悸亢進等の症状を悪化させるおそれがあります。
・うっ血性心不全のある患者には慎重に投与してください。心拍数を増加させて、心臓に過負荷をかけるおそれがあります。
・不整脈のある患者には慎重に投与してください。心拍数を増加させて、心臓に過負荷をかけるおそれがあります。
・潰瘍性大腸炎の患者には慎重に投与してください。中毒性巨大結腸があらわれることがあります。
・高温環境にある患者には慎重に投与してください。汗腺分泌を抑制して、体温調節を障害するおそれがあります。
・開放隅角緑内障の患者には慎重に投与してください。抗コリン作用により眼圧が上昇して、症状を悪化させることがあります。
・高齢者は一般に前立腺肥大を伴っている場合が多いので慎重に投与してください。 |
副作用 |
主な副作用
副作用発現状況の概要について、承認時における安全性評価対象例1,609例中、副作用は86例(5.34%)、95件に認められました。その主なものは口渇37件(2.30%)、便秘25件(1.55%)でした。また、本剤に起因すると考えられる臨床検査値の異常変動は認められませんでした。
再審査終了時における安全性評価対象例16,937例中、副作用は83例(0.49%)、101件に認められました。その主なものは口渇18件(0.11%)、便秘24件(0.14%)でした。
重大な副作用
▼ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあります。観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、発赤、蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼肝機能障害,黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・発疹等
・羞明等
・頭痛,頭重感,耳鳴等
・口渇,便秘等
・下痢,悪心・嘔吐,胸やけ,胃不快感,食欲不振,腹部膨満感等
・心悸亢進等
・排尿障害,頻尿等
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■閉塞隅角緑内障の患者
閉塞隅角緑内障の患者は、抗コリン作用により眼圧が上昇して、症状を悪化させることがあります。投与しないでください。
■前立腺肥大による排尿障害のある患者
前立腺肥大による排尿障害のある患者は、膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがあります。投与しないでください。
■重篤な心疾患のある患者
重篤な心疾患のある患者は、心拍数を増加させて、心臓に過負荷をかけるおそれがあります。投与しないでください。
■麻痺性イレウスの患者
麻痺性イレウスの患者は、消化管運動を抑制して、症状を悪化させるおそれがあります。投与しないでください。
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■前立腺肥大のある患者
前立腺肥大のある患者には慎重に投与してください。膀胱平滑筋の弛緩,膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがあります。
■甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進症の患者には慎重に投与してください。心悸亢進等の症状を悪化させるおそれがあります。
■うっ血性心不全のある患者
うっ血性心不全のある患者には慎重に投与してください。心拍数を増加させて、心臓に過負荷をかけるおそれがあります。
■不整脈のある患者
不整脈のある患者には慎重に投与してください。心拍数を増加させて、心臓に過負荷をかけるおそれがあります。
■潰瘍性大腸炎の患者
潰瘍性大腸炎の患者には慎重に投与してください。中毒性巨大結腸があらわれることがあります。
■高温環境にある患者
高温環境にある患者には慎重に投与してください。汗腺分泌を抑制して、体温調節を障害するおそれがあります。
■開放隅角緑内障の患者
開放隅角緑内障の患者には慎重に投与してください。抗コリン作用により眼圧が上昇して、症状を悪化させることがあります。
■高齢者
高齢者は一般に前立腺肥大を伴っている場合が多いので慎重に投与してください。
■妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中及び授乳中の婦人への投与に関する安全性は確立していません。
■小児等
小児等に対する安全性は確立していません。
上記にあてはまる方は、チキジウム臭化物を使用する事が出来ない可能性があります。 チキジウム臭化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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