成分名 |
モサプリドクエン酸塩水和物 |
適応症状 |
・バリウム注腸X線造影検査前処置の補助
・慢性胃炎の悪心、胸やけ、消化器症状、嘔吐 |
簡易説明 |
モサプリドクエン酸塩水和物は、弱った胃腸の働きを活発にし、食べ物を胃から腸へ送り出す補助をします。それにより、吐き気や食欲不振、胸やけなどの症状を改善いたします。
慢性胃炎、器質的な病変のない機能性ディスペプシアの治療に広く使用されております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:2.5mg10.1円/5mg12.5円
薬代散1gあたりの目安:25.6円
薬代後発薬1錠の目安:2.5mg9.8円/5mg10.1円
薬代散1gあたりの目安:11.3円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1998年10月【ガスモチン錠2.5mg/5mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
ガスモチン錠2.5mg/5mg【製薬メーカー:住友ファーマ】
ガスモチン散1%【製薬メーカー:住友ファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
モサプリドクエン酸塩錠2.5mg/5mg「サワイ」「トーワ」「NP」「ケミファ」「ファイザー」「AA」「イセイ」「EE」「アメル」「サンド」「ZE」「TCK」「DSEP」「TSU」「杏林」「日新」「日医工」「ケミファ」「JG」「YD」「明治」「NPI」「武田デパ」「明治」「イセイ」「VTRS」
モサプリドクエン酸塩散1%「日医工」 |
効果・作用 |
▼モサプリドクエン酸塩水和物の作用
・胃、十二指腸にある「セロトニン5HT4受容体」を刺激し「アセチルコリン」を遊離させます。アセチルコリンの作用により、胃腸の運動が活発になり、吐き気や食欲不振、胸やけなどの症状を改善します。
・消化管の運動は副交感神経の働きによって調節されており、副交感神経が活発になると消化管運動が活発化します。神経伝達物質「アセチルコリン」の作用が強化されると副交感神経の働きが活発になります。アセチルコリンの作用するムスカリン受容体を刺激する、アセチルコリンを分解する酵素である「コリンエステラーゼ」を阻害します。
・「セロトニン作動薬(選択的セロトニン5HT4作動薬)」の部類になります。
・薬効分類的には「消化管運動促進薬」または「消化管運動賦活薬」あるいは「胃腸機能調整薬」「胃腸機能改善薬」に分類されます。
・胃腸にだけ作用するので、旧来の同類薬にみられるホルモン異常や不整脈の副作用がほとんどなく、また飲み合わせの心配も少ないのが特徴です。
・胃炎などの症状が無いにも関わらず、胃もたれや膨満感など何だか胃の調子が悪い症状を機能性ディスペプシアと呼びます。胃酸分泌が過剰になっているなど、胃酸過多では胃潰瘍を生じますが、そうした炎症症状などが確認されない状態で消化器症状を示します。
▼機能性ディスペプシアについて
・機能性ディスペプシアは近年になって概念が確立した新しい病気で、原因となる器質的疾患や全身性疾患、代謝性疾患がないのに、胃の痛み、胃もたれなどの上腹部症状が慢性的に続くものを「機能性ディスペプシア(ディスペプシアとは上腹部の症状を表す英医学用語)」あるいは機能性胃腸症と呼んでおります。
▼機能性ディスペプシアの診断基準
・機能性ディスペプシアは、特別な病気がなく、胃の機能低下によって胃の不快症状に悩まされる状態となります。その中で、ローマⅢ基準という以下①~③の標準的な診断基準があります。
①以下の症状が1つ以上みられる
・苦痛に感じる食後の胃もたれ
・早期膨満感(少し食べただけでお腹がいっぱいになってしまう)
・心窩部痛(みぞおちあたりが痛むこと)
・心窩部灼熱感(みぞおちあたりが焼け付くように感じること)
②症状を説明できる腫瘍などの病気が内視鏡検査で見つからない
③1、2の状態を直近の3カ月以上満たし、なおかつ6カ月以上前から症状が認められていた
▼慢性胃炎とは
何らかの原因で胃粘膜が慢性的に炎症を起こしている状態のことです。ヘリコバクター・ピロリ感染が主な原因で、そのほかにもストレスや薬の影響でも起こることがあります。歳を取るに従って起こりやすくなるのも特徴の一つです。
・慢性胃炎は以下の大きく3つに分類されます。
表層性胃炎:胃の表面部分(粘膜部分)に炎症が現れる。
萎縮性胃炎:粘膜や組織が萎縮し胃液の分泌が少なくなる。
肥厚性胃炎:胃粘膜が異常に分厚くなる。
感染が長く続くと胃がんに進展することがあるので注意が必要です。 |
使用方法 |
■慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)
・成人には、モサプリドクエン酸塩として1日15mgを3回に分けて食前または食後に経口投与してください。
■経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助
・成人には、経口腸管洗浄剤の投与開始時にモサプリドクエン酸塩として20mgを経口腸管洗浄剤(約180mL)で経口投与してください
※経口腸管洗浄剤投与終了後、モサプリドクエン酸塩として20mgを少量の水で経口投与してください
用法及び用量に関連する注意
〈慢性胃炎に伴う消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)〉
一定期間(通常2週間)投与後、消化器症状の改善について評価し、投与継続の必要性について検討してください |
副作用 |
主な副作用
AST上昇、ALT上昇、γGTP上昇、嘔吐、浮腫、好酸球増多、白血球減少、下痢、軟便、口渇、味覚異常
重大な副作用
劇症肝炎、黄疸、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγGTP上昇、重篤な肝機能障害
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
腹痛、ALP上昇、ビリルビン上昇、心悸亢進、めまい、ふらつき、頭痛、中性脂肪上昇、、倦怠感、胃部不快感、おくび、眠気、尿潜血、尿蛋白、胸部不快感、寒気、顔面腫脹 、LDH上昇、過敏症、発疹、じん麻疹、嘔気、腹部膨満感、口内しびれ感、舌しびれ感 、 口唇しびれ感、振戦
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・妊婦/産婦の方
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児/小児
上記にあてはまる方は、モサプリドクエン酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 モサプリドクエン酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
▼本剤の作用が減弱する可能性がある薬
・抗コリン作用を有する薬剤
・アトロピン
・ブチルスコポラミン
上記を使用している方は、モサプリドクエン酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 モサプリドクエン酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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