成分名 |
メチルメチオニンスルホニウムクロライド |
適応症状 |
・胃炎
・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍 |
簡易説明 |
メチルメチオニンスルホニウムクロライドは、胃の粘膜を丈夫にする薬です。
主に胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防や治療に用いられます。
アレルギー症状を緩和する効果もあります。
キャベジンという名で広く知られており、古くからある薬です。
この名前は、本成分がキャベツに多く含まれることに由来します。
特に強い作用があるわけではありませんが、副作用もほとんどないため、安全に使える薬です。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~約2000円(保険により3割負担の場合)
薬代1錠あたりの目安:約5.7円(薬価)
病院によって差ががあります。また、診察料・薬代の他に、初診料・検査料などが必要になる場合があります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1960年6月【キャベジンUコーワ錠25mg】 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
キャベジンUコーワ錠25mg【製薬メーカー:興和株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
メチルメチオニンスルホニウムクロライドは、胃の粘膜を覆って保護したり、胃の血流を増加させることで胃粘膜の形成を助けたり修復する作用があります。それにより、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防や治療に効果を発揮します。
それ以外にも、肝臓中の有害な脂肪を減少させる作用や、肝臓障害の原因となる物質であるヒスタミンの作用を抑える作用があります。
本剤は、生のキャベツの液汁から抽出された成分であり、製品名の「キャベジン」はそこからとられた名前です。キャベツ以外にも、トマト、レタスといった野菜のほか、青のりに含まれることが知られています。
キャベジンは、別名ビタミンUとも呼ばれています。ビタミンCなどのように正式に認められているビタミンではありませんが、ビタミンに近い働きをもち、またビタミンの働きを助ける作用があると言われています。ビタミンUの「U」は、「Uulcus(潰瘍)」の頭文字であり、潰瘍を防ぐビタミンという思いが込められています。
●胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防・改善
胃潰瘍の「かいよう」とは、ただれるという意味で、その名の通り胃の粘膜、内壁がただれる病気です。胃酸やペプシンの働きが強まり内壁が消化されるために起こります。十二指腸潰瘍は、分泌されすぎた胃酸が、胃酸に対して防御の弱い十二指腸の粘膜を傷つけてしまうことによって起こります。具体的な症状としては、みぞおちの痛み、胸焼け、ゲップ、黒い便や貧血などが挙げられます。原因は、ピロリ菌、解熱薬、ストレス、細菌・ウイルス感染、暴飲暴食などです。
胃液は食べ物を消化する作用があるため、大変強い酸性をしています。この胃液が何らかの原因でで胃や十二指腸の組織を溶かしてしまい、様々な症状を引き起こしてしまうのです。
キャベジンには、そんな傷ついた粘膜の上皮細胞を修復する作用があります。たんぱく質の合成に不可欠な核酸をつくるのに必要な成分であり、このたんぱく質をつくるところに働きかけるのです。そのためキャベジンが不足すると胃が弱くなったり、それが進行して潰瘍となってしまったときの修復に時間がかかってしまいます。さらにキャベジンは、粘膜細胞の血流を良くする効果もあるため、必要な栄養素を粘膜細胞に送るのがスムーズになります。そのためにキャベジンは潰瘍予防に非常に効果的であると言われています。
●胃の健康を保つ効果
キャベジンには、胃の健康を保つ効果、特に胃液の状態を保つ働きが期待されています。食べ物を消化するための、胃壁から分泌されるは強力な酸である胃液に対して、通常は、胃壁を傷つけてしまわないように防御機構が働くようになっています。胃潰瘍・十二指腸潰瘍は、これが弱まってしまうことで起こります。ストレスなどさまざまな要因から胃粘膜に傷ができ、それが悪化して潰瘍になってしまうのです。そのため、傷ついた胃の粘膜の修復を助ける働きがあるキャベジンは、胃潰瘍の予防に効果が高いと考えられています。
●アレルギー症状を緩和する効果
私たちの体には免疫反応というものがあります。それは、ある物質を異物として判断したときに、体を守るために異物を攻撃したり抵抗して打ち勝つ能力です。アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー性疾患は、ある種のたんぱく質などの物質が体内に入り込み、それを免疫細胞が「異物」ととらえることにより様々な物質を出して、結果アレルギー症状が起こるといわれています。それに関係しているのが「ヒスタミン」です。キャベジンにはヒスタミンの遊離を抑える働きを持つことが報告されており、アレルギー症状を緩和する効果に期待ができます。 |
使用方法 |
通常成人の場合は、メチルメチオニンスルホニウムクロリドとして、通常1回25~75mgを1日3回経口投与します。
など、なお、年齢、症状により適宜増減して下さい。 |
副作用 |
主な副作用
過敏症/発疹/便秘/下痢/おくび(げっぷ)
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用に注意が必要な方 ■慎重投与
次の患者には慎重に投与して下さい。
・妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与して下さい。
・授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討して下さい
・小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施されていません。
・高齢者
一般に生理機能が低下しているため、減量するなどの注意をして下さい。
上記にあてはまる方は、メチルメチオニンスルホニウムクロライドを使用する事が出来ない可能性があります。 メチルメチオニンスルホニウムクロライドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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