ポラプレジンク

成分名

ポラプレジンク

適応症状

胃潰瘍

簡易説明

ポラプレジンクは胃潰瘍に適応のある医薬品になります。その作用は胃の粘膜における損傷部位に特異的に付着することで、その作用を発揮します。粘膜を再生するための増殖細胞を促進する効果と、潰瘍部位におけるヒドロキシプロリンの量を増やすことで、創傷の治癒促進作用をあらわします。
ポラプレジンクは胃潰瘍のメカニズムにおけるプロスタグランジン系を介することなく、その抗酸化作用及び膜安定化作用により直接細胞を保護する作用を示します。
これらの作用はポラプレジンクに使用されている亜鉛の作用に基づきます。亜鉛は、創傷治癒促進作用、抗潰瘍作用、抗炎症作用等あらゆる生理活性を示すことが知られています。
また適応外使用においては亜鉛の作用による味覚異常にも使用することがあります。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/泌尿器科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

疾患によって治療方針・検査項目がことなります。
病院によっても若干前後しますがおおよそ以下の通りですが、検査する項目が多ければさらに加算されます。例えば、胃内視鏡検査の費用として11400円「3割負担で3,420円」、がかかります。その他詳しく調べた場合、血液検査、病理組織検査、ピロリ菌検査等もあります。検査項目に関しては病院でご確認ください。
診察料としては3500円~5000円
検査料としては3500円~
薬剤料としては1300円(30日分)[プロマックD錠75mgとして換算]~
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

【プロマックD錠75mg】
2006年2月20日製造販売承認
2006年7月7日薬価基準収載
2006年7月7日発売

【プロマック顆粒15%】
1994年7月1日製造販売承認
1994年8月26日薬価基準収載
1994年10月3日発売

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

プロマックD錠75mg/プロマック顆粒15%【製薬メーカー:ゼリア新薬工業株式会社】

関連製品(ジェネリック)

ポラプレジンクOD錠75mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
ポラプレジンクOD錠75mg「JG」【製薬メーカー:長生堂製薬株式会社】
ポラプレジンク顆粒15%「NS」【製薬メーカー:日新製薬株式会社】
ポラプレジンク顆粒15%「YD」【製薬メーカー」株式会社陽進堂】
ポラプレジンク顆粒15%「タイヨー」【製薬メーカー:大興製薬株式会社】
ポラプレジンク顆粒15%「ファイザー」【製薬メーカー:マイラン製薬株式会社】
ポラプレジンク顆粒15%「CH]【製薬メーカー:長生堂株式会社】

効果・作用

ポラプレジンクは胃潰瘍に適応のある医薬品です。
胃粘膜損傷部位に対する親和性が高く、長時間付着し、酸分泌機能に関与することなく、抗酸化作用、膜安定化作用により直接細胞保護作用を示し、さらに、創傷治癒促進作用により組織修復作用をもたらすと推察されております。

【胃潰瘍とは】
潰瘍は胃の粘膜の下にある筋層まで傷つく状態のことを指します。40から50歳代に多く発症するとされております。症状としては初期症状として食後少し時間が経過するとみぞおち部位、背中などに痛みが発症します。ひどい場合においては食後や空腹時を問わず痛むことがあります。
胃潰瘍の出血において貧血症状を呈する場合がみられます。その場合には胃潰瘍の治療とともに貧血症状の治療もすることが必要となります。
胃潰瘍の原因としては胃酸の消化作用によって、自分の粘膜が攻撃されるために起こります。胃の粘膜を守る力と胃の粘膜を攻撃する力のバランスが崩れることで起こるとされております。

【治療方法】
治療方法には生活習慣の改善、薬物療法、手術などが必要となります。
生活習慣の改善においては過度のストレスを避けること、禁酒・禁煙、また胃酸の分泌を促進する食べ物の摂取を控えることが必要となります。
薬物療法においては胃酸の分泌を抑え、胃の粘膜を修復する薬剤により治療します。
手術は主に内視鏡的止血法が多く行われるようになってきております。

【ポラプレジンクの作用】
潰瘍の治療においては過度に分泌している胃酸を抑えること、また傷ついた粘膜を保護・修復することが必要となります。その中でもポラプレジンクは防御因子の作用を強める医薬品で、粘膜を修復する作用を示すことで潰瘍を治療する薬になります。ポラプレジンクの構造の中に亜鉛が含まれております。この亜鉛の作用が胃潰瘍を治療する主成分と考えられています。
また、ポラプレジンクは亜鉛の作用を利用し、味覚障害を治療する目的で使用されております。
味覚障害の原因としては、亜鉛の不足が考えられております。その為、不足していると考えられている亜鉛を補う事で味覚障害を改善することができるとされております。
ポラプレジンクは亜鉛を含有しており、服用することにより効率よく亜鉛を補うことができるようになり、これにより味覚障害の治療をすることができるとされております。しかし実際には、低亜鉛血症の治療においては保険適応を取得しているノベルジン錠25mg/50mg(酢酸亜鉛水和物)での治療を行うことが推奨されております。
このような特徴により、防御因子を増強することで胃潰瘍を治療したり、亜鉛を補うことで味覚障害を改善したりする薬がポラプレジンクです。

使用方法

通常、成人にはポラプレジンクとして1回75mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与する。
特にプロマックD錠75mgにおいては口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液、または水で飲みこととなっております。

副作用

重大な副作用
1)肝機能障害、黄疸(頻度不明)
2)銅欠乏症(頻度不明)

その他の副作用
・過敏症
発疹、掻痒感(0.1%)
蕁麻疹(頻度不明)
・血液
好酸球増多、白血球減少、血小板減少(0.1~1%未満)
・肝臓
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γーGTPの上昇(0.1~1%未満)
・消化器
便秘、嘔気、腹部膨満感(0.1~1%未満)
嘔吐、胸やけ、下痢(0.1%未満)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
・高齢者への投与
一般に高齢者では消化器機能が低下していることがあるので、減量(1日100mg)するなど患者の状態を観察しながら投与することが望ましい。
・妊婦、産婦、授乳婦等
妊婦または妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳させないよう注意すること
・小児等
小児等に対する安全性は確立していない。

上記にあてはまる方は、ポラプレジンクを使用する事が出来ない可能性があります。
ポラプレジンクを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
【併用注意薬】
ペニシラミン製剤(メタルカプターゼカプセル50mg、メタルカプターゼカプセル100mg、メタルカプターゼカプセル200mg)
レボチロキシンナトリウム(チラーヂンS散0.01%、レボチロキシンNa錠50μg「サンド」、チラーヂンS錠50μg 錠、レボチロキシンNa錠25μg「サンド」、レボチロキシンナトリウム25μg錠、チラーヂンS錠25μg 錠、レボチロキシンナトリウム錠100μg 錠、チラーヂンS錠100μg 錠、レボチロキシンナトリウム錠12.5μg 錠、チラーヂンS錠112.5μg 錠、チラーヂンS錠75μg 錠)

同時投与した場合、本剤が併用薬剤とキレートを形成し、吸収を低下させる可能性があります。

上記を使用している方は、ポラプレジンクを使用する事が出来ない可能性があります。
ポラプレジンクを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
味覚異常で投与された場合、いつまで飲めばよいか?

主治医の判断にもよりますがおおむね3~6カ月は内服継続することが推奨されております。

寝る前の分は夕食後に飲んでもよいか?

ポラプレジンクは胃粘膜に直接作用するので、夕食後すぐよりは少し時間をおいた就寝前に飲んだほうが良いとされております。

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