炭酸水素ナトリウム

成分名

炭酸水素ナトリウム

適応症状

尿酸排泄の促進/痛風発作の予防/アシドーシスの改善/胃炎の症状の改善/胃炎の制酸作用/胃潰瘍の症状の改善/胃潰瘍の制酸作用/胃下垂症の症状の改善/胃下垂症の制酸作用/胃酸過多症の症状の改善/胃酸過多症の制酸作用/急性胃炎の症状の改善/急性胃炎の制酸作用/十二指腸潰瘍の症状の改善/十二指腸潰瘍の制酸作用/上気道炎の粘液溶解/上気道炎の補助療法/上部消化管機能異常の症状の改善/上部消化管機能異常の制酸作用/神経性食思不振の症状の改善/神経性食思不振の制酸作用/慢性胃炎の症状の改善/慢性胃炎の制酸作用/薬剤性胃炎の症状の改善/薬剤性胃炎の制酸作用

簡易説明

炭酸水素ナトリウムは、酸の中和作用や発泡・膨張作用などにより、アシドーシス、胃炎や便秘などの消化器症状、めまいなどを改善したり、発泡剤などとして使われる薬です。
昔からある制酸薬で、もっとも古典的な胃薬であり、一時的にスッキリしますが、持続性がないことから、病気を治す効果はほとんどありません。
胃潰瘍などには、治療効果の高い他の新薬を用いることが多いことから、処方機会は減っています。

処方可能な診療科目

内科/外科/消化器科/循環器科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1gあたりの目安:0.73円~(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1980年3月【炭酸水素ナトリウム「ケンエー」】

国内のジェネリック認可

国内ジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

炭酸水素ナトリウム「ケンエー」【製薬メーカー:健栄製薬】
炭酸水素ナトリウム「コザカイ・M」【製薬メーカー:小堺製薬】
炭酸水素ナトリウム「三恵」【製薬メーカー:三恵薬品】
炭酸水素ナトリウムシオエ【製薬メーカー:シオエ製薬】
炭酸水素ナトリウム<ハチ>【製薬メーカー:東洋製薬化成】
炭酸水素ナトリウム「東海」【製薬メーカー:東海製薬】
炭酸水素ナトリウム【製薬メーカー:扶桑薬品工業】
炭酸水素ナトリウム「ヤマゼン」M【製薬メーカー:山善製薬】
炭酸水素ナトリウム恵美須【製薬メーカー:恵美須薬品化工】
炭酸水素ナトリウム【製薬メーカー:昭和製薬】
炭酸水素ナトリウム「ニッコー」【製薬メーカー:日興製薬】
炭酸水素ナトリウム【製薬メーカー:日興製薬】
炭酸水素ナトリウム「司生堂」【製薬メーカー:司生堂製薬】
炭酸水素ナトリウム「ファイザー」原末【製薬メーカー:マイラン製薬】
炭酸水素ナトリウム「VTRS」原末【製薬メーカー:マイランEPD】
バイフィル専用炭酸水素ナトリウム補充液1.39%【製薬メーカー:エイワイファーマー】
メイロン静注7%/メイロン静注8.4%【製薬メーカー:大塚製薬工場】
炭酸水素Na静注7%PL「フソー」/炭酸水素Na静注8.4%PL「フソー」【製薬メーカー:扶桑薬品工業】
炭酸水素Na静注1.26%バッグ「フソー」【製薬メーカー:扶桑薬品工業】
炭酸水素ナトリウム静注7%「NP」【製薬メーカー:ニプロ】
炭酸水素ナトリウム静注7%PL「イセイ」【製薬メーカー:コーアイセイ】
重ソー注7%「CMX」【製薬メーカー:ケミックス】
重ソー静注7%「NS」/重ソー静注8.4%「NS」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
重ソー注7%PL「Hp」【製薬メーカー:原沢製薬工業】

関連製品(ジェネリック)

炭酸水素ナトリウム錠500mg「ファイザー」【製薬メーカー:マイラン製薬】
炭酸水素ナトリウム錠500mg「VTRS」【製薬メーカー:マイランEPD】

効果・作用

炭酸水素ナトリウムは、酸の中和作用や発泡・膨張作用などによりアシドーシス、胃炎や便秘などの消化器症状、めまいなどを改善したり、発泡剤などとして使われる薬です。
また、尿酸排泄の促進と痛風発作の予防にも効果も期待できる薬です。
胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなりますが、本剤は、胃酸を中和する速効性の制酸薬で、胃酸過多による胃腸症状に使用されています。
本剤には、塩分が多く含まれることから、高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群などで塩分摂取制限が必要な場合は使用しないでください。
また、高血圧や心臓病、腎臓病などのある人も慎重に用いる必要があることや、胃潰瘍の治療にはあまり向きません。

使用方法

▼炭酸水素ナトリウム(経口)
成人には炭酸水素ナトリウムとして、1日3~5gを数回に分割経口投与します。
なお、年齢や症状により適宜増減します。
▼炭酸水素ナトリウム(含嗽・吸入)
含嗽、吸入には、1回量1~2%液100mLを1日数回用います。なお、年齢や症状により適宜増減します。
使用上の注意
・重篤な消化性潰瘍のある患者は、胃酸の二次的分泌(リバウンド現象)により症状が悪化するおそれがあります。
・腎障害のある患者は、ナトリウムの貯留により症状が悪化するおそれがあります。
・心機能障害のある患者は、ナトリウムの貯留により症状が悪化するおそれがあります。
・肺機能障害のある患者は、症状が悪化するおそれがあります。
・低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者は、症状が悪化するおそれがあります。

副作用

主な副作用
副作用発現状況の概要について、本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していません。
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
・アルカローシス、高ナトリウム血症、低カリウム血症
・血液凝固時間延長
・テタニー
・口唇しびれ感、知覚異常
・血管痛
・発熱、全身冷感、不快感、貧血、悪心、徐脈等

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群等)
ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群等)は、ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがあります。投与しないでください。
■ヘキサミンを投与中の患者
ヘキサミンを投与中の患者は、「炭酸水素ナトリウム」によりヘキサミンの効果を減弱させることがあります。ヘキサミンは酸性尿中でホルムアルデヒドとなり抗菌作用を発現しますが、「炭酸水素ナトリウム」は尿のpHを上昇させヘキサミンの効果を減弱させます。投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■重篤な消化性潰瘍のある患者
重篤な消化性潰瘍のある患者は、胃酸の二次的分泌(リバウンド現象)により症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■腎障害のある患者
腎障害のある患者は、ナトリウムの貯留により症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■心機能障害のある患者
心機能障害のある患者は、ナトリウムの貯留により症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■肺機能障害のある患者
肺機能障害のある患者は、症状が悪化するおそれがあります。このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者
低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者は、症状が悪化するおそれがあります。このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることから、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、炭酸水素ナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。
炭酸水素ナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・大量の牛乳
・カルシウム製剤

上記を使用している方は、炭酸水素ナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。
炭酸水素ナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
ヘキサミン(ヘキサミン静注液)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
塩分摂取制限がありますが「炭酸水素ナトリウム」を使用することはできますか。

塩分が多く含まれる為、塩分摂取制限が必要な場合は使用しないでください。

「炭酸水素ナトリウム」は高齢者でも使えますか?

高齢者は一般に生理機能が低下していることから、慎重に投与してください。

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