ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン

成分名

ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン

適応症状

慢性肝疾患の肝機能の改善

簡易説明

・ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンはビタミンB15ともいわれており、障害を受けた肝細胞の再生を促進し、解毒の効果を高めたり、肝臓での脂肪の蓄積を抑制する作用があるので、慢性肝炎による肝機能低下の改善に使用されております。
・ビタミン様物質として知られており、食品ではゴマやビール酵母などによく含まれるパンガミン酸の構成成分で、肝臓の働きをサポートし、疲れを改善する効果があり、肉体疲労時の滋養強壮・栄養補給ドリンク剤などにも配合されております。

処方可能な診療科目

内科、消化器内科 など

健康保険の適応

健康保険適

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1,000円~10,000円

・リバオール散10%  19.7円(10%1g)【製薬メーカー:アルフレッサ ファーマ】

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 2008年6月

国内のジェネリック認可

ありません

関連製品(先発薬)

・リバオール散10%【製薬メーカー:アルフレッサ ファーマ】
・リバオール錠20mg【製薬メーカー:アルフレッサ ファーマ】

関連製品(ジェネリック)

ありません

効果・作用

▼ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンの作用▼
・肝臓の核酸合成を促し、障害を受けた肝臓を再生するためのDNAや蛋白質の増加を促します。またその結果、間接的に脂肪肝の生成を抑えることにより肝機能を改善回復をします。
・肝臓のたん白質の合成を高めることで、肝臓の修復をします。慢性肝炎に用いた場合は、肝機能値が改善いたします。
・体内の酵素系に働き、各種代謝を促進し、滋養強壮に役立ちます。
・ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンは「ビタミンB15」ともいわれており、水溶性のビタミン様物質のひとつです。ビタミンEに似た抗酸化作用をもつビタミン様物質で【ビール酵母】【玄米】【かぼちゃの種子】【ごま】【無精白の穀類】などに多く含まれております。ビタミンBといいますが、ビタミンB群には属しておらず、ビタミンA・ビタミンEとともに摂取すると効果が高くなるのも特徴です。肝機能の維持・向上、解毒作用、細胞の寿命の延命、環境汚染物から守る、疲労回復、肌の老化防止、免疫力の向上、がんや生活習慣病の予防・改善回復などの多様な作用をもつとされております。
・ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンは、グルコン酸ナトリウムおよびグリシンからなることが明らかにされてます。この中でDADA(Diisopropylamine dichloroacetate)が主要な活性成分であることが確認されており、DADAとグルコン酸を併用してパンガミン酸様物質として代用できることがわかっております。

▼肝臓の働きと、肝機能の改善▼
・肝臓は、腹の右上部分にあり、およそ1kg~1.5kgもの重量のある臓器で、身体の中で最も大きな臓器です。非常にたくさんの酵素を使って、摂取した栄養素などを化学変化させる役割があります。
・肝臓の働きとして【代謝(摂取した栄養素を身体でつかえる形に変え、貯蔵して必要な時に送り出す)】【毒の中和(お酒などに含まれるアルコールや煙草のニコチン、アンモニア、乳酸といった身体によくない働きをする物質を無毒化)】【胆汁の分泌(脂肪などはそのままでは水に溶けず、うまく吸収されません。肝臓から分泌される胆汁は十二指腸へと流れていき、脂肪を乳化させ吸収しやすくする)】があります。
・肝機能を低下させないためには、節度ある飲酒量、肥満、喫煙、酸化ストレスに気を付け、適度な運動を心がけるのがよいでしょう。
・肝臓には、ビタミンを蓄える働きがあり、肝臓の機能が低下するとビタミンの貯蔵能力が落ちてしまいます。ビタミンを十分に補給することが必要で、特にビタミンA、C、E、B1、B12を積極的に摂取したほうがよいとされております。

▼低下した「肝機能」を強化する食材▼
【もやし】
・ビタミンB1、B2などのビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は肝機能を正常化させる働きをし、もやしには良質の植物性たんぱく質を多量に含んでいるので弱った肝臓を回復させます。
【ごま】
・ごまに含まれる「セサミン」という成分は、肝臓の機能を高め、保護する作用があります。ごまの抗酸化力は活性酸素を除去し、生活習慣病を予防し、アルコール代謝促進による肝機能保護に効果的です。
【味噌】
・発酵食品である味噌には、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、味噌独自の有効成分もあり、肝臓の解毒機能を高め、がんを予防する効果があるといわれています。
【しじみ】
・しじみには「タウリン」というアミノ酸の一種が含まれており、肝細胞の膜を丈夫にする働きがあります。血液中の中性脂肪を減らす働きもあるので、脂肪肝の予防や改善にも効果的です。

▼慢性肝炎の概要▼
・慢性肝炎は、肝臓の炎症が最低6カ月以上持続する病気のことです。
・一般的な原因としては、B型およびC型肝炎ウイルス、特定の薬などで、多くの場合は無症状で、全身のだるさ、食欲不振、疲労などの漠然とした症状がみられることもございます。また、門脈圧亢進症と肝不全を伴う肝硬変が生じることがあります。
・抗ウイルス薬やコルチコステロイドなどを使用したり、進行した症例には肝移植が必要になることもございます。
・慢性肝炎は、急性肝炎と比べて少ない病気ではありますが、数年間、数十年間も続くことがあります。だいたいの場合かなり軽症で、重大な肝傷害は引き起こしませんが、一部では、持続的な炎症によって少しずつ肝臓が損傷し、最終的には肝硬変(肝臓の重度の瘢痕化)や肝不全になり、肝臓がんも発生することもございます。

▼慢性肝疾患とは▼
主な慢性肝疾患として【B型・C型ウイルス性肝炎】【アルコール性肝障害】【非アルコール性脂肪肝炎(NASH)】【自己免疫性肝炎肝】【硬変】【肝がん】などがあります。アルコール性肝障害は、長期にわたる過剰な飲酒が原因で起こるもので、治療を施さないと、脂肪肝から肝炎、肝線維症、肝硬変、肝がんに進行してしまいます。NASHは、ウイルスやアルコールを原因とせず中性脂肪が肝臓に沈着し、肝障害をきたす脂肪性肝疾患(NAFLD)の一種です。NAFLDは、肥満とそれに基づくインスリン抵抗性が主な病因で、進行性のものがNASHです。自覚症状のないことが多く、症状が進むと、肝硬変となり、肝がんになるリスクも高まるので注意が必要です。

使用方法

・1日20~60mgを2~3回に分割経口投与する
※年齢、症状により適宜増減する

副作用

主な副作用
頭痛、腹痛、口渇、食欲不振、皮膚乾燥、歯肉腫脹

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
高齢者(65歳~)

上記にあてはまる方は、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンを使用する事が出来ない可能性があります。
ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

ありません

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンには疲労回復の効果もあるのでしょうか?

パンガミン酸(ビタミンB15)の活性成分で肝機能改善にも効果があり、体内の酵素系に働き、各種代謝を促進、滋養強壮効果がございます。

脂肪肝の改善もするのでしょうか?

脂肪肝の生成を抑制するもので、脂肪肝そのものを改善するものではございません。

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