成分名 |
メトクロプラミド |
適応症状 |
〇疾患、症状
胃炎/胃潰瘍・十二指腸潰瘍/胆嚢疾患・胆道疾患/腎炎/尿毒症/乳幼児嘔吐 など
〇その他の用途
薬剤投与時(制癌剤投与時・抗生物質投与時・抗結核剤投与時・麻酔剤投与時)/胃内挿管時・気管内挿管時/放射線照射時/開腹術後/X線検査時のバリウムの通過促進/つわりによる嘔吐抑制/二日酔い・車酔い/しゃっくりの防止/薬の副作用による嘔吐抑制/生理前や眩暈による吐き気の抑制 など |
簡易説明 |
プリンペラン錠5(メトクロプラミド)は、嘔吐や吐き気を緩和する「制吐剤」のひとつです。
消化管運動を亢進するはたらきがあり、消化管運動の低下をはじめ、つわりや二日酔い、車酔いなど様々な原因に端を発する吐き気、腹痛、胸やけ、腹部膨満感、食欲不振などの改善に効果を発揮します。
またX線検査時のバリウムの通過を促す作用もあります。 |
処方可能な診療科目 |
消化器内科/内科/胃腸科/腎臓内科/泌尿器科/小児科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
【薬価】
プリンペラン錠5(日医工):6.5円/5mg 1錠
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1965年10月(発売) |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
プリンペラン錠5(製薬会社:日医工) |
関連製品(ジェネリック) |
・アノレキシノン錠5(製薬会社:東和薬品)
・エリーテン錠5mg(製薬会社:高田製薬)
・テルペラン錠5(製薬会社:あすか製薬)
・プラミール錠5mg(製薬会社:ナガセ医薬品)
・テルペラン錠10(製薬会社:あすか製薬)
・メトクロプラミド錠10mg「あすか」(製薬会社:あすか製薬) |
効果・作用 |
本剤は、食欲不振や腹部膨満感、悪心・嘔吐などの症状改善に効果を示す医薬品です。
胃や腸の蠕動運動が弱くなると、食物がなかなか排出されず体内に蓄積されていきます。そのために腹部膨満感や嘔吐といった症状が生じます。
そうした症状を改善するには蠕動運動を活性化すれば良いのですが、そのとき重要になってくるのが「アセチルコリン」並びに「D2受容体(ドパミン2受容体)」という物質です。
まずアセチルコリンとは、副交感神経系や運動神経の末端から放出される神経伝達物質(神経と神経の間で情報を伝達するための物質)で、休息時に分泌されます。
睡眠時やリラックス時などに、血圧が低下したり脈拍数が減少したり、また消化や排尿が促進されたりしますが、これはアセチルコリンの分泌によるものです。
つまり冒頭、蠕動運動を活性化するには、アセチルコリンのはたらきを強めるのが得策であることが分かります。
次にD2受容体ですが、これはアセチルコリンの分泌を抑えるようにはたらく物質です。
本剤には、このD2受容体のはたらきを阻害する作用があります。
食物の消化排出を促すアセチルコリンのはたらきを抑制するD2受容体のはたらきを阻害することで、アセチルコリンのはたらきを強め、結果、腹部膨満感や嘔吐の症状を改善するのです。 |
使用方法 |
吐き気や食欲不振を改善するには、胃の運動を活発にした状態で食事をする必要があります。そのため食前に服用してください。食後や食間といった空腹時に服用した場合は薬の効果が落ちてしまうおそれがあります。
用法用量は以下のとおりです。
【成人】プリンペラン5mgを1日10~30mg、2~3回に分けて服用します。
【小児】服用しやすいよう、内服で用いるときは、細粒2%(20mg/g)やシロップ0.1%(1mg/mL)を使います。
体重に応じて必要量が異なります。「1日0.5~0.7mg/kg(有効成分換算)」で1日の量を計算し、それを2~3回に分けて摂取してください。 |
副作用 |
主な副作用
浮腫/錐体外路症状/手指振戦/筋硬直/頚部攣縮/顔部攣縮/眼球回転発作/焦燥感/無月経/乳汁分泌/女性型乳房 など
重大な副作用
ショック/アナフィラキシー/呼吸困難/喉頭浮腫/蕁麻疹/悪性症候群/Syndrome malin/無動緘黙/強度筋強剛/嚥下困難/頻脈/血圧変動/発汗/発熱/白血球増加/血清CK上昇/血清CPK上昇/ミオグロビン尿/腎機能低下/高熱が持続/意識障害/循環虚脱/脱水症状/急性腎障害/痙攣/遅発性ジスキネジー/口周部不随意運動/不随意運動 など
その他の副作用
胃の緊張増加/腹痛/下痢/便秘/血圧降下/不整脈/眠気/頭痛/頭重/興奮/不安/過敏症/発疹/眩暈/倦怠感 など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 【本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方】
【褐色細胞腫の疑いのある方】
急激な昇圧発作を起こすおそれがあります。
【消化管に出血、穿孔又は器質的閉塞のある方】
本剤の消化管運動亢進作用により、症状を悪化させるおそれがあります。
使用に注意が必要な方 【腎障害のある方】
高い血中濃度が持続するおそれがあります。
【脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある方】
悪性症候群(服薬の開始や中断・再開などが原因で高熱や意識障害、横紋筋融解、筋強直などをきたす症候群)が生じやすくなります。
【高齢者】
本剤は大部分が腎臓から排泄されます。しかし高齢者の方は腎機能が低下して薬の排泄が進みにくくなっていることが多く、血中濃度の高い状態が持続するおそれがあります。
そのため、錐体外路症状(動作が緩慢になる、振戦(ふるえ)や筋硬直などパーキンソン病に似た症状)など副作用の発現に注意し、用量や服用間隔を慎重に調整しなければなりません。
【妊婦等】
妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。
そのため妊婦や妊娠している可能性のある方は極力使用を避け、医師から治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ服用するようにしてください。
ただ本剤の服用によって妊娠継続に困難になったり、妊娠初期(胎児への影響)や妊娠中期後期を含め、早産や流産、奇形や低体重児などの発生率が増加したりしたとする報告はありません。
【授乳婦】
本剤成分は母乳中に移行することが報告されています。
実際、プリンペランを服用した方が授乳したことで、乳児に消化器症状が生じたりプロラクチン濃度が上昇したりしたケースがあります。
そのため授乳中の方は極力使用を避けてください。やむを得ず服用する場合は授乳を中止してください。
【小児等】
小児では錐体外路症状が発現しやすいため、使用量が多くなりすぎないよう留意する必要があります。特に風邪やインフルエンザによる発熱時や脱水状態の時は注意してください。
上記にあてはまる方は、メトクロプラミドを使用する事が出来ない可能性があります。 メトクロプラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 【内分泌機能異常や錐体外路症状を引き起こす可能性があるもの】
フェノチアジン系薬剤/プロクロルペラジン/クロルプロマジン/チエチルペラジン/ブチロフェノン系製剤/ハロペリドール/ラウオルフィア製剤/レセルピン/ベンザミド系薬剤/スルピリド/チアプリド など
【ジギタリス剤(心筋に直接作用しその収縮力を高める薬)飽和時の指標となる悪心・嘔吐・食欲不振症状を不顕性化する可能性があるもの】
ジギタリス剤/ジゴキシン/ジギトキシン
【相互に消化管における作用を減弱させる可能性があるもの】
硫酸アトロピン/ブチルスコポラミン臭化物/抗コリン作用を有する薬剤 など
【その他】
カルバマゼピン(眠気、悪心、嘔吐、眩暈などの中毒症状を引き起こす可能性があります。)
上記を使用している方は、メトクロプラミドを使用する事が出来ない可能性があります。 メトクロプラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告はありません
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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